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物上代位と被担保債権の弁済期

物上代位に要件として、被担保債権の弁済期が規定されていな いのは、物上代位が認められるような場合には、担保物の価値 減少等がある場合で、137条で期限の利益を失う場合と考えら れるからでしょうか?

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  • buttonhole
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回答No.3

>逆に考えますと、ローンの返済がきちんとされていることを理由に、担保物が売却されてしまっても物上代位できないということになりますと、残債が多額にのぼる場合には、無担保の多額の債権しかなく、貸主に著しく不利益にならないでしょうか?  抵当権には追求効があるのですから、売却されたとしても、被担保債権が債務不履行になれば抵当権を実行すれば良いだけのことです。それ故、売買代金への物上代位を否定する学説もあります。物上代位を認めるとしても、被担保債権が債務不履行になっていないのに物上代位を認めて、抵当権者を保護する必要性はないでしょう。 >いつも貴重な回答有難うございます。371条により果実については債務不履行後(弁済期を過ぎている)でないと抵当権は及ばないと思いますので、賃料への物上代位は出来ないと思います。  債務不履行になっていないのに、物上代位を認めるのは行き過ぎだということですよね。それは、他の物上代位の場合でも妥当するのではないでしょうか。  もっとも、抵当権の目的物である建物が第三者の放火により焼失した場合、被担保債権が債務不履行でなくても、損害賠償請求権や火災保険金への物上代位を認めるべきだという考え方はあるでしょう。  実務上は、期限の利益の喪失特約(債務者が放火したのではないから、137条では期限の利益は喪失しない。)や増担保特約を結んだり、火災保険金請求権への質権の設定を受けることにより対処することになります。

a1b
質問者

お礼

いつも、懇切丁寧かつ論理明快な回答を有難うございます。 売却の例は、仰るように適当でなかったです。 滅失して保険金の場合の方がよかったですね。 私は、物上代位について基本的な思い違いがあったようです。 それもあって、物上代位は137条を内包しているのかと思い ましたが、仰るように第三者の放火の場合を説明出来ないです ね。

その他の回答 (2)

  • buttonhole
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回答No.2

>債権が弁済期(期限の利益を失う場合を除く)を迎えていることを要件とする旨を解説した 資料等をご紹介いただけると助かります。  そもそも論ですが、履行遅滞の要件は何ですか。被担保債権が履行遅滞になっていないのに、抵当権の実行ができるのですか。それとも抵当権の実行はできないが、物上代位は可能と考えるのでしょうか。そうなると、アパートの建設資金を融資した金融機関は、ローンの借主である大家がきちんとローンを分割で支払っているにもかかわらず、いつでも、賃料債権を物上代位により、大家の店子に対する賃料債権を差押えすることができるという結論になるのでしょうか。

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質問者

お礼

補足の追伸をこちらでさせて頂きます。 逆に考えますと、ローンの返済がきちんとされていることを理由に、担保物が売却されてしま っても物上代位できないということになりますと、残債が多額にのぼる場合には、無担保の多 額の債権しかなく、貸主に著しく不利益にならないでしょうか?

a1b
質問者

補足

いつも貴重な回答有難うございます。 371条により果実については債務不履行後(弁済期を過ぎている) でないと抵当権は及ばないと思いますので、賃料への物上代位は出来 ないと思います。

  • buttonhole
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回答No.1

>物上代位に要件として、被担保債権の弁済期が規定されていないのは、  特に民法のような古い法律は「当たり前すぎる事柄は、わざわざ明文化しない。」という傾向があります。例えば、抵当権の実行(担保不動産競売又は担保不動産収益執行)の要件として「被担保債権の弁済期の到来」を規定している条文はありませんが、明文の規定がないからと言って、被担保債権の弁済期が到来しなくても、抵当権の実行はできると言うことにはなりませんよね。(それが可能であれば、期限の利益の意味がない。)物上代位でも同じです。

a1b
質問者

補足

いつも、懇切丁寧かつ論理明快な回答を有難うございます。 民法の場合には、仰るようなことが多々あると思います。 ただ、私のテキスト等には解説の中にも、債権が弁済期を迎えていることを記述されていま せん。 債権が弁済期(期限の利益を失う場合を除く)を迎えていることを要件とする旨を解説した 資料等をご紹介いただけると助かります。 担保権設定者は担保価値維持義務があることから、物上代位が問題になる場合には、債務不 履行(故意・過失)が考えられること、また137条(故意・過失不問?)により期限の利 益を失うということかと思いましたが、そのことに言及している資料もなく質問をさせてい ただきました。 (実際には、別の担保を提供したりして即時全額返済ということにはならないと思います。)

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