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過去の環境放射線水準調査結果

福島原発で発生しているの放射能物質漏れが、健康に及ぼす被害を確認したいと思い、データを探しています。現在文部科学省がホームページで発表している環境放射線水準調査の過去の結果と比較したいと思い、探していますがみつかりません。2~3日前には、見たような記憶があるのですが、勘違いでしょうか。それともどこかに掲載されていますか。掲載されているようでしたら、教えてください。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.5

『放射能水準調査は、モニタリングポストによって測定するガンマ線の測定値ということでしょうか。』 この質問ですが、いいえ違います。放射能水準調査は文字通り放射能に付いて調査をします。それに対してモニタリングポストの値は放射線に付いて測定をしています。 せっかくですので詳しく書きますね。 放射能と放射線からおさらいします。放射線とは放射性物質から放出される電磁波や光子波、α粒子などを言います。それぞれβ線・γ線やX線・α線(ここでは中性子線等は割愛します)に当ります。そして放射線を放出する事の出来る能力を放射能と言います。 放射線はGy、Svであらわし、放射能はBq、cpsであらわします。1Bqは1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ量です。cpsは測定器が1秒当り何個の放射線を検出したか(カウントパーセック)です。この2つはイコールであることはお解りになれますでしょうか。 測定器が10秒間に10カウントしたとすれば1秒当り1カウントなので1Bqです。1Bqの放射能を10秒測定すると10カウントの数値が得られます。これはあくまで放出された線の数ですのでエネルギーは不明です。 放射線を測定する際は、その放射線が空間を電離するエネルギーを測定します。その為その空間にどれだけの数の放射線があるのかは区別出来ません。しかし、放射線の量が多くなれば空間当りのエネルギーも多くなりますので、放射能の量が増えていることは確認出来ます。Gyはその放射線が与えるエネルギー量と言うことです。そして、その放射線が人体にどれだけの影響を与えるのかを示す単位がSvです。こちらは、人体は空気中と違い筋肉や骨、内臓や水分といった様々な要素で構成されていますし、その部位は放射線に対する感受性も違います。そこで、放射線荷重係数や組織荷重係数等のファクターを組み入れて導き出します。 GyとSvの違いはお解りいただけましたでしょうか。 環境放射能とは、先の自然放射線と同じ枠にあえてするならば、大地からの放射線と食料等からの放射線にあたる部分です。大地の部分は土の放射能を食料の部分は食材の放射能を測定します。そしてモニタリングポストで測定しているのは、宇宙由来の放射線と大地からの放射線を測定しています。ですので、GyとBqを測定している事になります。 放射能はその核種毎に決まったエネルギーの放射線を出しますので計算により放射線を導き出せるのです。そこで、全ての放射線を集計してGyを出し、Svに変換するのです。よってSvになった時点でβ線、γ線の区別はいらない事になります。 『平常時の自然放射線プラス0.05μSv増加している、と考えればよいのでしょうか』 の答えは、モニタリングの値そのままなのかバックグラウンドを引いた値なのかで変わります。大概の場合、モニタリングポストの値は実測値ですので現在の総計が0.05μSvだと言えます。この事から変動はあまりしていない事になります。 『今、福島第一原発から漏れている放射線物質は主にガンマ線であるということでしょうか。』 正確にはγ線を放出する核種の放射性物質であるセシウム137とβ線を放出する核種のヨウ素131が漏れているのです。 『一口に放射線といっても、とても複雑で、与えられる情報を客観的に把握するには、もう少し放射線について、調べなければならないようです。これからも原子力は必要な燃料でしょうから、理解を深めるのによい機会です。今後、不必要におびえないためにも。 余談ですが、今も、消化に命がけで努力されている東電の方、自衛隊のかた、消防隊の方々には本当に頭がさがります。』 そうですね、職業として原子力に携わっていない方は全く判らない。だから不安で仕方が無い。これをなくさなければ理解は得られにくいと思います。例えば病気にしても原因や対処法が判らないから恐ろしいですが、お医者様に詳しく説明されればさほどでは無いでしょうから、同じように判り易く利点と欠点・リスクをちゃんと説明したほうが良いと私は常々思っています。しかし、わからない人には余計な不安を与えないように余計な情報は与えないと言うのが現代のやり方なんですよね。 私も今現場で戦っている方には敬意と感謝を表します。すぐにでも行きたいのですが、でしゃばるわけにも行かないのが現状でして、もし、私にも応援要請が来れば行く事になるのですが、まだそこまでは至っていないようです。もっとも私の場合は最前線ではなく被災者のケアになりますが・・・・。 長文すみませんでした。いくらでも気になった事は聞いてください。私の知る範囲でお答えします。

