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電解コンデンサーのリップル電流について
- リップル電流の定格は2364mArmsですが、実測値は1500mArmsで十分ですか?
- 電流波形はピーク値8A、幅1mSのスパイク状ですが、問題ありませんか?
- ケースの温度は約Δ20℃上昇しますが、心配する必要はありませんか?
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整理すると,リプル電流定格2364mArmsのコンデンサに,実効値1500mArms,ピーク値8A,幅1mS(間隔は約16ms)のスパイク状リプル電流を流しても問題ないのかとゆう問題ですね. 倍電圧整流回路での使用ではよくあるリプル波形ですから,全く問題無いでしょう. 電解コンデンサのケースの温度上昇ですが,リプル電流値からは内部発熱による温度上昇とは思えませんから,周囲の発熱体からの伝導・輻射が主原因でしょう. これを心配しなくても良いかどうかは,設計時の想定寿命(信頼性)に関わってきます. MTBF(平均故障間隔)の仕様値を満足しているかどうか,コンデンサ・メーカに問い合わせて計算したらどうでしょう. 技術資料の計算例は一般例で,個別のコンデンサについては問い合わせないと出てきませんから. もし仕様を満足できないようなら,発熱体とコンデンサの間に遮熱板を入れたり,通風を工夫したりして対策します. よくわからないときは餅は餅屋ですから,コンデンサ・メーカに問い合わせてみたらどうでしょう.
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- KEN_2
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リップル周波数により等価直列抵抗(ESR)が異なりますので、120Hzに換算した実効値で計算します。単純に電流の平均値で計算してはいけません。 また、外周器が20℃上昇はΔT=5℃限界値は明らかに異常です。105℃製品は5℃以内で、85℃製品が15℃以内です。 日本ケミコン;8/14ページ、5-3 リプル電流と寿命 http://www.chemi-con.co.jp/catalog/pdf/al-j/al-sepa-j/001-guide/al-technote-j-090901.pdf ニチコン;21/27ページ、2-9-5 リプル電流と寿命温度;表2-4参照 http://www.nichicon.co.jp/lib/aluminum.pdf <補正値(1.9とか1.4>にはなりませんが、温度上昇乗数 α が参考になります。 ケース外周器の温度上昇の規定で部品内部の補正値は、あれば凄い理論ですが内部構造の関係がありますので・・・ ピーク電流が8Aの点で異常ですので、突入電流制限のコイルを挿入された方が安全です。 ケース温度上昇のΔtcの考察 β:放熱定数(10-3W/℃ cm2) A :表面積(cm2) 製品のサイズがφD×L(cm)の時 A=Π/4(D(D+4L)) として求めたケース表面積(cm2) Δt:リプル温度上昇(℃) で、同じ静電容量なら外形が小さく、背の高いタイプが自己発熱の温度上昇に強く長寿命なことから、高さ制限が無ければ背の高い部品が好んで選ばれます。 *細部は参考URLの資料を参照してください。(昔の仕事以来の計算で頭がさび付いていて間違いがあればご容赦を・・)
お礼
参考資料をお教え頂きありがとうございました。 一度自分なりに計算してみます。
- aokii
- ベストアンサー率23% (5210/22063)
正確な計算は複雑ですので、記載しませんが、ピーク値が大きくても、実行値が定格内に入っていれば問題はありません(平均電流で温度上昇を計算します)が、電解コンデンサーのケースの温度が約20℃上がるのであれば、使用する環境温度が40℃だと、電解コンデンサーのケースの温度が60℃になり、コンデンサの外形が50mmならコンデンサ内部温度が114℃(60×1.9)で直ぐに破壊します。(規格は105℃) また、コンデンサの外形が25mmならコンデンサ内部温度が84℃(60×1.4)で規格内ですが熱いです。 また、コンデンサの外形が12.5mmならコンデンサ内部温度が72℃(60×1.2)で規格内ですが熱いです。 いずれにしても、リップル電流の定格2364mArmsで実測電流が1500mArms、ケース温度上昇が約20℃上がると寿命は短いでしょう。
お礼
ご回答をいただき、ありがとうございました。 コンデンサーの外径により、内部の温度が違ってくることは初めて知りましたので、とても参考になりました。 あともしよろしければ、温度にかけている補正値(1.9とか1.4)はどの文献に載っているかもお教えいただけると助かります。カタログには記載されていないようなので・・・。
お礼
ご回答ありがとうございました。 まさに今回は倍電圧整流回路です。 温度上昇に関しても、とても参考になりました。部品配置や、周囲部品の温度も再度確認してみます。