• ベストアンサー

同じ電力を送るのなら電圧を大きくした方が有利な理由

 よろしくお願いします。同じ電力を送るのなら電圧を大きくした方が電流を大きくするよりも有利であることは常識的によく知られています。  この点について,ある中学生向け参考書が次のように説明しています。 電力=電圧×電流,発熱量=抵抗×電流の2乗より送電中に逃げる熱を小さくできる。  このうち,同じ電力を送るのなら電圧・電流どちらを大きくし,どちらを小さくしてもよいことは説明として正しいと思うのですが,発熱量についての説明が納得できません。なぜならば,発熱量=電圧の2乗/抵抗と書くこともできるからです。  そこで質問です。 1 この参考書の説明はそもそも正しいのでしょうか。 2 同じ抵抗の導線(同じ太さの導線)であれば,電流よりも電圧を大きくした方が電力輸送に有利である理由は何でしょうか。(イメージとしては理解していますが,計算によって説明できるでしょうか。)  よろしく御回答ください。

  • hdai
  • お礼率36% (66/182)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • mtaka2
  • ベストアンサー率73% (867/1179)
回答No.5

数値を入れた例を挙げて説明します。 100Wの電力を送電することを考えます。 電圧を100Vとすると、負荷抵抗は100Ωで、電流は1A流れることになります。 電圧を1000Vとすると、負荷抵抗は10000Ω、電流は0.1A流れることになります。 ところで、実際には配線にも抵抗がありますから、負荷抵抗と配線抵抗を直列に繋いだような形になります。例えば、配線抵抗を10Ωとすると、 電圧100Vの場合、負荷抵抗と配線抵抗の合計は110Ωになり、電流は100/110=0.91A流れることになります。 抵抗が増えたため電流が下がってしまい、電圧100Vでは送り出す電力は91Wになってしまってます。 直列繋ぎでは、電圧は抵抗値に比例しますから、このとき配線には9V、負荷には91Vの電圧がかかることになり、それぞれ8W(=9V×0.91A)、83W(=91V×0.91A)の電力を消費することになります。 つまり、全体で送り出した電力91Wのうち、負荷に届くのは83Wだけで、送電効率は91%(=83W/91W)になります。 一方、電圧1000Vで送る場合、負荷抵抗と配線抵抗の合計は10010Ωになり、電流は1000/10010=0.0999A流れることになります。 このとき、配線には1V、負荷には999Vの電圧がかかることになり、それぞれ0.1W(=1V×0.0999A)、99.8W(=999V×0.0999A)の電力を消費することになります。 つまり、全体で送り出した99.9Wのうち、負荷に届くのは99.8 Wで、送電効率は99.9%(99.8/99.9)と、ほとんどロスが発生しません。 このように、直列繋ぎになっている配線抵抗で発生する電力ロスは、 そこに流れる電流から定まるため、 電圧を高くして電流を小さくすれば、それだけ電力ロスが減らせるのです。

hdai
質問者

お礼

送電効率の話は大変分かりやすくて助かりました。ありがとうございました。

その他の回答 (6)

  • ricardo_
  • ベストアンサー率19% (14/72)
回答No.7

 100Vを200Vにすれば電流が半分になり電線の抵抗による損失は1/4になります。  では電圧をどんどん上げればいいのかと言うと、絶縁物の耐電圧、漏れ電流の問題が出てきます。  発熱量=電圧の2乗/抵抗 は、漏れ電流に適用できます。  そこで、送電する電力、距離により経済的な電圧が決まります。  耐電圧、漏れ電流が問題とならない範囲内なら、電圧が高く電流が小さい方が損失が小さくなり有利になります。

hdai
質問者

お礼

 お忙しい中にもかかわらず,私の質問にお答えいただいた皆様,本当にありがとうございました。どの方の回答も大変分かりやすくて助かりました。  ポイントをつける方を選ぶのに迷うのですが,今回中学生の参考書の記述についての質問と言うことを鑑み,中学生が見たときに一番わかりやすいであろうと思われる回答にポイントをつけさせていただきます。残念ながらポイントを差し上げられなかった皆様におわびをするとともに,改めて御礼を申し上げます。

