• ベストアンサー

ミクロ経済学の生産停止点について

以下の文を読んでも分からなかったことがあったので教えて下さい。 「もしMC=AC(損益分岐点)で全て操業を止めるとFC分だけ赤字になる。 だから、操業を続けることによってこの-FC分を支払って少しでも赤字を減らそうと努力するわけです。したがってMC=AVCまで企業は操業を続ける。」 MC=ACのとき、利潤がゼロになるのなら、MC=AVCのとき、赤字なので収入Rはマイナスですよね? そしたら、π=R-(VC+FC)はさらにマイナスになり、-FC分を支払うことなどできないのではないですか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.4

製品Xを製造販売している企業があったとします。 製品Xは1個1万円で売れます。 製品Xを1個作るためには原材料費が5000円かかります。 また、1個当たり3000円の人件費がかかります。ですから AVC=5000円+2000円=8000円 です。 話を簡単にするために、生産量が増えても変動費は変わらないことにします。 この企業は製品Xを製作するための工作機械をリースにしています。リース料は1か月100万円です。また、製品を販売したり、経理を担当したりする事務職員がいます。その給与は1か月20万円です。本社と工場は賃貸で家賃は1か月あたり180万円です。 これが固定費ですから FC=100万円+20万円+180万円=300万円 です。 この製品を1か月あたり1500個生産すると売上(収入)は1500万円です。 1カ月のVCは VC=8000円×1500個=1200万円 TC=VC+FC=1400万円+300万円=1500万円 となりますから、生産個数1500個が損益分岐点です。 サラリーマンの家庭ではもらった給与を収入と呼ぶことが多いので勘違いする人が多いのですが、経済学の世界では売り上げを収入と呼びます。ですから、この場合の損益分岐点での収入は1500万円です。ここから可変費用1200万円を引くと300万円残ります。これで固定費用300万円を支払うことができます。残りはゼロですから利潤(=利益)はゼロになります。 1か月あたり1400個生産すると、収入は1400万円です。 可変費用は VC=8000円×1400個=1120万円 です。可変費用を支払うと 1400万円ー1120万円=280万円 です。固定費用300万円を支払うと20万円の赤字になります。固定費用を支払うためには20万円不足するので、どこかから20万円を捻出しなければならないわけです。 ここで操業を停止してしまうと、売上(=収入)はゼロ円です。可変費用もゼロ円ですが、ここまででえられるお金はゼロ円ですから、固定費用300万円を支払うためには300万円不足します。ですから300万円をどこかから(社長のへそくりから?)捻出しなければならないことになります。 20万円をひねくりだすのと300万円をひねくりだすのとどちらがマシですか? 20万円ひねくりだす方が被害が少ないですよね。つまり、赤字であっても生産をやめてしまうよりはまだマシなのです。 ところで、原材料は製品1個当たり5000円でしたが、じつは供給業者から100個分ずつ買っていました。素材の性質上100個分単位でしか仕入れることができないのです。100個分ですから50万円支払わなければなりません。 さて、販売量が落ちて、月間72個にまで減ってしまいました。収入は72万円です。原材料費は50万円です。人件費は 3000円×72=216000円 ですから、これを支払うと4000円残ります。 社長のへそくりから捻出するのは299万6000円です。300万円よりはちょっとマシです。 販売量が71個になると、収入は71万円。人件費は 3000×71=213000 原材料費50万円を足すと71万3千円ですから、300万と3千円を捻出しなければなりません。だったら生産をやめてしまえば300万円だけで済みます。これが生産停止点です。

starmagic
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございました。 具体例わかりやすかったです。 言葉では分からないことがうまく説明できなかったのですが、その分からない部分が例を見てよく理解できました。 お世話になりました。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (3)

回答No.3

あなたの質問を読み返してみると、あなたは収入と利潤の区別ができていない、赤字の意味がわかっていないようです。収入Rとは、繰り返しますが、価格×生産量(販売量)で売上金額のこと、利潤とは収入から費用(VC+FC)を差し引いた残りの金額のこと、赤字とは費用のほうが収入を上回り、利潤がマイナスとなること。赤字つまりマイナスの利潤のことは損失ともいいます。前にも書いたように、収入は生産を停止すればゼロになりますが、生産をつづければ決してマイナスとなることはありません。

starmagic
質問者

お礼

何度も回答していただきありがとうございました。 よく考えたら、おっしゃる通りでした。 収入がマイナスになるわけないですよね。 少し納得できました。お世話になりました!!

