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アルケンになる化学的選択性

以下の反応で水素をヒドロキシル基でとり臭素を脱離させてアルケン→アルキンへともっていくわけですが、(1)最初の水素はどちらから抜くのか?僕の考えではZaitsev則に則って考えると左のほうからとるのでしょうか?またこのときエトキシ基が脱離しないのは臭素の方が脱離能がいいからと考えてよろしいのでしょうか? (2)ヒドロキシル基由来の試薬が何故テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩を用いるのかが分かりません。水酸化ナトリムでもいいのではと考えられるのですが・・・分かる方いましたらご指導、アドバイス等よろしくお願いします。

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noname#116453
noname#116453
回答No.1

(1)1回目のE2脱離がどちらで起こるかというのは難しい問題です。塩基が攻撃するHの周囲の立体的な要因もあるでしょうし、生成物の安定性の問題もあるでしょう。ただし、いずれにしてもアルキン生成まで行けば同じことで、ここまできてしまうと1段階目で生成するアルケンの構造がわからなくなってしまうので、そのあたりを議論できません。結果が不明確なものに対して、不明確な議論しても無意味ですしね。 >エトキシ基が脱離しないのは臭素の方が脱離能がいいからと考えてよろしいのでしょうか? そのとおりです。ただし、脱離能は脱離基の共役酸の強さと関係します。すなわち、Brの方が脱離能が大きいのは、HBrがEtOHよりも強酸であるからです。 (2)この反応は水とヘキサンの2相系で行っています。すなわち、反応が起こるのはヘキサン層です。ヘキサンにNaOHは溶けません。それをヘキサンに溶ける形にするためにn-Bu4N+OH-にしているわけです。 そもそもNaOHを水中で使うと、反応はアルケンで止まります。それはOH-が溶媒和(水和)されることによって反応性が低下するからです。それに対してヘキサン層中ではそういったイオン性のものは溶媒和されにくく、そのために高い反応性を維持できます。そのために2段階目の脱離も起こり、アルキンが生じます。 こういったことに関しては、『相間移動触媒』「phase transfer catalyst (PTC)』などのキーワードで勉強して下さい。

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