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エネルギーについて

エネルギーについて疑問があります。 まず、位置エネルギーについてです。 例えば質量mの物体をhだけ高く移動するとします。 この時最初のエネルギーよりmghだけ高くなります。 しかしよく考えてみると、手でゆっくりと持ち上げたとします。 この時手が作用する力Fと重力はつりあいます。 したがって手からの仕事はFh、重力の仕事は-mghになり、エネルギー変化は0になってしまします。 同様なことが、コンデンサー間の引力を求めるときに、手がする仕事と静電引力の仕事の和は0です。 何がいけないのでしょうか?

みんなの回答

  • yokkun831
  • ベストアンサー率74% (674/908)
回答No.5

>大気圧を押し返す力とピストン(質量有り)を押し上げる時に負のエネルギーを得ます。これはどう考えたらよいでしょうか? 気体のする仕事やエネルギーは,本質的に分子の運動と衝突というミクロ現象なので,力学的エネルギー保存は成立しません。しかし,熱力学第一法則そのものがエネルギー保存であるし,このとき考えるべき内部エネルギーや仕事,熱の移動というものは微視的に見れば,分子の力学的エネルギーの変化に他ならないことはご存知でしょう?ミクロの目で見れば力学的エネルギー保存は成り立っていると考えることもできそうです。 気体が膨張してピストンを押し上げているときに起こっていることを分子レベルで見てみましょう。加熱により分子の熱運動が激しくなり,衝突によって生じる圧力が増します。すると,ピストンが受ける力のつりあいがわずかに破れて,ピストンが動き出してつりあい位置でとまるわけです。このとき,分子は野球のバントのときのボールのようにいきおい(運動エネルギー)の一部を失い,それによってピストンに仕事をしたことになります。ピストンに移ったエネルギーの一部はピストンの位置エネルギーを増加させ,また他の一部は外気を押したので外気の分子のいくつかに運動エネルギーを与えたことになります。ピストンの位置エネルギーが増したことは見ればわかります。外気の分子に与えられたエネルギーは直接には見えず,すぐに拡散してしまって測定することは難しいのですが,ミクロの目で「見れば」分子の力学的エネルギーを増していることになります。これが,大気圧に抗してピストンを動かした仕事の分になるのです。もちろん,厳密には分子ごとに重力による位置エネルギーの変化もありますね? こうして,仕事や熱として気体に出入りするエネルギーも,ミクロの目でみれば分子の力学的エネルギーであるとする立場が気体分子運動論ということになるでしょう。

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  • yokkun831
  • ベストアンサー率74% (674/908)
回答No.4

>位置エネルギーがないなら、どこにエネルギーは行ってしまうのでしょうか? 位置エネルギーの概念を使わないのであれば,保存力による仕事を考えることになりますから,例えば「仕事によって運動エネルギーが増加した」という表現になるでしょう。「位置エネルギーが減少した分運動エネルギーが増加した」という方が,力学的エネルギーの範囲で保存則による表現が可能になりますから,すっきりしますね?力学的エネルギーは必ず位置エネルギーを含むものですから,エネルギー保存を考えるなら当然位置エネルギーを考えざるを得ないわけです。位置エネルギーの概念が確立して初めて力学的エネルギー保存を語れるようになるということです。でも,そもそもがエネルギー=仕事をする能力をできる仕事量ではかるもの・・・ですから,本来のこの意味を見失わないようにしたいものです。

yoshi456
質問者

お礼

回答ありがとうございました。 最後に一つ疑問です。 僕がこのように考えてしまった理由は訳があります。 というのも、気体がピストンを押し上げるときに、よく熱力学第一法則で、気体がする仕事はPVグラフを積分すれば出ますが、得る熱量(エネルギー)は大気圧を押し返す力とピストン(質量有り)を押し上げる時に負のエネルギーを得ます。 これはどう考えたらよいでしょうか?

