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水素原子の軌道角運動量について
今、授業でタイトルに関する授業をしているのですが、分からないことがあり質問させていただきました。 Lx=y・pz‐z・py Ly=z・px‐x・pz Lz=x・py‐y・px(Lx,Ly,Lz,px,py,pzのx,y,zはベクトル成分のことです。) 軌道角運動量ベクトルLと運動量ベクトルpが上のような演算子に対応している場合、 [Lx,Ly]=i・h・Lz(h=デイラック定数) [Ly,Lz]=i・h・Lx [Lz,Lx]=i・h・Ly といった形になると書かれていました。[Lx,Ly]=Lx・Ly-Ly・Lxで計算できるはずなのでベクトルの形に直してみたりいろいろ工夫して計算したつもりなのですがどうしても上に書かれたよう答え(i・h・Lz)が出てきません。 何かヒントのようなものでも良いので分かる方がいましたら教えてください、お願いします。
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galant27さん、こんにちは。x,y,zをXi (i=1,2,3)などと書くことにします。軌道角運動量は Li = εijk Xi Pj と書けます。εijkは下記URLなどを御覧下さい。 [A, BC] = [A,B]C + B[A,C] という公式から、 [Li,Lj]= εilkεjmn [Xl Pk, Xm Pn] = εilkεjmn {[Xl Pk, Xm]Pn + Xm[Xl Pk, Pn]} = εilkεjmn {Xl(-ihδkm)Pn + Xm(ihδln)Pk} = ih(-εilkεjkn XlPn + εilkεjml XmPk) = ih((δijδln-δinδlj)XlPn - (δijδkm-δimδkj)XmPk) = ih(XiPj - XjPi) となって示されました。ここでεijkはエディントンのεです。
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- KENZOU
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grothendieckさんがスッキリした回答をされていますので、以下に別解として泥臭く迫ってみます。 [Lx,Ly]=LxLy-LyLx (1) LxLy=(yPz-zPy)(zPx-xPz) (2) LyLx=(zPx-xPz)(yPz-zPy) (3) ここでPx,Py、Pzは次のような微分演算子であることに留意してください。 Px=-ih∂/∂x,Py=-ih∂/∂y,Pz=-ih∂/∂z (4) (2)の右辺を展開すると LxLy=yPz(zPx-xPz)-zPy(zPx-xPz) (5) ここで yPz(zPx)=-ihy∂/∂z(zPx)=-ihyPx+yzPzPx (6) yPz(xPz)=-ihy∂/∂z(xPz)=yxPz^2 zPy(zPx)=z^2PyPx zPy(xPz)=zxPyPz 全く同様に(3)の右辺を展開すると(zPx-xPz)(yPz-zPy) LyLx=zPx(yPz-zPy)-xPz(yPz-zPy) (7) zPx(yPz)=zyPxPz (8) zPx(zPy)=z^2PxPy xPz(yPz)=xyPz^2 xPz(zPy)=-ihxPy+xzPzPy x,・・,Px・・はそれぞれ演算子ですが、例えば xy=yx,・・,PxPy=PyPz,・・等、可換(正準交換関係をチェック要)であることに注意して(5)-(7)を計算すると [Lx,Ly]=-ih(yPx-xPy)=ihLz が得られます。(hはプランク定数÷2π) 残りの関係式も目視で(笑い)変数を置き換えていけばでてきますね。計算がうまくいかなかったのは運動量演算子は微分演算子である点ををわすれたのが理由ではないでしょうか。 (P.S) εijkを使うベクトル計算サンプルはgrothendieckさんがご指摘されたULRの中の「Levi-Civitaの全反対称テンソル」の項に載っています。
お礼
お二方とも分かりやすく教えていただきありがとうございました。
- grothendieck
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URLが少し変更になっているようです。下記URLの「電磁気学で現れるベクトル解析の公式」の所を御覧下さい。
お礼
わざわざ教えていただきありがとうございました。
- grothendieck
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下の回答で、 「軌道角運動量は Li = εijk Xi Pj と書けます。」 というところは、 Li = εijk Xj Pk に訂正して下さい。
お礼
ご丁寧に説明していただきありがとうございました。ただ、参考URLが見れないのですが・・