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ローマ時代の彫刻について
どなたか教えてください。 何故、ローマ時代の彫刻は人の首をもった男や、戦いをしている物が多いいのでしょうか?こちらは何を象徴し、ローマ時代の歴史とどのような関係があるのでしょうか?
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こんにちは。 素人ながら簡単にまとめてみました。 古代ローマ時代の彫刻を語る上で古代ギリシア彫刻は欠かせません。 できましたらこちらを先に勉強されたほうがよろしいかと思われます。 古代ローマにおいて「建築」などは古代ギリシアを遥かに凌駕した偉業であり、進取の気性に富むものとされているようです。 ローマのコロッセオや仏ニームのポン・デュ・ガールにしかり。 (例:アーチ、ヴォールト、ドームの採用など) ですが彫刻に関しては「所詮は模倣の域を出ない」とみなされることが多いようです。 (それほどまでに古代ギリシアにおける各種の彫刻が驚嘆に値するということでしょうか) しかしながら古代ローマ社会における「彫刻」は「大変重要な役割」を担っていました。 特に「肖像」の分野においてギリシア的理想主義とは異なる実証主義的な新しい肖似性を生み出していったのです。 ヴァチカン美術館に所蔵される「プリマポルタのアウグストゥス」は彼の「忠実な肖像」と伝えられています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A5%E3%82%B9 また「物語性を含む」浮き彫り・レリーフとして、歴代ローマ皇帝の歴史的偉業を誇示するための 凱旋の具体的な様子などが好んで製作されるようになりました。 古代ギリシア時代を代表するパルテノン神殿の「フリーズの行進」に比べて、 ティトゥスの記念門レリーフ「エルサレムの神殿からの略奪品」は遙かに奥行きもあり、 より鮮明に歴史的事実の微細な具体的記録を目的、かつ意識した作品となっています。 (比較すべき適当なサイトがなくて申し訳ありません。) 余談ですが、イタリアを代表する宝飾店「ブルガリ」の真骨頂はやはりアンティーク・コインを用いたジュエリーです。 ヘレニズム期、古代ローマ時代の白銅、銅のアンティーク・コインに彫られた肖像は大変小粒ながら愛しさを感じてなりません。 ひとつひとつの表情やモチーフが異なるもなかなかに趣があって、かの地を訪れる度に私はリングを買い求めてしまいます。 いつか大変に美しく希少なコインを手に入れて本店にオーダーができたら最高に素敵でしょうね♪ 参考文献:『A basic history of art 美術の歴史』創元社
お礼
mashumaro2さん。 ご回答、大変ありがとうございました! とても参考になりました!!!ローマ時代は奥が深いですね。