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とても小さい飛行機,空気の粘性が問題?
昆虫大のとても小さい飛行機について質問があります. 次のURLにこんな記述があります. http://www.athome-academy.jp/archive/engineering_chemistry/0000000157_all.html 「飛行機、チーター、人間それぞれの体を、ミツバチの体長に縮小し、スピードを換算すると、なんと4つの中でミツバチが断トツに速いのです。」 この文章の意味が分かりません.体調を縮小してスピードを換算する, とは一体どういうことでしょうか.なぜ,時速1000kmで飛ぶ飛行機が,この換算を行うと,0.2kmのスピードになってしまうのでしょうか? 関連してお伺いします. なぜ小さい飛行機を考える場合,昆虫や鳥のように羽ばたき系が良いのでしょうか? レイノルズ数が低くなる,空気の粘性の影響が大きくなる,ということは分かるのですが,粘性が大きくなると,一体何が飛行機に対して影響するのでしょうか? 感覚ではなんとなくわかるのですが,何となくではなく,何か明確な説明がないかと思いお尋ねしました.どうか宜しくお願いします.
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- funflier
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No.3です。 >小型の飛行機について,固定翼型は,羽ばたき型に比べて劣るが,ヘリコプター型 は何が劣るのか,記述されているのを見たことがありませんでした. ここで考えなくてはならないと思うのは、「羽ばたき」は推進装置兼主翼であり、航空機 の固定翼としても回転翼としても機能していること、昆虫の中にもトンボのような「滑空」 も行うものもあれば常時羽ばたきで飛行するものもいることです。つまり固定翼の状態 も存在し、この際、昆虫の羽根は低レイノルズ数向けの平板や波板になってるところが 飛行機と異なります。これは模型飛行機でもサイズと速度が小さくなるとこれに近いこと が実践されています。故意に常時乱流を利用する方法です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%B1%E6%B5%81%E7%BF%BC 最初の例のサイトで言ってる15cm以下の小さいサイズでは「羽ばたき」が効率が良い、 という意味がはっきりとは解りませんが、恐らく低レイノルズ数領域での揚抗比の悪さ 故に推進力を無駄に浪費する固定翼+推進エンジンよりも、昆虫の羽ばたきの方が、 ということだと思います。 この場合でも飛行機として作るのであれば、昆虫の羽根を真似した固定翼に、何か効率 の良い推進方法があればそれを使う方が、羽ばたきを採用するのに比べればまだ製作 も制御も現実的には楽な気がします。「優れる」・「劣る」が理論上だけでは断定し難い気 がします。飛行機自体、「鳥のように」飛びたいと鳥の模倣から開発が始まりましたが、 (良く見る黎明期の失敗映像でバタバタする割に全く浮かないものとか)今日の実用機で 羽ばたいているものはありません。 >たとえば,蚊やハエのサイズくらいのヘリコプターが用意可能だとして,空中動作など について,ヘリコプター型は羽ばたき型よりも何か劣る点はあるのでしょうか? 効率や安定の点で昆虫が優れる、というのは今現在人間が作れる動力より軽量かつ 強力な筋肉や、生物の持つ感覚による安定機能を同サイズでは模倣再現も出来ない ので羽ばたき機を作る場合は言えると思います。それでも同様のサイズと機能はモーター とジャイロセンサーの発達によって回転翼では実現可能に近づいていると思います。 どちらがどう、というのは動力や制御が同じ土俵の上でないと比較出来ないと思います。 >そしてそんな研究はされておりますか? 解りません。私もメディアで見るしか知らないからです。飛行機も軍事用途がなければ今日 に至りませんでした。ロボットもトコトコ走るまでになっていますが、本当にガンダムが有用 な世界なら恐らく今頃2足歩行ロボットは人間より速く走ってると思います。目的が定まれば 一気に進歩するのではないでしょうか。 >なんとなく世の中,羽ばたき型がよく研究されているのは,なぜか,「進化の歴史には叶 わない ⇒ 昆虫の飛翔方法が一番」と安直に解釈してしまい,ヘリコプター型と真っ当に 比べていないように思われます. まだ研究の方向が「小さい飛行機(航空機)を作る研究」より、まず「昆虫の飛行メカニズム」 の段階だからではないでしょうか。昆虫サイズの飛行が解ってくれば、人間が実現出来る形 に要素要素を応用して新たな飛行物体を作ることも出来ると思います。 それでも自然の方が優れている未解決のことはたくさんあると思います。今日の旅客機の 翼端にはウィングレットが当たり前の様についたりしてます。このウィングレットは40年は 前の専門誌にも載ってますが、実用になったのは随分後です。しかし鳥の羽は何万年前 からか知りませんが、とっくに先端が分かれた形状などの誘導抗力軽減対策済みです。 追いつくのに恐ろしく時間がかかってます。
- phobos
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> 粘性が大きくなると,一体何が飛行機に対して影響するのでしょうか? 専門外のため上記には回答できませんが、以下ご参考までに。 ANo.3のご回答にあるように、昆虫は羽ばたきによって形成された渦によって揚力を得ているそうで、翅に対して渦をどの位置・タイミングで起こすかによって自在に飛行をコントロール出来るようです。 このあたりについては下記が参考になるかも知れません。 「羽ばたき翼周りの非定常流れと発生する流体力の関係」飯田明由(豊橋技科大)他 http://airex.tksc.jaxa.jp/dr/prc/japan/contents/AA0064237019/64237019.pdf また昆虫の大きさによって翅による流体力と渦の効果も変わってくるので、翅形状もそれに合わせて効率よく変化し、体長1mm程度の微少昆虫では膜翅ではなく毛翅で飛んでいるそうです。 >なんとなく世の中,羽ばたき型がよく研究されているのは,なぜか,「……昆虫の飛翔方法が一番」と安直に解釈して…… 固定翼機・回転翼機は小型になるほど安定性が極端に悪くなるそうです。 一方で、非常に効率よく自由自在に飛行可能な超小型飛行体(=昆虫)が現実に存在しているわけですから、この飛行メカニズムを解析し応用しようと考えるのは、決して「安直な解釈」では無いと思いますよ。 ただし昆虫の羽ばたきメカニズムやそれを応用したMAV(超小型飛行体)については多くの大学や研究機関で研究・開発が進められているものの、難しい問題が多く、十分解明するにはまだ時間がかかりそうです。 このため一方では固定翼・回転翼機をどうやったら小型化できるかの研究・開発をしている所も増えたそうです。 固定翼・回転翼式の飛行と羽ばたき式飛行について空力的メリット・デメリットの比較やそれぞれの方式の最適範囲や限界などについては、開発した「生物型飛行力学シミュレータ」で解析する予定だ、と下記論文(2005年)にありましたので、現在は解析が進んでいるのではないでしょうか。 ご興味がありましたら、下記をたどって調べたり問い合わされてはいかがでしょう。 「生物飛行のシミュレーションと小型飛翔体」劉浩、2005、日本流体力学会 http://www2.nagare.or.jp/jscfd/j-jscfd/123/p123-4.pdf
- funflier
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速度換算については他の方が計算されて様に、「同じ大きさだったら」で比べている のです。こういうのを模型の世界では「スケールスピード」で表したりします。 例えば1/10縮尺のラジコンカーがあって、実際に40km/hで走り回るとすると、 実車では10倍の400km/h、F1レーシングマシン以上で走っている事になると いう見方です。ラジコン飛行機も1m~2mの大きさのものが70~100km/hで 飛ぶのは普通ですが、実機だとこれは同じプロペラ機の速い部類、戦闘機とか エアレース機並の速さだということになります。 このミツバチの例だと他のものをミツバチサイズに合わせていますが、逆にミツバチ が巨大で飛行機並サイズだったらという計算での比較も出来ます。 