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  • rnakamra
  • ベストアンサー率59% (761/1282)
回答No.3

位置エネルギーの変化とは、重力がした仕事×(-1)のことをさします。 手がした仕事とは実は別のものなのです。 一般的にポテンシャルエネルギーと言われる類のものは全てこのようにして得られます。 手のした仕事は何に使われたのか。それは位置エネルギーを増やすのに使われたのです。もし、重力が無ければ手が物体に与えたエネルギーは全て運動エネルギーに変化します。 >同様なことが、コンデンサー間の引力を求めるときに、手がする仕事と静電引力の仕事の和は0です。 そんなことはありません。静電気引力のした仕事でコンデンサーの持つエネルギーが変化します。(これは極板に蓄えられた電荷が持つポテンシャルエネルギーが変化したということです。) この変化量は手が行った仕事に等しい。 #1の回答について >力積が-Fh 力積とは"力×時間"を表す用語であり、仕事とは次元からして異なる別の概念です。仕事は"力×距離"の次元を持ちエネルギーと同次元の物理量です。(なお、力積は運動量と同じ次元を持つ物理量です) 間違えないようにご注意を。

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  • yokkun831
  • ベストアンサー率74% (674/908)
回答No.2

とても大切な考察だと思います。 >手からの仕事はFh、重力の仕事は-mghになり、エネルギー変化は0になってしまします。 エネルギー原理を(名称はともかく)ご存知と思います。 1/2・mv'^2 - 1/2・mv^2 = W (運動エネルギーの変化=された仕事) yoshi456さんがおっしゃった「エネルギー変化は0」というのは運動エネルギー変化は0と読み替えるべきなのです。一方,間違いなく物体は持ち上げられるのですから位置エネルギーは増加します。これは, 0 = Fh - mgh (運動エネルギーの変化=保存力を含めてされた仕事) すなわち, mgh = Fh (位置エネルギーの変化=保存力以外の力によりされた仕事) と解釈できます。 位置エネルギーというものは,重力のような保存力がする「仕事」を考えるかわりに「位置エネルギーの増減」としてそれを記述しようという目的で導入されるものです。ですから,位置エネルギーを含む力学的エネルギーの増減を外からされた仕事に等しいとおくときには,保存力がする仕事を考えてはいけないのです。 保存力が正の仕事をした→位置エネルギーが減少した 保存力が負の仕事をした→位置エネルギーが増加した というふうに「保存力による仕事」を完全に「位置エネルギーの増減」に置き換えなければいけないのです。この読み替えをすることによって初めて,保存力以外の力がない場合に「仕事」という概念を用いることなく力学的エネルギー保存の法則が書けて,すっきりすることになるのです。保存力(今の場合重力)がする仕事でエネルギーの増減を考えたいなら位置エネルギーは考えるべきでなく,逆に位置エネルギーを考えたいなら保存力(重力)がする仕事を考えるべきではないのです。 位置エネルギー=基準の位置まで物体が動くときに保存力がする仕事量 という位置エネルギーの定義がこのことを物語っています。

yoshi456
質問者

お礼

わかりやすい解説ありがとうございます。 今までに無い概念で、まだ整理しきれていない部分もありますが、結局”位置エネルギー=基準の位置まで物体が動くときに保存力がする仕事量”という定義により、保存力(重力)の仕事はすべて”位置エネルギー”というエネルギーに変わることにしているということですよね? >>保存力(今の場合重力)がする仕事でエネルギーの増減を考えたいなら位置エネルギーは考えるべきでなく とおっしゃっていますが、位置エネルギーを考えないとき、エネルギーの増減はどう考えたらいいのでしょうか? 位置エネルギーがないなら、どこにエネルギーは行ってしまうのでしょうか?

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noname#160321
noname#160321
回答No.1

>手からの仕事はFh、重力の仕事は-mghになり、エネルギー変化は0になってしまします。 おっしゃる通り、力積が-Fh、ポテンシャルエネルギーがmghですから、和はゼロです。エネルギー保存の法則が成り立っていますからそれで問題ありません。 >コンデンサー間の引力を求めるときに、手がする仕事と静電引力の仕事の和は0です。 この場合も和はゼロでなくてはいけません。

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