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米軍による絨毯爆撃はどの国際法に違反するのでしょうか

こんにちは 太平洋戦争末期に米軍によって行われたわが国主要都市への絨毯爆撃は国際法違反であると聞いたことがありますが、具体的にはどの条約に反するのでしょうか。 おそらく、ハーグ陸戦法規付属書第25条(無防備都市への攻撃禁止)に当たるのではないかと思いますが、この理解で正しいのでしょうか。 どうぞよろしくお願いします。

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回答No.3

違います。日本、イギリス、オランダ、アメリカ、フランス、イタリアで合意された空戦に関する規則案です。 第二二条[非戦闘員当に対する爆発の禁止]  普通人民若を威嚇し、軍事的性質を有しない私有財産を破壊し若しくはき損し、又は非戦闘員を損傷することを目的とする空中爆発は禁止する。 第二三条[徴発と取立金のための爆発]  現物の徴発又は取立金の支払いを規制することを目的とする空中爆発は、禁止する。 第二四条[爆撃の目的] 1 空中爆発は、軍事的目標、すなわち、その破壊はき損が明らかに軍事的利益を交戦者に与えるような目標に対して行われた場合に限り、適法となる。 2 右の爆発は、もっぱら次の目標、すなわち軍隊、軍事工作物、軍事建設物又は明らかに軍需品の製造に従事する工場であ って重要で、公知の中枢を構成するもの、軍事上の目的に使用される交通線又は運輸線に対して行われ場合に限り、適法とする。 3 陸上軍隊の作戦行動の直近地域でない都市、町村、住宅又は建物爆発は、禁止する。第二項に掲げた目標が普通人民に対して無差別の爆発をなすのでなければ爆撃することができない位置にあ る場合には、航空機は、爆撃を避止することが必要である。 4 陸上軍隊の作戦行動の直近地域においては、都市、町村、住宅又は建物の爆撃は、兵力の集中が重大であ って、爆撃により普通人民に与える危険を考慮してもなお爆撃を正当とするのに充分であ ると推定する理由がある場合に限り、適法とする。  簡単に言えば、この規則により日本と米英蘭の間で行われる戦争では、軍事施設(駐屯地・防衛要塞・防衛陣地)、軍需工場に対する空襲は適法とされるが、民間人居住区への故意の爆撃は違法ということです。防空陣地を軍事施設と考えることは可能ですが、防空陣地のほとんどが郊外ないし重要施設にしか配置されません。  話題となる空襲ですが、重慶・武漢・南京空襲は適法となります。何故なら中国は空戦に関する規則案に合意していません。真珠湾空襲は軍事施設への攻撃であり、流れ弾が一部民間人居住区に流れただけですので適法となります。  一方の東京・大阪・名古屋・横浜など日本への都市爆撃ですが、幾つかの点で違法性があります。 1…空襲された地域のほとんどが民間人居住区である 2…周辺の工場や軍事施設がない 3…使用した爆弾は、工場を防護壁を破壊する爆弾ではなく、一般家屋を破壊する性能しか有していない爆弾である 4…攻撃適法施設には無差別爆撃でありながら榴弾(炸裂弾)で攻撃しており、焼夷弾は故意に民間人家屋を攻撃した形跡がある

kaesn
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 ハーグ陸戦法規とは別に空戦規則案というものがあったとは知りませんでした。絨毯爆撃は陸戦ではなく空戦なので、この規則案が該当するということですね。

その他の回答 (3)

  • isa-98
  • ベストアンサー率23% (205/859)
回答No.4

やられましたね。 法の解釈は気を付けないと。 すごいサイトがありました。 第二二条[非戦闘員当に対する爆発の禁止] 航空気だそうです。 ここでは「案」→「条約に署名」と解釈しています。 以下では合意に至らずとなります。 陸海以外存在しない「解釈」です。 http://www.kokubou.com/document_room/rance/gendai/kenpou9_kousenken.htm http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E6%99%82%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B3%95#.E7.A9.BA.E6.88.A6.E6.B3.95.E8.A6.8F 署名したのは「報告書」です。 当時は将来的な航空機の発展可能性を鑑みて運用が制限されることを回避したために、現在「条約として存在しない。」 ので、これを慣例として判断される場合がある。

kaesn
質問者

お礼

再度のご回答ありがとうございます。 空戦規則案が条約として発効していないということでしょうか。もし条約(成文法)として適用が不可であれば、国際慣習法として成立しているかどうかが問題となると思うのですが、慣習法の成否となるとICJ等の判断がない限り分かりにくいですね。

  • negitoro07
  • ベストアンサー率24% (389/1569)
回答No.2

高射砲などが配備されていると、無防備とはいえなくなります。 特に第二次大戦後は、条約やそれへの加盟の有無にかかわらず、人道に対する罪が主張されるようになりました。無差別に市民を大量に虐殺することも、これに入ります。 日本やドイツが裁かれたのも、このためです。連合国についても、類似した戦闘行為があったと言う意味で、そのような指摘があるのではないでしょうか? なお、大量殺戮については、1948年に国連総会で採択されたジェノサイド条約などがあります。

kaesn
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 条約への加盟の有無にかかわらず「人道に対する罪」が主張され、日独が裁かれたとありますが、これは明らかに罪刑法定主義に反しますね。東京裁判もニュルンベルグ裁判も、裁判という名を借りた単なる「勝者の権利の行使」にすぎないものだと感じます。

  • isa-98
  • ベストアンサー率23% (205/859)
回答No.1

ちょいと解釈が違います。 戦時国際法では空戦の規約が定められています。 米軍がB-29を戦略爆撃機と称するのは、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E6%99%82%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B3%95#.E7.A9.BA.E6.88.A6.E6.B3.95.E8.A6.8F 空戦法規 都市攻撃が→明確に軍事的に利益をもたらす。(戦略的意義) からです。 軍事目標とは、軍事施設並びにそれに準じる施設その他 ではありません。 また、重慶、真珠湾に対する報復、とも認識は可能です。 国際法と言いましても、協定にサインをしていない場合があります。 条約として認識すべきです。 法とは犯してはならないものですが、条約は破棄が可能です。 少なくとも、条約に違反する行為は「非人道的」と言えますし、その根拠も明白に提示は可能です。 条約に違反したそれを裁くのは武力行使が不可欠です。 また、負ければ裁く権利も入手できません。

kaesn
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 戦時国際法上、軍事目標とは単に軍事施設だけでなく、結果として戦略的意義がある限り非軍事施設も含まれるということですね。

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