noname#101087
noname#101087
回答No.6

送電経路にだけ着目していると、説明不能なハナシです。 送電側の電圧を V 、送電経路の抵抗を R 、負荷電力を P としましょうか。 負荷側では変圧器を使うとして、負荷側電圧 U は固定せずにおきます。 なお送電電流を I とすれば、P = U*I 。 問題は、負荷電力P が所定値のときの送電経路の消費量なのです。   V = R*I + U ですから、両辺に I を乗算すれば、   W = R*I^2 + P となり、W が送電ロス(R*I^2)を含む電力に当たります。 送電経路と負荷に流れる出流が等しい限り、I を減らせば送電ロス(R*I^2)を減らせるわけです。 そして、I を減らすには送電電圧V を上げろ、というハナシになるのです。 このハナシでは変圧器のロスを無視してますから、それを勘案すると少し違うハナシになるでしょうね。   

回答No.4

前の方の回答とダブりますが,ちょっと具体的にしてみます 仮に負荷で10Wを消費したいとして,送電線の抵抗を1Ωだったとします. 負荷部分での電圧を10Vとすると,1Aを負荷に流せば良いので,負荷の抵抗値は10Ωですよね?送電側では送電線の抵抗による電圧降下分を加味して11Vで送電すれば良いわけです. このとき,送電線の発熱分は1(A)^2×1(Ω)で1W・・電圧で計算するなら,(11-10)(V)^2/1(Ω)=1^2/2でやっぱり1Wですよね? さて,負荷部分での電圧を100Vにすれば,10W消費するには0.1A流すことになります.つまり1kΩの負荷をつければ良いわけです.送電線による電圧降下は0.1A×1Ωで0.1Vですから送電側では100.1Vで送れば良いわけです. 後は同じように計算してみれば送電ロスが大きく減ることがわかると思います.

hdai
質問者

お礼

大変明快な説明をありがとうございました。中学生にも理解できる説明で大変助かりました。参考書の説明にそのまま載せたいぐらいです。

  • samneko
  • ベストアンサー率50% (27/54)
回答No.3

発熱量=電圧の2乗/抵抗と書いた場合の「電圧」は、正確には「送電線による電圧降下」です。 それでは「送電線による電圧降下」はどのように計算されるでしょうか。これは、「電流」x「送電線の抵抗」です。 送電線の抵抗を変えることは出来ませんから、「送電線による電圧降下」を下げるには、「電流」を下げることが効果的ということになりますよね。 つまり、高圧が有利なのは、「送電線による電圧降下を防ぐために電流を下げる=高電圧を用いる」というのが正解です。 以上参考になりましたら幸いです。

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.2

「発熱量=電圧の2乗/抵抗」と書いたときの「電圧」が何を意味するのか考えてみてください. 例えば「50万ボルトの電圧で送電する」としても, この発熱量の式に入る「電圧」は 50万ボルトではありません. そんなことしたら電線ですべての電力を消費することになるので無意味.

  • DIooggooID
  • ベストアンサー率27% (1730/6405)
回答No.1

> 電力=電圧1 ×電流 > なぜならば,発熱量=電圧2 の2乗/抵抗と書くこともできるからです。  便宜上、電圧1 と 電圧2 と分けてみました。  この 電圧1 と 電圧2 が、まったく別なものであるにも関わらず、 同一視しているところから、誤解なされていると感じました。  電圧2 は、抵抗の両端のこと、すなわち、送電線で言うと、送り側と 受け側の部分の電位差のことです。  これに対して、電圧1 は、 変電所での電源電圧のことです。

