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カルチュラル・スタディーズについて

今、カルチュラル・スタディーズ、略してカルスタについてを調べています。 最近読んだ論文に「テクスト論がカルスタに転換されている」ということが書いてあり「えっ?そうなの??」と思いました。 私が読んでいる論文にあまり出てこないだけなのでしょうか? 「カルスタ」という言葉はあまり目にしません。 特有の作家や作品の論文に出てくるものなのでしょうか? (ちなみに私は日本文学をかじっています) カルスタ入門のような本も読んだのですが、本によってみな定義が異なり、混乱をしている状態です。 海外と日本とではカルスタの定義はことなるのでしょうか? また日本文学、外国文学ではこんな風に扱われているというような傾向はあるのでしょうか??

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.1

カルチュラル・スタディーズ(以下CS)がどのようなものか、というのは、非常に定義しにくいものだと思います。 雑ぱくに言ってしまえば、文学におけるCSアプローチというのは、文学作品を、多のメディアと関連づけながら、政治的・社会的コンテクストで読み解く、ということになるかと思いますが、このレベルでは、各国によって異なることはないと思います。 私が学部生の時は、 『カルチュラル・スタディーズ入門 -理論と英国での発展-』(グレアム・ターナー著 作品社) をテキストとして扱っていましたが、これは入門書としては最適だと思います。この本はもうお読みでしょうか。 そのうえで、やはり端緒となった リチャード・ホガードの『読み書き能力の効用』(晶文社) レイモンド・ウィリアムスの『文化と社会』(ミネルヴァ書房) は、読んでおくべきだと思います。 いずれも読みやすいです。 また、概念を理解するためには、バルト、ソシュール、アルチュセール、バフチンが用いた用語の理解は不可欠になってくるので、そこらへんは二次文献でかまいませんので、ぜひ、おさえておいてください。 CS理論のなかで、もっとも「重要な戦略」とされるのが、あらゆる文化的な産物、社会的な動き、社会制度さえも「テクスト」として「読む」というものです。 この「テクスト分析」の理論的基礎付けになっているのが、バルトであり、アルチュセールであり、ソシュールなのですが、 >テクスト論がカルスタに転換されている というのも、そのあたりのことではないのでしょうか(断片だけでは想像するしかありませんが)。 CSが日本文学をどのように扱っているかはわかりません。 イギリスに関しては、多少古いですが、上述の本で、様子はわかるかと思います。 アメリカに関しても、非常に対象となる領域が広いので、この場で概括することもむずかしいかと思います。 リンク集のサイトを張っておきますので、質問者さんが関心のあるサイトをご覧になってください。 http://cfdev.georgetown.edu/cndls/asw/aswsub.cfm?head1=Literature%20and%20Text%20Studies 質問者さんが、どの程度の知識を持っておられるのかわかりませんでしたので、入門レベルの回答となってしまいました。自分自身、専門に取り組んでいる領域ではないので、お答えできることも限られているかと思いますが、もっとお知りになりたい点がありましたら、補足要求ください。

参考URL:
http://cfdev.georgetown.edu/cndls/asw/aswsub.cfm?head1=Literature%20and%20Text%20Studies
mayuclub
質問者

お礼

アドバイス、ありがとうございます! >CS理論のなかで、もっとも「重要な戦略」とされるのが、あらゆる文化的な産物、社会的な動き、社会制度さえも「テクスト」として「読む」というものです。 このあたりが気になっていました。 ちょっとしたことでカルスタの存在を知り 少しかじってみたのですが、意外と奥が深いので 教えていただいた参考文献等を読んでみたいと思います。 カルスタについての知識ははずかしいくらいなかったので とても参考になりました。 ありがとうございました!

その他の回答 (2)

noname#5094
noname#5094
回答No.3

国語のカテゴリーの同じ質問に答えてしまいましたが、あちらをごらんください。

mayuclub
質問者

お礼

マルチポストになってしまってスミマセン! あちらにお礼を書かせていただきますね。

noname#155689
noname#155689
回答No.2

たいして詳しくないんで期待しないで下さい。 ただ >最近読んだ論文にテクスト論がカルスタに転換されている 元々、そういうモノではないか、と思ったもので 思わずカキコんでしまいました。 No.1の方も仰っていますが ソシュール、バルト、アルチュセールから ヤコブソンを経緯してレヴィ=ストロースが 親族構造を音韻論の理論モデルで解析したことが 現在のカルチュラル・スタディーズ(なんか、カルスタって、馴染めない・・・) やポスト・コロニーズの発端ではないか、と。 でも、最近はもっと統一化しようとする動きがあるんですかね?

mayuclub
質問者

お礼

アドバイス、ありがとうございます! >>最近読んだ論文にテクスト論がカルスタに転換されている >元々、そういうモノではないか、と思ったもので >思わずカキコんでしまいました。 そうなのですか。 カルスタについて、まだまだ勉強不足でした。 けっこう奥が深くて、本の一冊や二冊じゃすまないなと思いました。 無知で恥ずかしいのですが 勉強するいいきっかけになりました。 ありがとうございました!

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