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翻訳についての論文

翻訳について論文を(英語で)書かなければなりません。 今おおまかに決まっていることは: ・日本語→英語の翻訳 ・主題:翻訳者はどのような手法を使って日本語特有の曖昧さを表現しているか? ・日本文学を古代でも現代でも一作品選ぶ(古文は苦手ですが。) ・違う翻訳者が書いた二つの翻訳を比較し、分析する。 という感じなのですが、まだどの本にしようか全然分からない状態です。もし主題にある日本語特有の「曖昧さ」というのがとてもよくでている作品や、 ザッツジャパンな作品があれば教えてください。 英語版が二つ以上ということは有名な作品に絞られてきますが。。。。この主題じゃなくても翻訳を語る上で関係のある作品などでももしあれば教えてください。 あと、この主題事態も「あいまいさ」なんてそれこそ曖昧だと思うので、こう変えてみれば、という提案ももしあれば、お願いします。

みんなの回答

  • cryforty
  • ベストアンサー率66% (16/24)
回答No.2

既読かもしれませんが、 http://books.livedoor.com/item/282825 翻訳と異文化 原作との〈ずれ〉が語るもの 〔著〕北条文緒 http://books.livedoor.com/item/1737212 日本文学英訳分析セミナー なぜこのように訳したのか 〔著〕前田尚作 翻訳のテクニカルな問題にとどまらず、英訳過程から見える発想の違い、延いては文化の隔たりを考察した興味深い本です。着眼点や論点の絞り込み等、論文作成に資するところ大だと思います。 北条氏の著作には、『こころ』(漱石)の二つの英訳――日本人訳とネイティブ訳――を比較した章もあります。 手にしたことはありませんが、以下のような類書もあるようです。 日本語らしい表現から英語らしい表現へ〔著〕サイデンステッカー・那須聖(培風館) 日本文学英訳の優雅な技術〔著〕ジェイムズ・カーカップ・中野道雄(研究社) 英語になったニッポン小説 〔著〕青山南 集英社 『英語で発見した日本の文学』〔著〕マーク ピーターセン この本には、著者が志賀直哉の『城の崎にて』を英訳して、その訳し方について自己解説している章があるのですが、次のようなポイント解説があります。 「ぶーんと飛び立つ」 take off with a droning noise 蜂の死骸を見つけるシーンに先だって、蜂たちの動きの描写が出てくる。そのなかの一文である。 ここで大きな問題となるのは、擬声語だ。 擬声語は、もちろん英語にもあるが、日本語に比べると、きわめて少ない。英語のばあい、このようにひきしまった文学作品で、何かの動作を擬声語で表現しようとすると、とても幼稚な印象を与えてしまうおそれがある。droning noise(単調な音、ぶんぶんいう音)という表現で十分だろうと考えた。 >こう変えてみれば、という提案ももしあれば、お願いします。 提案というか、絞り込み方の一例ですけどね、「擬声・擬態語にどう対応しているか」などというのを思いつきました。(テーマを絞ると、具体例を拾うのに一つの短編小説では不十分かもしれませんが) なお『城の崎にて』には、上記ほか三つの訳があります。(上(□)はその翻訳所収本のタイトル、下(・)の人名は翻訳者) □Modern Japanese literature ・Edward Seidensticker □The paper door and other stories ・Lane Dunlop □The Shiga hero ・W.F. Sibley >この主題じゃなくても翻訳を語る上で関係のある作品などでももしあれば教えてください。 俳句の英訳について一瞥しておくのも悪くないかもしれません。「言葉の余白」の多い俳句は、「あいまい」に通じるところがありますから。 『蛙飛び込む 世界の文学のなかの俳句』(上田真) この本では、俳句(主に近世の句)を欧米人がどう鑑賞・解釈したかが例示、解説されていて(翻訳に関する技術的なことはほとんど書いてないのですが)、発想の違いを知ることができます。 以下、思いつく作品です。 『伊豆の踊子』:川端康成の文章は明晰からは遠いでしょう。 □The Izu dancer, and other stories □The Oxford book of Japanese short stories ・Edward Seidensticker □The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature Volume 1: From restoration to occupation, 1868-1945 ・J. Martin Holman 『檸檬』(梶井基次郎):散文詩のような小説。 □The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature Volume 1: From restoration to occupation, 1868-1945 ・William J. Tyler □The Oxford book of Japanese short stories ・Robert Ulmer 『刺青』(谷崎潤一郎) □Seven Japanese tales ・Howard Hibbett □Modern Japanese stories ・Ivan Morris 上の訳者は比較的原文に忠実ですが、下の訳者のはなかりいじった感じの訳なので、違いが分りやすく比較しやすいと思います。 >ザッツジャパンな作品があれば教えてください。 一葉の『たけくらべ』は苦手という古文調の文章ですが、一応近代の文です。 □Modern Japanese literature ・Edward Seidensticker □In the shade of spring leaves: the life and writings of Higuchi Ichiyo, a woman of letters in Meiji Japan ・Robert Lyons Danly 以上、短編ばかりを挙げましたが、古文じゃない作品でもう少し長いのですと、雁(鴎外)草枕・坊っちゃん(漱石)春琴抄(谷崎潤一郎)愛と死(武者小路実篤)などに二つ以上の翻訳があります。 ※紹介した本の中には、古本屋や大きな図書館でしか手にできないものもあります。 私は古典的な作品しか読まないので最近のはわかりません。ただNo.1さんの言及している村上春樹の英訳作品についてちょっと。 前出の『英語で発見した日本の文学』によると、「ジェイ・ルービンという、じつにうまい一級の訳者がつき、この人のすぐれた言葉のセンスで、村上春樹の英訳は、原文に近いみごとなものとなってきた」そうですが、以前の村上専門の英訳者(明言してませんが、Alfred Birnbaumという人のことでしょう)は「その英文がひどくお粗末だった」ということです。「お粗末」と「一級の訳者」なら違いが明瞭でしょうから、比較分析するのに案外好都合かもしれません。(もっとも、ジェイ・ルービン本人はもう一人の訳者(Alfred Birnbaum)について、「生き生きとした訳」「活気のある英文」と評価していますが・・・『翻訳と日本文化』p.98芳賀徹 編)

  • bakansky
  • ベストアンサー率48% (3506/7250)
回答No.1

具体的に何という作品だったか記憶にないのですが、村上春樹の作品の何かに2種類の英訳があって、その2つの英訳は読む者に違う印象を抱かせる、ということを書いてある文章を読んだことがあります。「曖昧さ」と結び付くかどうかは、あまりに曖昧で分りませんけれども・・・

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