雨天決行

質問

サッカーが雨天決行なのは何故ですか？

回答No.2

ultraCS

遠因としては、フットボール成立の歴史的な経緯があります。ここでいう、フットボールはサッカーでもラグビーでもなく、その原型となった手も使えるフットボールのことです。以下のような理由で、雨でも雪でも中止にはしない伝統があったのです。

フットボールは、春秋分や夏至、収穫祭などの祭事の一環として行われたのが原型です。これが、民衆起源のマスフットボールで、祭りの当日にしかできませんから、雨だろうが雪だろうが決行です。当時の過酷な農奴制の下では、この日の楽しみを奪うことは暴動につながりかねませんでしたから、祭りの主催者である帰属や地主、宗教者としても決行せざるを得な状況です。

一方、もうひとつのフットボールの起源、というより、原始フットボールのルールを整理し、近代フットボールに生まれ変わらせた場としてパブリックスクールがあります。初期のパブリックスクールにおいて、フットボールはゲームや教育の一環ではなく、「プリフェクト・ファギング」と呼ばれる、いわばしごきの一つとして行われていました。下級生を防御として並ばせておき、上級生は攻撃としてボールを使ったり、殴る蹴るのしごきを行うものでした。これが、その後、ブルジョア階級の登場に伴う身分階級制度の変容に伴い、しごきの要素が抜け落ちて、サッカーやラグビーにルールが整備されていきます。
この頃のフットポールは、そもそもしごきですから、雨でも雪でも上級生は許してくれません、雨が降れば「今日はフットボールしなくてもいいんだ」というわけには行かなかったのです。

なお、最近は、グランド事情で中止というのが結構発生しています。とくに芝のピッチの場合、前日雪とか大雨の場合、グランド提供者がグランド使用を禁止するため、中止や順延というのがあります。台風一過で天気は快晴なのに、ピッチは田んぼ並という状況ですね。