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フーリエ変換による音波の特性についての理解方法
- フーリエ変換を用いると、ある周波数の音の長さと帯域に不確定性があることがわかります。
- 一定の周波数の信号や同じ周波数の音でも、時間が短い場合は周波数の特定が困難です。
- フーリエ変換により、実際の搬送波の周波数を特定することは難しく、組み合わせで表現されます。
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#2です。 まず前半の定性的説明について 「一つの波さえ正確に計測できれば、たとえ、短時間であっても、不確実性はないような気がしてしまいます。」一般的にはこれは正しくありません。特殊な場合には正しい。 特殊な場合の例:単一周波数の正弦波であると決めうちできる(わかっている)、わからないのはその正弦波の振幅、周波数、位相である。このとき、話をわかりやすくするために雑音無しの場合を仮定すると、未知数は三つだから、どんなに短時間であれ有限の時間離れたタイミングで3回とサンプリングデータをとれば正弦波の素性は確定します。あなたは、このように単一周波数の正弦波であると、暗黙のうちに決めうちしています。 一般の場合:私の100秒観察の例を取ってみます。その次の100秒をまた観察すると100サイクルではなく101サイクルかも知れない。あるいは正弦波っぽいものは見えないかも知れない、全くフラットかも知れない。観察していない範囲で何が起きるか何も言えないのです。仮に観察して最初の100秒とつないでみると、100Hzの成分はある、101Hzもある、その他多種類の周波数の成分もある。ということになります。有限の観察時間では不確定なのです。これは結局usokoku様がANo.4で述べておられる話と同じです。 後半の数理について ある波形Aを多数の正弦波、振幅と周波数が(a1, f1), (a2, f2), (a3, f3),,,, 、に分解できる、というのは、実はその「ある波形A」が他の波形Bに対して応答する有様をも現しているのです。コンボリューション(畳み込み積分、重畳積分)を学んでいないとすると、ちょっとまだ早いのですが、A×Bのフーリエ変換結果はBのフーリエ変換をなにがしか修飾したものになるであろうとは推測できませんか?その修飾のしかたは波形Aのフーリエ変換で規定されるとは思いませんか? とりあえず、コンボリューション定理を学んでいない段階ではこれ以上の説明は私にはできません。
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- usokoku
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>物理的にはどのような原因 「物理的」の意味が業界によって変わるので、次の意味の範囲として答えます 高等学校(職業高等学校を含む)物理の教科書の範囲 理工系大学、教養部の物理の講義内容の範囲(一般教養の範囲) 物理的な原因ではありません。 数学の内容を、窓関数を導入し数値的に利用するという拡張した結果、t=[-∞,+∞]で定義されていたフーリェ式を有限範囲で利用することになりました。 有限範囲での使用のため、明らかに値が乱れる内容があり、これを、ご指摘のサイトでは、「不確定性」と呼んでいます。 http://www.asahi-net.or.jp/~es3t-kbt/fft/window.html http://www.gem.hi-ho.ne.jp/katsu-san/audio/fft.html http://einst.hp.infoseek.co.jp/FFT/FFT.html
お礼
ありがとうございます。物理的とは数値計算の結果の不確実性ではなく、自然現象に不確実性が内在されているのかどうかという意味で質問いたしました。 ご紹介いただいたリンクなどを参照しながらFFT/DFTの数値計算の処理方法について、概要を勉強させていただきました。連続関数を離散の数値で近似し、有限の区間を使い、窓関数を使って、f(0)=f(n)を実現するなどの概要を理解することができました。これを見ると基本的には、アナログの信号を計算機を使って処理するかという方法の限界から不確定性が出てしまうということが理解できたように思います。 ありがとうございました。
- usokoku
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「パラメーターが足りません」とエラーになってしまったので、もう一回書きなおし。 気力がうせたので、答えを簡略化。後ろのサイトだけ。 最大値エンタルピー法-MEM法とFFT法の求める方法に関係した説明で、FFT法の問題点が挙げられているはず。この問題点の内容です。 F(0)=F(n)の条件を確保するために、窓関数を使ったAM変調が行われ、窓関数の帯域分だけ元の波長からずれた値が観測されるというもの。
お礼
たびたびありがとうございます。 私が十分ついていけていないため、ご回答の内容がよく理解できません。 結局、音波についても、信号の時間と音の高さの間に不確定性がやはりあるのでしょうか?もしあるとすると、それは、物理的にはどのような原因と考えたらよろしいのでしょうか?
