化学合成オイルはカンタンに申しますと薬物のカタマリです。さまざまな種類の添加剤が入っており、それは種類やメーカによって違います。粘度が同じ、グレードが同じでも基本的には混ぜてしまうと全く違うオイルになります。
しかし、オイル交換の度にちょっとづつあまるオイルは、ためておくとすぐ結構な量になってしまい、このまま捨てるには確かに勿体無いですね。そこで、このオイルの利用法を一つ。
これをフラッシングオイルとして利用します。フラッシング専用と称するオイルがあり、これは確かに汚れ落としの能力が高いですが、しかしフラッシング後エンジンの構造により完全には抜け切れません。勿論残りモノオイルの寄せ集めなら、基本的には潤滑油なので、フラッシングオイルより遥かにエンジンにはよいです。
さて、ところで。
貴殿のおクルマに相性の良いオイルは見つかりましたか?
現在の、高度なチューニングが施されたエンジン(馬力だけでなく、燃費や排ガス、振動騒音、耐久性などの面でも)は、ギリギリのところでバランスが取られています。勿論、それはメーカ純正オイルを用いて行われています。
例えば、メーカ指定以上の粘度の高さのオイルを入れると音が静かになりますが、これは潤滑性が上がったから、とは一概には言い切れず、粘りの強いオイルがブロックやパンの壁にブ厚く停滞し、結果、透過音が減っている場合もあります。
この様なオイルでは、まずエンジンが冷えにくくなりますし、高い粘度による攪拌抵抗で更に油温が上昇、そして燃費の悪化なども懸念されます。勿論、この状態がエンジンによいワケはないですね。
一方、添加剤などを入れるとエンジンのフケが良くなる事がありますが、これはオイルの粘度が下がり(!)攪拌抵抗が減る事によって回るようになる場合もありますので、注意が必要です。
最近流行りの、冷間時がムチャクチャ柔らかいオイルは、オイルポンプがその様に柔らかいオイル前提で設計されていないので、十分な油圧が得られなくなる事も考えられます。
耐久性に関しましては、ユーザの皆様の想像を絶する様な厳しい耐久実験をメーカで実施後に市販化されておりますので(勿論これもメーカ純正オイルによって行われているワケです)、メーカ純正オイルによってエンジンの耐久性が下がる事はありません。
尚、サーキットを走られたり激しい走り方をヒンパンにされる方は、まずオイル自体の冷却をお考えになるべきで、「レーシングオイルを入れているから大丈夫」とゆぅ短絡的な話にはなりません。
お礼
去年10月頃に車を買ったので今まで寒いこともあり、冬用のオイルを決めようと今まで7種類試しました。 エンジンが新しいのか、ターボで劣化が早いのか2000kmを過ぎるとだいたいのオイルではフィーリングがだいぶ変わってしまうので結構はやめに交換しています。 それで、だいたい車に合うオイルも決まってきました。今の時期、粘度的には5W-40くらいがベストなようです。これからエステル系のオイルも気になるので試したいと思ってます。 添加剤は入れるとオイル自体の性能が分からなくなるので、今のところ1度興味本位で入れただけです。僕もオイルの粘度を下げる物があると聞いたことがありますが、ほんとにそうゆうのは避けたいですね。 余ったオイルでフラッシングですか。いいですね~。 全然思いつきませんでした。 色々勉強になりました、ありがとうごさいました。