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
回答No.2

回答の冒頭の部分の訂正。「収入Rとは、価格×生産量、つまり、売上金額のことだから、生産量がゼロなら、ゼロ、生産量がプラスなら、プラスで、マイナスとなることは決してありません。」と訂正してください。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
回答No.1

収入Rは生産量がプラスであるかぎり、マイナスにはなりません。収入とは価格×生産量、つまり売上金額のことです。ここで言っていることは、収入Rが総費用VC+FCより小さくても(すなわち、利潤πがマイナスであっても)、可変費用VCより大きいかぎりは操業を続けるほうがよい、ということです。式で書くと、Rが         VC ≦R≦VC+FC   (1) 満たしているならば、操業すると赤字(損失)はでる(R-(VC+FC) ≦0)が、収入が可変費用を超える部分はプラス(R-VC≧0)なので、固定費用FCを少なくとも部分的にはカバーしている、したがって操業をつづけるべきだ、といっているのです。赤字だからといって操業を停止すると収入Rはゼロとなるので、利潤=-FC、すなわち、固定費用に等しい損失がでます。(1)のような状況にあるとき、操業をつづけるなら、利潤=R-VC-FC≧-FCとなって、操業を停止するよりも得するからです。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • 損益分岐点と操業停止点

    損益分岐点はAC=MC 操業停止点はAVC=MCで求めることは解るのですが、 それぞれ何故この式で求められるのかがわかりません。よろしくお願いいたします。

  • 損益分岐点と操業停止点について

    損益分岐点と操業停止点について教えて下さい。 競争企業の利潤最大化条件:価格P=限界費用MC(完全競争市場、価格Pは一定を前提) とされています。 仮にP>MCの高い場合は、生産増によって利潤が拡大するという点、そして逆の場合も考慮すると、上記の式が成り立つ時点まで生産すればトータルでの利潤が最大化するというのは理解できます。 しかし、その一方で損益分岐点について P=MC=AC とされています。 P=MCである以上、その時点の生産量では、利潤が0になりますが、上記の利潤最大化ポイントになるはずです。 そうだとすると、P=MC=ACの時点で、損益分岐点(トータル利潤が0になる地点)とすると、利潤最大化ポイントなのに、利潤が0と矛盾したことになります。 もしかすると、管理会計上の損益分岐点(固定費÷1-変動費率、損益0になる売上ポイントの算定)と混合しているのかもしれませんが、よく分からなくなってきました。 損益分岐点と操業停止点の計算式の理屈について教えて頂けますでしょうか? ご回答よろしくお願い致します。

  • 損益分岐点と操業停止点について

    費用関数がC = X~3 -6X~2 -10X +32のとき 損益分岐点と操業停止点を求める問題なのですが P=MC=3X~2 -12X -10  AC=X~2 -6X -10 +32/X  AVC=X~2 -6X -10とし 損益分岐点をP=MC=AV 操業停止点をP=MC=AVC と求めると、それぞれ価格が負になるのですが これは私の計算が間違っているのでしょうか? アドバイス頂ければ幸いです。 

  • 経済学(利潤)について

    下の例題を解いたのですが、解き方、解答で間違っているところがあったら ご指摘お願いします。 問 ある企業の短期の総費用関数と価格が次式で与えられている。   TC(x)=X^3 - 12X^2 + 120X + 256 P= 180 (1)利潤が最大になる生産量X*を求めよ。 MR=MC=Pのとき MC=3X^2 - 24X + 120 =180 よってX=10 (2)X*における総費用 TC(10)=1256 (3)X*における総収入 TR=PX=180x10=1800 (4)X*における利潤 π=TR-TC=1800-1256=544 (5)操業停止点の生産量Xa AVC=VC/X=X^2 - 12X + 120 AVC'=2X-12=0 よってX=6 (6)Xaにおける価格Pa AVC(6)=84 (7)損益分岐点の生産量Xb AC=TC/X=X^2 - 12X + 120 + (256/X) AC'=2X - 12 - (256/X^2)=0 よってX=8 (8)Xbにおける価格Pb AC(8)=120

