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ゴム弾性について

psa29の回答

  • psa29
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回答No.1

ゴムは、室温でエントロピー弾性(ゴム弾性)を示します。 輪ゴムを液体窒素に浸漬すると、凍ってしまい、一般の樹脂のようになってしまいます。 通常の樹脂は、弾性率が高く、少ししかひずみません。 これをエネルギー弾性または、エンタルピー弾性と呼びます。 ゴムのように数100%や、それ以上に伸びることはありません。 ゴムが凍ってしまう温度をガラス転移温度(Tg)と呼びます。 ゴムの耐寒性とは、低温になりゴム弾性の特徴である数100%も伸びることが出来なくなることですから、ガラス転移温度の高いゴムほど耐寒性が悪いと言えます。 各種ゴムのガラス転移温度は、書物で調べることが可能です。 ポリイソプレン(-73℃)、ポリブタジエン(-90℃)といった具合です。 SBRはスチレン(+105℃)とブタジエンの共重合体ですから、スチレン含量が増えるほど、Tgは高くなり、耐寒性は悪くなります。 しかし、スチレン含量が増えるほど(同じ架橋度ならば)ヤング率は高くなり、引っ張り強度も高くなります。 Tgは分子鎖の周りに存在する自由体積が多いほど、つまり密度が低いほど低くなる傾向にありますから、おおざっぱに言えば、引っ張り強度が低下する方向にあるといえるかもしれません。 耐寒性を持たせるとゴム弾性が向上する・・・ これは、エンタルピー弾性が発現せずに、ゴム弾性になるということでしたら、耐寒性を持たすことと同じことを言っているにすぎませんね。 弾性率(ヤング率)は、微小変形での特性、引っ張り強度は非常に大きな変形領域での特性です。 一般の材料は 1)軟らかくて(ヤング率が小さくて)、弱い(引っ張り強度が低い) 2)硬くて(ヤング率が高くて)、脆い(引っ張り強度が低い) 3)硬くて(ヤング率が高くて)、強い(引っ張り強度が高い) 4)軟らかくて(ヤング率が小さくて)、粘り強い(引っ張り強度が高い) 5)硬くて(ヤング率が高くて)、粘り強い(引っ張り強度が高い) の5タイプに分類できるそうです。 一般のゴムでは、加硫などや組成変更によってヤング率を高めていくと、引っ張り強度も上昇する傾向にあるのではないでしょうか。 「弾性の低下」とは、伸びが小さくなるとのイメージなのでしょうか?  このような表現や感覚は、あまりオススメできません。 弾性とは力を加えた後に、力を除く(力から解放する)と元の形に復元する性質のことです。 金属やプラスチックにも弾性はあります。 むしろ、ゴムよりも大きな弾性率を示します。 伸びの大小ではありません。

gomuya
質問者

補足

いつも回答ありがとうございます<m(__)m> >Tgは分子鎖の周りに存在する自由体積が多いほど、つまり密度が低いほど低くなる傾向にありますから・・・ とありますが、なぜ密度が低くなると、ガラス転移温度が低くなるのでしょうか? よろしくお願いします。

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