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昔の科学者はどうやって文献検索をしたのですか

noname#160718の回答

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noname#160718
noname#160718
回答No.4

 20年近く前になりますが、学生時代はインターネットがありませんでした(存在はしていたかもしれませんが大学には繋がっていなかった)。  パソコンもLANで繋がっているわけでもなく、ハードディスクすらないPCで、フロッピーから起動したワープロで卒論を書いてました。階下の内科の研究室(獣医学科です)が40MB(GBではないよ)のハードディスクを買ったというので大勢で見に行ったくらいです。  その時代の文献検索は・・・  大学の図書館に多くの雑誌のアブストラクト(?)だけを収録した本があり、それを丹念に読んで自分のテーマにマッチしたものをピックアップしていき、その論文をまた図書館で探していました。図書館で探す作業そのものは現在でもほとんど同じですね。  ・・・「アブストラクト集」だったか、そりともキーワードだけを収録した本だったか、今となっては記憶が怪しいです。とにかくその本が出発点でした。分野ごとに(ウイルス学とか繁殖学とか)年に1冊くらいの構成だったと記憶しています。なので20年分をカバーしようとすれば、まず1週間ほどは図書館に篭もりきりになりました。  見つけた文献が図書館にあればいいのですが、なければ図書館に複写請求を出すことになります。専用の複写紙に「タイプライター」で打ち込んで出してました。そのためだけにフロアに1台くらい、英文タイプライターがありました。  それから数年後、試験場にいた頃の話。インターネットはありましたが、まだアナログの電話回線にモデムで繋がっていて(28.8kbpsとか)、ちょっと長時間繋ぐと目の玉が飛び出るほどの電話代の請求が来ていた時代。  まだ今のように文献データベースがネット上で誰でも検索できるような時代ではなく、会員制の文献検索システムが提供されていました。システムの名称は忘れてしまいました。  ですが。料金が従量制でしたね~。従量制というのは、検索して出てくる文字数に料金がかかっていたわけです。  ということは、へたに"coronavirus"みたいなタームを入力して何十万件もヒットするような検索をしてしまうと、検索1回で所の文献検索予算を半年分を使い切ってしまう・・・みたいなこともあり得たわけです。  ということなので、検索タームを上司と管理職に稟議書を回し、許可を得ないと文献検索ができませんでした。  まあそんなわけで、現実問題として「文献検索」が非常にやりにくい状況でしたので、基本的には1本論文を拾うとその引用文献、そのまた引用文献・・・と芋づる式に文献コレクションをする方がメインでしたね。  それから後は、pubMedが出てきたので文献検索は夢のように楽になりましたが。それも今じゃけっこう多くの論文がそのままフルテキストも取れるなんて・・・  もちろん文献の入手法には「検索」以外にも、人づてとか先ほど挙げた「芋づる方式」とか、いろいろありますが、まあどうしたって「検索」は避けて通れないですよね。昔はその検索は大仕事だった、ということです。  学生時代は図書館に1週間篭もらねばなりませんでしたし、試験場時代は稟議書の決済が下りるまでは1~3日かかりました。検索タームがダメだと突っ返されることも多々ありましたし。  試験場を出てから文献検索→文献入手の環境が飛躍的に(という言葉ではとても言い表せないくらい)向上しました。なので試験場を出てからの方がよほど「試験研究」の仕事ができています。  昔は文献検索の有料システムは試験研究機関でなければ使えなかったので、「文献検索」の環境は試験場以外では存在しなかったのですが、今ではその環境はほぼ対等ですから(ネットでフルテキストを取るのが少し制限があるくらい)。

yccgrty
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 とても具体的に昔の方式を教えていただき、大変参考になりました。

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