関連するQ&A

  • 電圧、電流、電力と発電について教えて下さい。

    中学校の理科の教科書で、資源やエネルギーの章に、 問い「電気抵抗の小さい送電線を用いると、どうしてエネルギーの損失が小さくなるのだろう」 というものがありました。 送電線というのは、電柱についている銅線のことなのですが、 考えているうちに自分がそもそもの部分が分かっていないと分かりました。 ・交流と直流では、オームの法則などは同様に考えていいのか。 ・発電所で発電する電気というのは、電流、電圧、電力の何のことか。 ・ついでに電源装置では、大本として電流、電圧、電力の何を変化させているのか。 ・送電線は、電圧、電流、電力の何が一定なのか。ぜんぶ一定じゃないのか。 ・電流によって電圧が生まれるのか、電圧によって電流が生まれるのか。 など、次々と分からないことが浮かんできます。 根本的なところが分からないので、質問がバラバラですが、 上の疑問や、教科書の問いに対して何と答えればいいのか、 ひとつでもいいから教えてもらえたら嬉しいです。

  • ジュール熱の発生による送電時のロスについて

    表題の件について質問させて下さい。 発電所などから家庭に送電する場合、ジュール熱を考慮するとどのような電圧・電流が効率いいのでしょうか? ジュールの法則(Q=RI(2乗)t)から、抵抗・電流が小さいほうがよい? でも、この式にオームの法則をあてはめた式(Q=VIt)では、電圧も大きくてはだめ? と、考えていたら下記のような文章の意味(電気の科学館HPの説明…http://www.chuden.co.jp/e-museum/e-museum05/5_4/5_4_3/hendensyo.html)がわからなくなってきました。 お手数ですが、どなたか解説お願い致します。 ≪電気の科学館の説明≫ 電気を送る時は、送電中のロスを少なくするために、電圧を高くします。 電流が送電線を流れると、電気抵抗のため熱(ジュール熱)が出ます。この熱が出ただけ電気がロスすることになります。ところで、この熱は電流が多いほど出る(ジュールの法則)ため、電流を少なくしてやればロスが少なくなるわけです。 同じ電力の電圧と電流は反比例するので、電流を少なくして送電中のロスをへらすためには、電圧を高くする必要があります。

  • 電力=電圧×電流について。

    電力=電圧×電流について。 なぜ電力は、電圧と電流の積になるのか、教えていただけますでしょうか。  (1)積に比例する理由  (2)比例定数が1である理由 (1)について 電圧を2倍にすると、電力も2倍になるようなイメージですが、 電流も2倍になるので電力は4倍になります。 この辺をわかりやすく説明していただけると助かります。 (エネルギーが速度の2乗に比例するのと似ているような感じ  だとは思うのですが・・・) (2)について  比例定数が1になるように、電流・電圧の単位系を定義しているのか、それとも  たまたま比例定数が1なのか・・・。  単位がW(ワット)で、運動とかの単位とも同じなので、たまたまということでは  ないとは思うのですが・・・。 よろしくお願いします。 (素人ではありませんので、専門用語等で記載していただいても問題ありません)

  • 送電線の損失

    電気機器学の講義で「電線の発熱量は、電線の抵抗と電流の二乗の積で、電圧には関係ありません」と学びました。 単に、“電流で計算する”という定義、として覚えてしまおうとも考えましたが、高校時代に習った Q=VIt=I^2・Rt=V^2・t/R というジュール熱の式が頭から離れません。どんなに電流Iを変圧器によって小さくしても、高電圧がかかっていたら(V^2・t/Rによって)熱損失が大きいのではないかと疑ってしまうのです…。V=RIが成立して無いからにしても、電流を優先して熱を計算する理由がわかりません。 “送電線の”発熱量を、 ・なぜ、電流を中心に考えるのか ・なぜ、電圧には関係ないのか 納得できる答を探しています。よろしくお願いします。

  • 送電線の電圧と電流について

    送電線では損失を少なくするために電圧を高くするとあり、疑問に思ってネットでいろいろ調べてみました。 すると、「損失は電流の2乗に比例するから電流を少なくする必要があり、(電力は一定なので)電圧を高くすることで電流が少なくなり、損失も低減できる」という趣旨の説明がたくさん見つかりました。 そこで疑問が2つあります。 (1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 電力というのは、○○ボルトの電圧をかけた結果、△△アンペアの電流が流れた時に、その2つの数値から結果的に算出される値だと思っているので(←この時点で間違いなのかもしれません)、最初から一定に決められるというイメージがどうも理解できません。 (2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、それに伴って電流も増えてしまうのではないか、という疑問です。(もしかすると私は「電圧」という概念について根本的な誤解をしているのかもしれません) 分かりやすく説明できる方、お暇な時で構いませんので、ご回答よろしくお願いします。

