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「α水素引き抜き」と「付加」について

α水素があるカルボニル化合物の場合、塩基で処理するとα水素が抜かれて、n-BuLiなどでは付加が起こるのでしょうか? 「引き抜き」か「付加」の起こるポイントを教えて頂けないでしょうか?

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noname#116453
noname#116453
回答No.1

求核剤としての性質が優位になれば付加になるし、塩基としての性質が優位になればH+が引き抜かれることになります。 まあ、求核剤の性質を考えるにあたってはHard-Softの問題もありますが、そこまで考えるとどうしようもなくややこしくなりますね。 一般論として強塩基は強い求核剤でもありますので、そのどちらの性質が優位になるかは予想しにくい面があります。基本的には経験的に判断することになります。ただ、実験者の意図として、塩基としての性質を優位にしたければ、立体的に求核性が抑制された塩基、たとえばLDAやt-BuOKを用います。その辺りが一つの判断基準になるでしょうね。

shinn418
質問者

お礼

分かりやすい回答ありがとうございます。特に最後の文章が分かりやすかったです。

その他の回答 (1)

回答No.2

以下、大学の研究室に所属なさっているという前提でお答えします。 ご質問にあるようなカルボニル化合物の場合、n-BuLiでは両方の反応が 進行します。ただし、どちらかを優先的に起こすような工夫が 有機合成上とられます。(n-BuLiも、強力な塩基となります。) 質問にもあるように、”塩基;正しくは求核性のない塩基”を用いれば 当然、カルボニル基への付加反応は起こりません。 一方、BuLiのように”求核性にある塩基”を用いた場合には水素引き抜きも 起こりますが、カルボニル基への付加反応も進行します。 どのような試剤が求核性を持つかなどは、有機化学の教科書と、有機合成 の教科書を見て勉強してみてください。

shinn418
質問者

お礼

こちらも、大変親切に教えて頂き助かりました。マクマリーなどで確認しながら進めていきたいです。

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