prettySue
質問者

お礼

何回も、初歩的な質問(初歩にも至らないかもしれません)に、ご丁寧にお答えいただき、本当にありがとうございます。 放射能と放射線の違い、GyとSvの違い、環境放射能・モニタリングポストの測定内容等、どれもとてもよくわかりました。一人で本等で調べたら、大変時間がかかっただろうと思います。また、わかってみると今まで、非常に稚拙な質問をしてきたことが恥ずかしくなります。 その質問におつきあいいただき、繰り返しになりますが、ありがとうございます。 これで、さかんに「ただちに健康被害はない」という報道発表を確認でき、恐怖心が消えました。 先のお礼にも書きましたが、原子力発電について、理解を深めるよい機会です。健康被害(たとえば各放射線が人体に与える影響の違いとか)についてもっと深く調べてみたいですし、逆に原子力発電の可能性というものもあると思うので、そのあたりも調べようと思います。 明日は、被災地へ支援物資を送る予定です。

prettySue
質問者

補足

特に、GyとSvの違い、ほとんど同じ値なのにどうも内容がまったく違うらしい。でも その違いがわかりませんでしたが、非常によくわかりました。なぜ、人体に与える影響を 別に測定しなければいけないかもわかりました。体組成が複雑だからなのですね。

その他の回答 (4)

回答No.4

自然の放射線量は年間2400μSvとされています。大気中ラドンからの放射線量だけとっても、1260μSvとされています。それに比べて、0.05μSv/hは、438μSv/年となり、やはり大きく違います。この違いはどう考えればよいのでしょうか。 この0.05という数字、何と比較して、同解釈すればいいかわからず、混乱しています。 大気中のラドンは実は放射性のガスでラジウムから発生します。これはアルファ線を放出する核種です。放射性のガスなので呼吸により体内に取り込みます。空間環境中での測定は主にベータ線、ガンマ線を測定しておりますので、ラドンの放射線は別個計算しています。 また、自然の放射線は宇宙由来の放射線(宇宙線が大気に当たる事により発生する放射性の炭素や窒素がだす放射線)や食物として取り込む放射線(昆布やワカメなどに多く含まれるカリウムなどによる放射線)もあります。 それらの総計した物が自然放射線と言われる物ですので大地からの放射線はかなり低いのです。 参考程度ですが日本の自然放射線は西高東低で関東は関東ローム層により遮蔽されています。関西は放射性物質を多く含む岩盤が地表近くにあるので高いのです。有名なのは、人形峠です。ウラン鉱脈があります。また標高と言いますか、高度が高くなるにつれ線量は高くなります。 海外(ブラジル・ガラパリ周辺やインド・ラムサールなど)では、自然放射線による被爆が平均で5mSv/年を超えるような地域もあります。特にインドでは最高で260mSv/年の自然放射線を観測した事もあります。しかし、がんの発生率等が極端に高いなどの報告はありません。

prettySue
質問者

お礼

詳しく御説明いただき、ありがとうございました。 『空間環境中での測定は主にベータ線、ガンマ線を測定しておりますので、ラドンの放射線は別個計算して います。』 ということは、放射能水準調査は、モニタリングポストによって測定するガンマ線の測定値ということでしょうか。 しつこく質問してすみません。原子力発電について、あまりにも無知でお恥ずかしいです。私が参考にしている『日常生活と放射線』という説明では、宇宙から390μSv、食物から290μSv、大地から480μSv、空気中のラドンから1260μSvで、合計年間約2400μSvとなっていおり、ガンマ線は含まれていません。このことから、最近は、一日当たり、平常時の自然放射線プラス0.05μSv増加している、と考えればよいのでしょうか。そして、今、福島第一原発から漏れている放射線物質は主にガンマ線であるということでしょうか。 一口に放射線といっても、とても複雑で、与えられる情報を客観的に把握するには、もう少し放射線について、調べなければならないようです。これからも原子力は必要な燃料でしょうから、理解を深めるのによい機会です。今後、不必要におびえないためにも。 余談ですが、今も、消化に命がけで努力されている東電の方、自衛隊のかた、消防隊の方々には本当に頭がさがります。