  • 電力と発熱量の関係について

    電子機器の発熱量は、電流ではなく、電力(I×V)に比例するのはなぜでしょうか? たとえば、ある機器に1A流れる場合、かける電圧が高いほうが電力が高い(=発熱量大きい) ということになります。しかし、電流がまったく同じなので、発熱量が同じと感じるのですが。。

  • 抵抗と電流と電圧と電力にこんがらがってしまいました。

    理科の問題集を解いていて、こんがらがってしまいました。 「電熱線は、抵抗の値が大きくなるほど熱くなる」 授業で先生がそのようなことを言っていたのですが、それを前提とすると???となります。 電熱線がより熱いというのは、より電力が大きいということですよね。 しかも、抵抗も大きい、ということなのでしょうか? しかし、抵抗が大きいということは、その分電流が小さくなるので、 電流×電圧で表される電力は小さくなってしまう気がします。 冬休みに入ってしまい、学校の先生に会えないまま、 新学期にはすぐに実力テストもあるので、困っています。 説明がへたくそで伝わりにくいかもしれませんが、 分かったら教えていただけたら幸いです。よろしくお願いします。

  • 発電機の電力と回転数、 起電力と電圧と電流、 について

    1 発電機の回転数と電力の関係を知りたいと思います。  調べて考えたところ、回転数に比例して電圧が上がり、結果電流も上がって、一回転の電力は回転速度の二乗に比例する、、ようですが、だとしたら時間当たり出力は3乗に比例する、ということでいいのでしょうか。 2 じつは、今だに起電力と電力と電圧と電流の統合的関係がわかっていません。  (d磁束/時間)×巻き線=(比例)=電圧と思いますが、(d磁束/時間)が本来の概念として相当するのは電流なのか電圧なのか。  起電力とは電圧だとしたら、負荷を並列に数を増やすと抵抗が減って、それに応じていくらでも電流を流せるはずという原理になってしまいそうです。  発電機は他の仕事を電力に変換するはずなのに、電圧か電流の一方の式しか見付けられませんでした。  仕事=抵抗×ストローク、に相当するものはどうなっているのでしょう。実際の事情でなく原理として知りたいです。 2 の方は暇なときでいいです。1の方は困るというより、わからないと危ういというか。

  • 消費電力と熱の関係について

    消費電力と熱について教えてください。 たとえば、100Ωの抵抗に直流100Vをかけると、1Aの電流が流れ、消費電力としては100Wですが、このとき、抵抗の定格W数が、150Wの場合と、300Wの場合では、抵抗を触ったときの温度が違います。同じ消費電力なので、抵抗自体は同じ熱を出していると思うので、定格の大きい300Wの抵抗の方が、それだけ放熱に優れているため、すぐに熱が外部に逃げて、触ったときに熱く感じないのだろうと考えます。 しかし、抵抗の発熱量は同じだとすると、たとえば、それぞれの抵抗を、全く同じ密閉容器にいれ、その容器の温度を比べたら、同じになると考えてよいのでしょうか? そうだとすると、回路内の個々の部品の定格W数をいくら上げたとしても、消費電力が変わらないのであれば、結果的に回路全体の発熱量は変わらないということでしょうか? ご回答宜しくお願いいたします。

  • 電力メーターと、電力と電圧・電流との関係

    電力関係の仕事について、電力と電圧・電流など、わかないことがあって困っていますので、助けてください。 電力メーターは電力(W)を示す数字を示していますが、実際には電圧と電流を見て、計算して、電力(W)を示す数字を表示しているのでしょうか? 電力と電圧・電流との関係を、イメージ的に素人に分かり易く説明して頂けないでしょうか?