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鉛直面内での等速円運動

noname#154783の回答

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noname#154783
noname#154783
回答No.5

この円運動を静止している人が見るか,円運動している物体の立場から見るかによって,その捉え方は変わってきます. ANo.1の回答は静止している人から見たものです. 「遠心力」というのは,円運動している物体の立場から見たとき,この物体が感じる見かけ上の力であり,静止している人の立場では遠心力を考えてはいけません. 以下,「糸」の場合に,2通りの立場でこの円運動を見てみましょう. [I] 静止している人からこの円運動を見た場合. 円運動する物体に働く力は 重力 m g と糸の張力 T の2つです.これが「原因」です. この「原因」により,物体は円運動しています. 円運動しているということは中心向きの加速度(向心加速度)v^2 /R が生じているわけで,これが「結果」です. この「原因」と「結果」を結びつけるのが運動方程式で,向心方向の運動方程式は次のようになります: m v^2 /R = m g + T. …(1) で,「糸の張力は負になれない」という条件を使うため,上の式を T = … という形にすると, T = m v^2 /R - m g. したがって,「糸の張力は負になれない」という条件は次のようになります: m v^2 /R - m g ≧ 0 v = 0 のときこの不等式が満たされないことは明らかでしょう. [II] 円運動する物体の立場でこの円運動を見た場合. 自分自身は常に静止しています.「景色が動くから自分が動いているのは判るじゃないか」とか思うかもしれませんが,それは経験上知っているということであり,動いている立場から見ると,飽くまで動いているのは周り(景色)であり,自分はじっとしています. じっとしているということは,「物体に働いている力は釣り合っている」ということです.つまり物体に働く力が原因となって生じる加速度は0だということです. 今,円運動する物体に働いている力は飽くまで 重力 m g と糸の張力 T の2つです. ところが,この物体は円運動(加速度運動)しているので,上の2つの力の他に「見かけ上の力(慣性力)」として遠心力が働いているように見えるのです.その大きさは m v^2 /R (向心力と同じ大きさ)なのですが,中心と反対側を向いています. したがって,最上点における向心方向の運動方程式(釣り合いの式)は次のようになります: 0 = m g + T - m v^2 /R. …(2) この式は結局,[I]の場合の運動方程式(1)と等価なのですが,全く違った考え方で導出されたものです. > ということは、糸の場合に最上点での速さを0にしたら > 重力と釣り合うべき力(遠心力ですか?) > がなくなってしまうから、0にはできずに > 張力がはたらいているという条件にしたんですね。 > > 速さがないと遠心力はありませんよね? この考え方は[II]の立場によるものなのですが,「重力と釣り合うべき力(遠心力ですか?)」ではなく, 物体に働く本当の力(重力 + 糸の張力)と遠心力とが釣り合うのです. [II]の立場だと,「釣り合いを成り立たせるために張力を導入した」のではなく「重力も張力も物体には働いていて,なおかつ見かけ上の力としての遠心力も働いていて,結果としてこれらすべての力を合成したものが0となる(釣り合う)」のです. で,「糸の張力は負になれない」という事実から,最上点の速度が制限されるんです.

noname#191667
質問者

お礼

何度もご丁寧にすみません。 ありがとうこざいます。

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