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対数とか常用対数って
なにがなんだかよくわかりません。logの計算とかはできるのですが、対数ってなんのために使うのですか。logを使わなければ解けない問題も、対数、常用対数の意味や利点がわからないため、「ああ、そうかlogを使えばいいんだな」って発想にいきつかなかないんです。教えていただきたいです。
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>対数ってなんのために使うのですか いろいろ理由はありますが、初めは、計算が楽になるということから出発しました。かけ算を足し算として計算できる、という面です。 100×10,000 の結果は 1,000,000 ですが、「10の2乗」×「10の4乗」の結果が「10の6乗」になっており、指数だけ見ると 2+4 = 6 という足し算になっています。 これは、「指数法則」です。a^b で「aのb乗」を表すことにして、 a^b×a^c=a^(b+c) と書けます。 さて、指数法則が成り立つように考えて、指数に整数以外のものを持って来ることができます。 例えば √10×√10 =10 ですから、√10 を 10^0.5(10の 0.5乗)と考えると 10^0.5×10^0.5=10^(0.5+0.5)=10^1 となって、かけ算が 0.5+0.5=1 の足し算になっています。 そこで、「全ての数を 10の何乗かで表す」ことができれば、全ての数のかけ算を足し算として表すことができます。 例えば、2 は、およそ 10の 0.301乗、5は 10の 0.699乗と表せ、 2×5=10^0.301×10^0.699=10^(0.301+0.699)=10^1 のような計算になります。 このような計算をするためには、「2が10の0.301乗である」というようなことが、全ての数についてわかっている必要があります。電卓やパソコンが普及した今では見かけることも少なくなりましたが、たくさんの数について「その数が10の何乗か」ということを書いた「対数表」というものがあります。これを見れば、ややこしい二つの数のかけ算が、足し算をすることでできることになります。 で、「ある数が10の何乗か」ということを「対数」といいます。「2の対数は 0.301 である」ということです。このとき基準になる 10 を「対数の底(てい)」と言います。 このように考え出された対数ですが、底は必ずしも 10 である必要はなく、どんな数についても「ある数が何かの何乗か」を考えることができます。 log(2)8=3 という式では、底が2です。「log(2)8」という式で一つの数を表し、それは「8は2の何乗か」を表しています。 ただ、計算の便宜上は、10進法の計算では 10 を底とするのがやりやすいので、「常用対数」として使われます。 初めは計算の便宜上考えられた対数ですが、いろんな面で役立つことが分かり、数学の仕組みを考える上で大事なものになっています。 もう一度 >対数ってなんのために使うのですか に戻りますと、対数はきわめて基本的な数の性質に関係するので、一言で「○○のために使う」ということはできません。「かけ算を何のために使うのか」ということに答えにくいのと同じくらい、広い分野に関係しています。 自然科学では、底を 10 ではなく 2.71828…… という無理数にする、というのが普通で、「自然対数」と呼ばれ、いろんな分野で必要不可欠なものになっています。
お礼
とってもわかりやすいお話ありがとうございます!参考になりました^^♪