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分子から物質は造れますか?

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  • ruehas
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回答No.6

こんにちは。 質問のタイトルが「分子から物質は造れますか?」ということになっていますが、どうやらそういうことではないのですね。 分子から「物」を作るならば自然界でも工業でいくらでも行なわれていますよね。 生物はアミノ酸を組み立てて生体物質を作りますし、合成樹脂も合金も、食品、医薬品も、混ぜ合わせて化学反応を起こさせたり、温度を変えたり、又は微生物の力を借りたりして、現在でも様々なもの作ることができます。このようなことができるのは、材料が「分子」だからですよね。 将来的にも未来的にも、基本的に物質を作るというのはこの延長線にあるものだと思います。 #1さんのお話を伺うと、その「レプリケーター」なるものは、エネルギーを材料にして物質を素材情報通り復元できるものらしいですね。 なるほど、これでしたら物質転送も可能かも知れませんし、ハンバーガーでもたこ焼きでも、できれば、最近牛肉を食ってないので、ステーキなんてのもお願いしたいですね。 ということで、ひとつレプリケーターをお借りして極上のステーキを作ってみたいと思います。 最初に確認しておきたいことは、他の回答者さんもご指摘なさる通り、レプリケーターで「原子」という材料を作ることができるとしても、大変なエネルギーが必要だということです。また、情報量というものも問題にされていますが、この点から申し上げますと、ステーキを作るよりは、金やダイアモンドを作る方が遥かに簡単です。ですが、そのふたつの問題を何とか解決できたとしても、残念ながら質問者さんがお望みのハンバーガー、たこ焼きは、まず100%不可能ではないかと思います。 さて、ステーキの材料としては、まず水素、酸素、炭素、窒素などがほしいですね。 (おい、ちょっと待て、ミネラルは入らないのか?) 無視して続けます。 水素には陽子1個、電子が1個、酸素には陽子、中性子が8個づつ、電子が8個です。これらの材料を使って水素と酸素を作れば、取り敢えず水ができますね。同様に炭素も窒素も作ります。 地球には元素が数にして103種類しかありませんから、全部作ったとしても、この辺りの情報量は全く問題になりませんね。ここまでで、結晶構造の判明している金やダイヤモンドは出来たも同然です。 次ぎに、ステーキは牛のお肉ですから、出来上がった分子を使ってアミノ酸を組み立てます。グルタミン酸の分子式は「C5H9NO4」、分子の数はたいしたことありません。これらはそれぞれ既知の化学結合で結び付いているわけですし、地球の生物が使っているアミノ酸は全部でたったの20種類ですから、簡単にシミュレートすることができるはずです。 このアミノ酸を数千から一万個くらい繋ぎ合わせて作るのが、いよいよタンパク質です。しかも、それは複雑に折り曲がって立体構造を持っています。しかし、心配は要りません。この配列は牛のDNAにちゃんと記録されていますから、その情報をコンピューターに入力しておけば良いのです。 また、現在では、タンパク質の立体構造はアミノ酸の持つ親水性と疎水性によってある程度予測することができます。つまり、タンパク質の立体構造は、水を好むアミノ酸を外側に向け、水を嫌う方向に折り曲がるといった、大変単純な法則に従っているからです。ですから、DNA情報を基に決定されたアミノ酸配列の疎水性と親水性を調べれば、それがどのように折りたたまれるかが予測できるわけです。理由があり、予測のできるものはシミュレーションができます。タンパク質の立体構造にはその他にも別な要素があると考えられていますが、その辺りも比較的近い将来には解決されるだろうと思います。 さて、問題なのはそのようなタンパク質が肉を形造る牛の細胞の中に何種類、幾つあるかです。この辺りから徐々にコンピューターの手に負えなくなって来ます。 しかし、現在ではヒトを始めとする生物のゲノム情報が次々と明らかにされていますので、膨大なタンパク質の種類も、その遺伝子によって特定できるようになるはずです。更に、細胞が必要とする連鎖的な化学反応の結果から、そのシステムを予測し、細胞間の同士のネットワークから、牛肉のどの辺りが霜降りでなければならないのかも判別します。 細胞のメカニズム再現するのは、生命を解明することに等しいというのは十分に承知しています。ですが、生命が如何に複雑であろうとも、そこには必ず何か原理があるはずです。長々と余計なことも書きましたが、ここまでで申し上げたいことは、何よりも、原理があり、理由があるものでしたら、それが分かりさえすればシミュレーションできるわけですから、コンピューター制御が可能だということなんです。 ということですから、出来上がったお肉を加熱すれば、表面からどの辺りまでが熱変したものが食べ頃のレアであるのかも再現は可能だと思います。あまり美味そうではありませんが、これでなんとか極上の霜降りステーキは出来上りました。 ですが、ハンバーガーは無理です。 ハンバーグのひき肉の中には、何故たまねぎとパン粉が入っているのでしょうか。たこ焼きの生地はシミュレーションできても、どうして中にタコが入っていて、何故上に青海苔がかかっているのか、それには理由がありません。まして、ハンバーグは何故パンの間に挟んであるのか、このようなことを記述する物理法則や化学式は、私の知る限り一切ありません。原理の分からないことはコンピューターでシミュレーションすることはできません。従って、スタートレックの優れた未来技術を使ってお肉やたまねぎを原子から作り出すことはできても、ハンバーガーやたこ焼きを再現することは不可能です。 では、この問題を解決するためには、やはり、#2さんが仰るように、その組成の空間的な位置関係を原子レベルで全て記録しておき、それに基づいて物質の復元や生成を行なうということになります。これでしたら、前記の分子からアミノ酸を組み立てて、などという手続は一切不用になります。もちろん、それには途轍もなく膨大な情報処理が必要であることは言うまでもありませんが、幾ら多くても、それが量的な問題である限り解決できないという理由はありませんね。ですが、ここにもひとつ別な問題が発生します。 現在、量子力学では、電子の運動量と軌道を同時に確定することはできないことになっています。つまり、その物質を構成する原子の種類や位置座標は記録できても、そのときの電子の状態は決定することすらできないということになります。これでは、どのような膨大なメモリーや処理能力を持ってしても、物質を望み通りに再構成することはできないですよね。 ですから、やはり、ハンバーガーは諦めて下さい。 ということなのですが、大変長くなってゴメンナサイ。

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