  • ミクロ経済学

    ミクロ経済学の問題についてです。以下の経済学の問題が分かりません。どなたか解答と解説よろしくおねがいします! 問題1 ある企業の生産と総費用の関係は以下の表にあるとおりである. 生産量: 総費用 0 :100 1 :110 2 :121 3 :133 4 :146 5 :180 6 :240 7 :288 8 :332 (1) 固定費用はいくらか. (2) 財の価格が40のとき、この企業はいくら生産するか. またこのときの平均可変費用(AVC)と限界費用(MC)を計算せよ. (3) この企業が操業停止する生産量はいくらか. 問題2 ある企業の生産と総費用の関係は以下の表にあるとおりである. 生産量: 可変費用 0 :0 1 :100 2 :220 3 :350 4 :520 5 :740 6 :960 (1) 固定費用が120・価格が180のとき、操業停止する生産量はいくらか. (2) 価格が160に下落したとする. このときの最適な生産量はいくらか. またそのときの利潤を求めよ. (3) (2)のケースにおける平均総費用(ATC)、平均可変費用(AVC)、平均固定費用(AFC)を求めよ.

  • ミクロ経済学の問題について・・・

    現在大学3年の者です。ミクロ経済学を勉強しているのですが、教科書の練習問題でわからないことがあるので、質問させていただきます・・・。 ・限界費用価格形成というのは『MC=p』となりますが、その限界費用価格形成における赤字額を求める計算式は、『(AC-MC)×q』であっているでしょうか? ・あと、『(pi-MCi)/pi=1/Ei i=1,2,・・・,n という式を参考に、利潤極大価格とその利潤額を計算せよ』という問題があるのですが、この式をどのように参考にして利潤極大価格を出すのかがわかりません・・・。 ※ちなみに『E』は価格弾力性です。 上の2つについて教えていただけると幸いです。 どうか、よろしくお願いします。

  • ミクロ経済:費用関数について

    完全競争市場において、ある財の費用関数がC=X3―6X2+24Xで示されている。(但しCは総費用、Xは生産量)  (1)損益分岐点を求めよ。  (2)この財の価格が60の時の、利潤が最大になる産出量はいくらか。 このような質問に対し、回答を求めるとき (1)は、AC=MCをとけばよいと思いますが、 X2-6X+24=3X2-12X+24 P=2X2-6X であってますか?(Xの後ろの数字は乗数?です) (2)は上記に60を代入した場合の、正の数値でよいのでしょうか?  また、この計算式の解き方(算数)がわからないので、計算方法も  良ければ教えてください。宜しくお願いします。

  • 経済数学の問題がわからないのでといてください。

    経済数学の問題がわからないのでといてください。 よろしくお願いします。 企業の費用関数が,その生産量をx,限界費用曲線を表す式が MC(x) = x^2 - 4x + 5であり,また 平均費用曲線を表す式が AC(x)=3分の1x^2-2x+5+x分の72 ↑分数の表示法が分からないので○分の○にしました。^2は二乗を表しています。 (1) 平均費用曲線を表す式を利用して,費用曲線を表す式C(x)を求めなさい。 (2) 企業が生産する財の価格が 26 のとき,企業の利潤を最大にする生産量と,最大利潤を求めなさ い。 (3) 損益分岐点における x と,損益分岐価格を求めなさい。 (4) 生産中止価格を求めなさい。

  • 某大学の編入試験の過去問題(経済)

    某大学の編入試験の過去問題なのですが、解けません。なるべく、詳しく教えてください!! 完全競争市場の下で、企業は利潤が出ないのに生産を続けることがある。その理由を経済学的に説明しなさい。その際、次の用語は必ず1回は使用すること。 (1)費用関数 (2)利潤最大化 (3)損益分岐点 (4)操業停止点 なのですが、解けません。なるべく、詳しく教えてください!! 完全競争市場の下で、企業は利潤が出ないのに生産を続けることがある。その理由を経済学的に説明しなさい。その際、次の用語は必ず1回は使用すること。 (1)費用関数 (2)利潤最大化 (3)損益分岐点 (4)操業停止点

  • ミクロ経済学の問題

    某大学編入の過去問です(ミクロ経済学)。 (1) ある経営者の効用関数がU=C-L^2により表されるものとする。ここで、Cは経営者の報酬、Lは経営者の経営努力投入量を表していて、C>0,L>0であるものとする。企業から与えられる経営努力投入1単位あたりの報酬がWである場合に、経営者の効用を最大化する経営努力投入水準を求めよ。ここで、W>0であるものとする。 (2) 上述の経営者を雇用する企業の生産収入がR=20Lであるものとする。企業は経営者に対する経営努力投入1単位あたりの報酬Wのみを動かせるものと仮定すると、企業の利潤を最大化するWの値とその時の企業の利潤を求めよ。 やり方まで教えてもらえるとありがたいです。