- imoriimori
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専門家からもっと適確なご回答があるかもしれませんが、私なりに。 (1)ごく直感的定性的にならば、 世の中なんでも微妙な違いはじっくり見ないとわからない。微妙な周波数の違いはパット見にはわからない。じっくり時間をかけてみる。1.00Hzと0.99Hz の正弦波があるとする。100秒間見ると、その間にかたや100サイクル、他方99サイクルと、波一つ分はっきり違う。1.00Hzと0.99Hzの違いはこれでわかる。だけど、1秒間の観察で違いがはっきり言えるか想像してみてください。不確かだと思えないでしょうか。 (2)数理ベースならば、 信号 g(t)が周波数f0の純粋な正弦波ならG(f)はf=f0で有値のデルタ関数です。 g(t)を有限時間観測する、観察時間Tとしてください。この場合、幅Tの矩形関数とg(t)の積が観察結果です(幅Tの外側をゼロとしてよいのかどうかはちょっとハイレベルの問題を含むのでそれは聞かないで)。そのフーリエ変換を考えてください。それがG(f)とどう違うか。矩形関数のフーリエ変換はゼロクロス周波数が1/Tのsinc関数ですね。実空間の積はフーリエ面のコンボリューション(畳み込み積分)ですね。つまりG(f)がsinc関数の分だけぼけて観察されることになります。即ち有限の観測時間で不確定性を持つ。
お礼
ご回答ありがとうございます。 定性的の方ですが、時間とその時点の振幅を正確に計測しさえすれば、波数が一つや二つでも周波数がわかるのではないかと思ってしまいます。そのインターバルに波数が一つ以下になると無理なのはそういう気はしますが。。確かに100秒かけて、波が何回振幅したかというところのみで考えると十分な時間が必要そうですが、一つの波の振幅にどれだけの時間がかかったかというところから、周波数を求めると、一つの波さえ正確に計測できれば、たとえ、短時間であっても、不確実性はないような気がしてしまいます。 数理ベースですが、後半の、 >矩形関数のフーリエ変換はゼロクロス周波数が1/Tのsinc関数ですね。実空間の積はフーリエ面のコンボリューション(畳み込み積分)ですね。つまりG(f)がsinc関数の分だけぼけて観察されることになります。即ち有限の観測時間で不確定性を持つ。 からがsinc 関数や畳み込み積分はまだ理解していないので、ちょっとついていけてません。(すいません)私の理解では、フーリエ変換で矩形関数が、同じ異なる周波数の正弦波の合計(積分)であらさせれるのを教科書で読んだことですが、ただ、その矩形関数をいろいろな周波数の正弦波の合計で数学的に「あらわすことができ」、その周波数の幅が矩形の時間幅と反比例の関係にあるという数学的なことと、実際に矩形の信号を矩形のクリアーな信号として(ほかのの周波数の合計で表すのではなく)計測できないというところに、論理の飛躍を感じて納得できないでいます。
- usokoku
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FFTの解説で良いのかしら http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%A8%E5%A4%89%E6%8F%9B FFT(DFTを含めて)の場合、 サンプリング時間t0からtnの間のn+1個のデータを得たとして、各時間における値をf(t)と表記する。 f(0)=f(n) の条件が満たされないと、おかしな値が出てしまいます。 計算がまともにできるように、普通はフィルターをかけて、f(0)=F(n)になるようにしてしまいます。正弦波の形とか、三角波の形の形の値とf(0)を乗じて、f(0)=0, F(n)=0になるようにします。 これをやると、特定の周波数、mの周期があるとしても、m-1, m+1 あたりに周期があるようなピークが現れます。 もうひとつは、測定時間が、n、です。nよりも長い周期を見つけることは困難で、nよりも長い周期、2nとか3nの周期がある場合、nに近い値付近(1からn/10あたりと、n/9からnあたり)に、へんなピークが現れるときがあります。 数値計算の問題で、数学的問題ではありません。 入力波として、尻切れになるような波形で計算してみたり、nよりも長い周波数成分を加えて計算してみてください。式を解くことは私の数学の能力ではできません。解説を読むのが限界です。数値計算の周波数分析に関する本を見れば、10札に1冊ぐらい書いてあります。
補足
回答ありがとうございます。これらのことはよく分からないですが、ちょっと私の疑問とは違うと思います。 英語のサイトですが、たとえば、これ http://scienceblogs.com/builtonfacts/2010/03/hearing_the_uncertainty_princi.php や http://www.geocities.co.jp/imyfujita/wtcuncertainj.html の後半に書いてあるように、一定の周波数の音を長期で流した場合は、それを測定したときに、周波数をピンポインで特定できるのですが、非常に短い時間のみの場合は周波数が求まらない(確定できない)とのことのようです。そのことに対する疑問です。説明が足らなかったかもしれません。 よろしくお願いします。
お礼
ありがとうございます。 定性的なところの説明は、目からうろこがおちた気分です。確かに、単一の正弦波と決めうちしていました。その範囲に制限することで、不確実性がないと結論づけていました。しかし、確かに実際には単一の正弦波ではない場合もあるわけで、そういう意味で、短時間だけの観測では確定できないということですね。逆に言うと、もし単一周波数の正弦波であるかどうか決めうちできない場合は、たとえ、短い時間にサンプリングが無限に近い回数とれたとしても、時間が限られているとうことの限界から、多数の周波数の成分の合計としてのその観測結果になっているのか、それとも、単一の周波数の正弦波を観測しているだけなのかが決定不能という理解をしました。 後半の数理について、ご回答いただいた後、畳み込み積分についていろいろ調べました。物理的に畳み込み積分がどういう意味合いを持つのか、まだ捕らえきれていませんが、数学的には、前回のご回答でいただいた、後段の矩形関数のフーリエ変換であるsync 関数分が、正弦波に掛け合わされてでてくるというのは分かった気がします。 もう少し、勉強してみますが、大変参考になりました