回答No.3

質問者さんは↓ http://www.jnfl.co.jp/monitoring/kaisetsu/spatial-nGyh.html を見たのでしょうかね・・・。 違ったらごめんなさい。ただ1nGy/h=0.8シーベルトはどうしても納得がいかなかったので、私もGoogleで検索しましたら一番上にあったものですからこれかと思いました。 良く見て頂きたいのは 1Gy/h=0.8Sv/hとなっていますよね? 1nGy/hでは無く1Gyです。 1nGy/h=0.8Svだととても大変な事なんです。 神奈川は、年間平均のnGy/hが、36~38、これはシーベルトにすれば28.8~30.4シーベルト であるように神奈川の方は年間に30Svの被ばくをしてしまうんです。 放射線疫学上でもありえません、なぜならこの数字は確実に死亡を意味するからです。 もしも、どこかに本当に『1nGy/h=0.8シーベルト』の記載がありましたら、恐れ入りますがソースを教えていただけますでしょうか?ソース元に根拠と計算方法などを確認しなくてはなりません。

prettySue
質問者

補足

こちらの表示はわかりやすいですね。 私が見たのは、以下の表示です。 【速報】茨城県水戸市の空間線量率が急上昇。被曝被曝被曝被曝被曝被曝 ... 2011年3月15日 ... 1ngy/h=0.8Sv/hより 166.1ngy/h=132.8nSv/h ※1000nSv=1μSv, 1000μSv=1mSv, 100mSvでやや危険; 86 :名無しさん@涙目です。(東海・関東) : 2011/03/15(火) 07:28:35.40 ID:b6q5hf98O: 良く見ろよ。単位nGyだぞ。全然たいした事ない ... hogehogesokuhou.ldblog.jp/archives/51679729.html - キャッシュ 緊急被ばく医療のための用語集 - Tag's nice tales. 等価線量の単位はシーベルト(Sv)である。なお、ICRPの1990年勧告以前は、組織線量当量と呼ばれていた。 ... は非常に大きな放射線量であり、1Svの1000分の1、または100万分の1を意味する(mSv)または(μSv)が通常よく使われる。 追記: 1ngy/h=0.8Sv/h ... e-tag.tumblr.com/post/3865681131 - キャッシュ googleで、1ngy svと入力すると下のほうに出てきます。 上位に表示されたものは、2チャンネルのようだったのでとばして、【速報】(これも2チャンネルかとおもわれますが)とか【医療】と表題のついたものにとびつき、サイトで確認せず上の記述だけから判断して一人で当惑していました。 お騒がせしました。

回答No.2

環境放射能と放射線に掲載されたグラフから見ると、たとえば神奈川は、年間平均のnGy/hが、 36~38、これはシーベルトにすれば28.8~30.4シーベルト(1nGy/h=0.8シーベルト)。政府の発表している福島原発からの放射能物質漏れ以降の神奈川の数値はおよそ0.05マイクロシーベルトで、大きな開きがあります。調査内容が違うのでしょうか。それとも、私の単位計算が間違っていますか? 恐らく単位計算の間違いでしょうね。 1nGy/h=0.8シーベルトは1nGy/h=0.8nSv/hではありませんか? GyとSvでそこまで桁が変わる事はありません。 36~38nGy/hは28.8~30.4nSv/hになり0.03μSv/hになります。これならそんなに開いていないと思いますが・・・。このレベルのオーダーだとバックグラウンドの揺らぎで0.03μも0.05μも同じような物です。

prettySue
質問者

お礼

ありがとうございました。 googleで、nGy/h Svで検索した結果によると、1nGy/h=0.8Sv/hは間違いないようです。 どうも、政府発表の調査結果は、自然放射線分を差し引いた数値、 つまり過去の平均値を引いた数値であるらしいという情報がありました。

prettySue
質問者

補足

すみません。インターネット上にはいろいろなことが書かれていて、一部しか見ていなかったようです。 Gy=Svのようですね。放射能漏れ以前と比べて、心配する程大きい差はないようです。 さらに、もうひとつ質問してもよいでしょうか。 自然の放射線量は年間2400μSvとされています。大気中ラドンからの放射線量だけとっても、1260μSvとされています。それに比べて、0.05μSv/hは、438μSv/年となり、やはり大きく違います。この違いはどう考えればよいのでしょうか。 この0.05という数字、何と比較して、同解釈すればいいかわからず、混乱しています。

回答No.1
prettySue
質問者

お礼

早速ご回答いただきまして、ありがとうございます。 私が見たのは、今文部科学省が発表している都道府県別調査結果とまったく同形式の2010年版や、2009年版のものです。確か文科省のページで見れたのに、いまは下げてしまったのか、私の記憶違いか。 御回答いただいたサイトでも過去の数値はわかるので、比較しました。 ところが、環境放射能と放射線に掲載されたグラフから見ると、たとえば神奈川は、年間平均のnGy/hが、 36~38、これはシーベルトにすれば28.8~30.4シーベルト(1nGy/h=0.8シーベルト)。政府の発表している福島原発からの放射能物質漏れ以降の神奈川の数値はおよそ0.05マイクロシーベルトで、大きな開きがあります。調査内容が違うのでしょうか。それとも、私の単位計算が間違っていますか?

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