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化学平衡にかかわる問題

塩化銀の飽和溶液に1.0*10^(-3)M (M:moldm^(-3)のNaClを加えたとき、溶液中に溶解している銀イオンのモル濃度を計算せよ。但し、塩効果や銀イオンの錯作成は無視できる。 また塩化銀の溶解度積定数Kap=1.0*10^(-10)とする。 という問題があるのですが、何をどうすればよいのか分かりません。 どのように解いていくのかを教えてほしいです。

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  • 3cmp66p2
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回答No.3

塩化銀は、難溶性の塩ですが、極微量水に溶けて、 溶け残りのAgCl(固)と、 溶けて電離したAg+およびCl-との間で  以下の式で示す平衡状態が成立するんです。 AgCl(固)←→Ag+ + Cl- ・・・・・(1) ここで、溶解度積Kspは、Ksp=[Ag+]・[Cl-]で表されます。 そして溶解度積も平衡定数の仲間でしょ。だから、他の平衡定数と同じように、溶解度積Kspも、「温度が一定なら、常に一定値。」です。このことは、平衡定数の大前提ですよね。 さて、まず、今回使った塩化銀の水溶液について考えましょう。 題意から、塩化銀の溶解度積は、Ksp=1.0*10^(-10)(mol/L)^2ですね。 ・1 未飽和の溶液ならば、塩化銀はすべて溶けますから、 [Ag+]・[Cl-]のかけ算の値は、1.0*10^(-10)(mol/L)^2まで、達しないことになります。 ・2 飽和溶液(溶け残りがある場合も含みますよ)の場合は、 [Ag+]・[Cl-]のかけ算の値は、溶解度積Kspの値、つまり1.0*10^(-10)(mol/L)^2になります。 今回使った塩化銀の水溶液では、[Ag+]・[Cl-]=1.0*10^(-10)であり、また[Ag+]=[Cl-]ですから、結局、[Ag+]=[Cl-]=1.0*10^(-5)mol/Lになるね。 今、この塩化銀の飽和水溶液を1L準備します。この問題では、使用した塩化銀の飽和水溶液の体積が書いてなかったので勝手に1Lとしておきます。 ここに、1.0*10^(-3)mol/LのNaCl水溶液を加えるとどうなるか? Cl-イオンがドバッと入ってくる。でもね、溶解度積Kspの値は、「温度が一定なら、常に一定値」です。 つまりね、瞬間的には、[Ag+]・[Cl-]のかけ算の値は1.0*10^(-10)(mol/L)^2 を超えるでしょう。でもね、あっという間に(1)式の平衡が左に移動してAgCl(固)となって沈殿が生成します。そして、新たな平衡状態に達し、Kspの値は、1.0*10^(-10)(mol/L)^2 になる。 でも、今回の新たな平衡状態では、[Ag+]=[Cl-] ではないかもしれません。 では、具体的に計算に入っていきましょう。 この加えたNaCl水溶液の体積をV(L)とすると、 Cl-が、1.0*10^(-3)*V(mol)入ってきます。このとき、水溶液の体積は、塩化銀の飽和溶液1Lと加えたNaCl水溶液V(L)の合計1+V(L)になります。 (1)まずは、NaCl水溶液を加えた瞬間のCl-(mol)を求めます。 新たに入ってきたCl-は1.0*10^(-3)*V(mol) もともと溶けていたCl-は1.0*10^(-5)(mol) 合計で 1.0*10^(-3)*V(mol) + 1.0*10^(-5)(mol) のCl-が、1+V(L)の溶液中に溶けています。 (2)次に、NaCl水溶液を加えた瞬間のAg+(mol)を求めます。  といってもAg+の物質量は、1.0*10^(-5)(mol)で変わりありませんね。   1.0*10^(-5)(mol) のAg+が、1+V(L)の溶液中に溶けています。 (3)このままだと、溶解度積Kspの値は、1.0*10^(-10)(mol/L)^2 を超えてしまいます。 でも、平衡が左に移動して、AgCl(固)ができるので、そんなことにはならいない! ここで、AgCl(固)がxmol生成すると仮定しよう。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【溶液の体積 1+V(L)】        AgCl(固) ←→ Ag+       +   Cl- ・・・・・(1) NaClaqを 0mol   10^(-5)mol   10^(-3)V+10^(-5)mol 加えた直後 平衡後 xmol生成  10^(-5)-x mol 10^(-3)V+10^(-5)-x mol ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- そうすると Ksp=[Ag+]・[Cl-]={(10^-5-x)/(1+V)}・{10^(-3)V+10^(-5)-x}/(1+V)=1.0*10^(-10) となる。これを解いて・・・と思ったらね、これ、未知数が2つあるよね。 xとVが未知数ですよ。xを求めるのがこの問題なので、Vさえ与えてあれば、この問題の答えが出る!というわけです。 少し長くなってしまいましたが・・・・。

その他の回答 (3)

  • nious
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回答No.4

#2ですが、問題を「AgCl飽和溶液にNaClを加えてその濃度を1.0*10^(-3)Mとした」 と解釈した場合の回答です^^。

  • nious
  • ベストアンサー率60% (372/610)
回答No.2

少し冗長ですが、考え方の一つとして次のようなものがあるでしょう。 飽和しているAgCl水溶液において、一度AgClが100%完全に沈殿した状態を考え、 そっからAgClの一部が溶けて、[Ag^+]=x(M)となって溶解平衡に達したとすると、 AgCl → Ag^+ + Cl^- より、[Ag^+][Cl^-]=x{x+1.0*10^(-3)}=Ksp が成り立ちます。 x<<1.0*10^(-3)と仮定して、x+1.0*10^(-3)≒1.0*10^(-3)と近似すると、 x=[Ag^+]≒Ksp/{1.0*10^(-3)}=1.0*10^(-7)M、(仮定は妥当)

  • tyty7122
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回答No.1

>どのように解いていくのかを教えてほしいです。 了解。最近は自分で理解する気がなく回答だけ求めるバカ質問者や、得意げに回答を示して自己満足に浸る程度の低いアホ回答者が跋扈している中で、とても良い姿勢だと思う。 まずは溶解度積定数の定義について調べるといい。Googleで「溶解度積」を検索するといいだろう。 次に、塩化銀の溶解度積定数Kap=1.0*10^(-10)にしたがって平衡が成立している条件で、塩化物イオンだけが1.0*10^(-3)M (M:moldm^(-3)だけ増えたときの各成分の濃度変化を計算すると答えが出てくる。 では、健闘を祈る。

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