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女性の哲学者が少ないのはなぜ?

ri_rongの回答

  • ri_rong
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回答No.22

 ご質問が他の投稿で少し話題になっており、答えてみたいと思いました。まず、結論から書きますと、ご質問にある「有名な人」というくだりが、おそらく答えになるのだろうという気がします。  と言いますのも、(これは誰でもそうだと思いますが)一心不乱に考えた末にアイデアが生まれる。それはアイデアとは呼べないまでも、きっかけ、とっかかり――表現はどうでも良いですが――要するに、その後に羽ばたく思想のよすがと称すべき、愛しいものであり、また何物にも変え難いほどに大切にされるものです。このアイデアもどきのようなものは、ある意味、自分の子どものようなものだと僕は思います。  さて、近頃では子育てを父親もするそう(これはよくない傾向だと思いますが)ですが、子どもを前にして一体この先、どのように育てるか? というふうに考えると、父親と母親では些か様子が違ってくるようです。僕は男ですから、女性の意見を聞くまでは何とも言えませんが、このような感想を強く持つのは、論文などを査読するときで、性差は内容に大きく影響しているような気がします。  例えば、第一作目となる論文を世に出すときは、誰でもびくびく致します。考えに考えた末の作品ですし、それなりに自信はあるのですが、それでも名立たる世界の研究者たちの偉業に比べれば、自分の生み出した作品(つまり、子ども)は、あまりに弱く、儚く、頼りない。  そんなふうに感じるものです。  それは親としての自分の若さなのか、あるいは経験ないことへの惧れなのかはわかりませんが、ともかく、子どもたる作品は、とても弱いものなのだと――これは、父親も母親もきっとそう思うに違いありません。しっかりと守ってやらねば、世界の荒波に飲み込まれてしまい、とても生き残れないに違いない――ここまでは、どちらも同じ不安を持つようです。  が、そんな世界をよく知っている父親は、守るばかりではなく、子どもをその世界のなかでできるかぎり強い子となるように育てようと考えるようになる。世界という広大な競技場でも必ず勝ちを収めるような、そんな強い子に育てようと考えるようです。  男性の書く論文には、そんな父親の心理がよく現れます。一本の論文によって先行研究をくまなく網羅し、些細な批判の一つひとつを数え上げて反証を試みる。あたかも、その分野での金字塔を立てるが如くに、燦然と輝こうとする強い意志が見えるんです。   ところが女性の書く論文は、そういう意味ではとても地味です。  世界というものが如何に不公平で、馴れ合いやら派閥がものをいう、言わば数々の罠に満ちた――とても競技場とは呼べない――喧嘩場なのではないかという疑念があるためなのか、彼女たちは自分の作品である子どもたちに、何があっても生き残れるような希望を託します。ですから、燦然と輝くなどもっての外で、できるだけ世界の中で悪目立ちせず、ひっそりと、けれども必ず脚注で言及されるような、そういう作品性を第一に考えてお書きになる。  どうでしょう? もしも、科学が普遍を求めるものならば、そして哲学が人間の生を問う学問であるならば、どちらのふるまいが子育てに向いているでしょうか。  自分が男であるだけに、僕は常々この反省をするのですが、まあ女性の意見もあるでしょう。

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