ミツバチと飛行機は互いに縮小版でも拡大版でもありませんが、便宜上引き合いに 出してるのでしょう。 >なぜ小さい飛行機を考える場合,昆虫や鳥のように羽ばたき系が良いのでしょうか? 例のサイト内の内容ですが、飛行機は普通推進力と揚力はエンジンと主翼で「分担」 していますが、羽ばたきでは両方同時に行っています。サイズが小さいと主翼で揚力を 発生するための空気の流れがすぐ乱れてしまい、必要な揚力を得るには逆にこの乱れ (渦)を利用した羽ばたき系が良い、ということみたいです。 しかし、「小さい飛行機を考える場合」は本当に良いのかは少々疑問です。空力の話 からは逸脱しますが、人間は既に「タイヤ」を数多く利用してますが、陸上動物の進化 の過程でもタイヤは備わりませんでした。微生物で「モーター」を備えたものもいるみた いですが、回転体が別組織として有る、などというのは生物では発達し難いのだと思い ます。人工物であれば、素直に回転による推進力を利用した方が往復運動での非効率 や振動問題が現実的に無くて良い気もするのですが。手の平サイズのラジコンヘリを 持ってますが、このサイズで羽ばたきで自在に操れる機構を作るのは余計困難だと 思えるのです。進化上、回転体を避けて最も効率の良い形に落ち着いたのが昆虫の 飛行ではないかと考えます。説明になってなくてすみません。
お礼
回答ありがとう御座います. 特に後半の回答は,まさに私が疑問に思っていたことでした. 小型の飛行機について,固定翼型は,羽ばたき型に比べて劣るが, ヘリコプター型は何が劣るのか,記述されているのを見たことがありませんでした.funflier様はとてもこの分野にお詳しいとお見受けしました. どうでしょうか,たとえば,蚊やハエのサイズくらいのヘリコプターが用意可能だとして,空中動作などについて,ヘリコプター型は羽ばたき型よりも何か劣る点はあるのでしょうか? そしてそんな研究はされておりますか? なんとなく世の中,羽ばたき型がよく研究されているのは,なぜか,「進化の歴史には叶わない ⇒ 昆虫の飛翔方法が一番」と安直に解釈してしまい,ヘリコプター型と真っ当に比べていないように思われます.追加の質問で恐縮ですが,回答としてもご意見としても,ご返信頂けますととても幸いです.
- neKo_deux
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例えば、ボーイング747は全長が約70mです。 時速1,000kmで飛行するとして、1時間に自身の全長の何倍の長さを移動するかと言うと、 (1,000[km]=1,000×1,000[m])÷70[m]=14,285.7 ミツバチの全長は1cmと仮定すると、1時間に自身の全長の14,285.7倍移動する速度は、 時速1cm×14,285.7=時速142.857[m]=時速0.14[km] とか。
お礼
なるほど,そういう計算でしたか.ありがとうございました.
- nrb
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時速1000kmで飛ぶ飛行機が,この換算を行うと,0.2kmのスピードになってしまうのでしょうか? 全長約75メートル、全幅約68メートル、高さ約19メートル ミツバチ大きさ (働きバチ)13mm前 長さ比約5000:1なので 1000KM/h÷5000=0.2km と単純換算されている 実際は空気抵抗はスピードの2乗に比例する また飛行機の推進力の減る比率と翼面積は長さの2乗に比例 なので 0.2kmは正しいと思われません 単純に尺度比に成っただけです なぜ小さい飛行機を考える場合,昆虫や鳥のように羽ばたき系が良いのでしょうか? スピード遅いから・・・(空気抵抗はスピードの2乗に比例する) 飛行機もスピードを遅くして飛ぶためには翼面積が増えないと駄目です (複葉機など) ミツバチは体重に対して羽の面積が大きい
お礼
なるほど! ありがとう御座いました. 複葉機の翼の意義が分かりました!
お礼
ありがとうございます. 「固定翼機・回転翼機は小型になるほど安定性が極端に悪くなるそうです。」 とのことですが,回転翼機が小型になるほど不安定になる理由が分かりません.何かご説明頂ければ幸いです.