• 締切済み

辞退とは‥

先日善光寺が、北京オリンピックの聖火リレーでの境内使用を断ったとの新聞報道がありましたが、記事を見るといずれも「辞退した」と書かれているのが気になります。 これは善光寺自身の発表内容をそのまま伝えているのだろうとは思いますが、私の認識では、辞退はあくまで権利や身分を放棄する場合に使う言葉だと思っていました。 善光寺は、長野市聖火リレー実行委員会の依頼を受けて、一旦は境内の使用を承諾したわけですから、その約束を反故にすることは普通辞退とは言わないような気がします。正しくは「承諾取消」や「承諾撤回」などと伝えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか? 残念ながら私が持っている安価な辞書では、その疑問に的確に答えてくれませんので、国語的観点からどうなのか教えていただけると幸いです。

みんなの回答

  • jo-zen
  • ベストアンサー率42% (848/1995)
回答No.6

jo-zenです。補足させてください。 >おじいさんA 「今度お宅のポチを貸してください」(依頼) >おじいさんB 「いいですよ」(承諾) >↓ 翌日 >おじいさんB 「やっぱり辞退します」(承諾取消) > >こういう遣り取りの中において「辞退」はないんじゃないかなぁ‥ と>いうことをお尋ねしているわけです。 確かに上記の例では「辞退」はありえません。場合によって「辞退」という言葉に「撤回」、「取消」などと同じ意味を持たせることが可能なのか・・・?「国語的観点から」どうかといえば、強引もしくは不自然な間違った使い方だろうと思います。 >出来事が “世界的な祭典” に絡むために余計な価値観が入り込む可>能性もあるので、敢えて一般的な例に置き換えてみますね。 ということですが、今回はその価値観が重要なファクターとなっていると思います。たしかに、「善光寺が、北京オリンピックの聖火リレーでの境内使用の承諾を撤回した」というのも間違いではない、というか事実関係をドラスティックに表現すればそれが正しいのでしょうが、以下の理由で好ましくないと思います。 直接すぎることは避け、婉曲表現を使った方が良いケースがあるということです。今回の「撤回」までの流れを整理すると (1)長野市聖火リレー実行委員会はオリンピックの精神に鑑みて、世界平和を希求する点や名刹であることなどふさわしいと判断して、善光寺に聖火リレーの出発地として境内を使わせて欲しいと、善光寺に要請。 (2)善光寺はその要請を、趣旨に賛同し、諸問題はあるにせよ、うちを選んでもらったことは、栄誉なことだし、平和の象徴であるオリンピックのお役にたてるならということで承諾。 (3)世界各地で、聖火リレーに対して暴力を伴った抗議妨害活動がおこなわれる状況が発生。 (4)伝統ある寺や参拝者の身の安全を守るためには、一旦承諾はしたが断るしかないと、善光寺サイドが判断せざるをえなかった。 ここで、長野市聖火リレー実行委員会にも善光寺サイドにも、落ち度はありません。善光寺サイドにしても、苦渋の選択だったであろうと思います。 ここで、善光寺サイドも「撤回」いう言葉を使ってしまっては、(約束を反故にしたことになるため)自分たちの勝手で断るという印象を与えかねないため、自尊心が許さない部分もあったと思います。そこで、「せっかくの栄誉ですが、(状況が状況ですから)辞退させていただきます」と表現したものと考えます。オリンピックへの尊敬の念と善光寺の誇りを折り合いつけた上手な表現だと私は思いますよ。

MockTurtle
質問者

お礼

詳しいご意見が伺えて、大変参考になりました。

MockTurtle
質問者

補足

再度のご回答ありがとうございます。 > 確かに上記の例では「辞退」はありえません。 「いや、こう言う場合にも辞退と言う用法はちゃんとある!」 私としては、そんな回答が寄せられることを期待していたのですが(無論根拠は必要ですが)、やはり駄目ですかね‥(笑) > 直接すぎることは避け、婉曲表現を使った方が良いケースがあるとい > うことです。 それはごもっともです。ただ、言葉を差替えるのはいいとして、それが客観的事実と異なる結果になるとすれば、国語的には問題ではないかと思ったわけです。 よく「終戦と言えば聞こえはいいが、事実は敗戦」などと言いますが、勝ったにせよ負けたにせよ、戦争が終わったことを終戦と呼ぶことは、国語的には何等問題はありません。「撤回」ないし「取消」を「辞退」と言い替えることは、それとは本質的に違う気がします。 > 善光寺サイドにしても、苦渋の選択だったであろうと思います。 SaySei さんのご回答への補足にも書きましたが、結局その辺で決着させなければならないのでしょうね。 ただ、あくまで「スタート会場に選ばれた栄誉を辞退する」という形にするのであれば、理由もそれに相応しいものにする必要はありましたね。間違ってもチベット問題を持ち出してはいけなかったと思います。 【まったく余談です】 これを書きながら、ふと映画『日本のいちばん長い日』で見た、終戦の詔書中の文言をめぐる阿南陸相と米内海相の激しい応酬の場面を思い出しました。 閣議で海相は、「もはや我が国は崩壊に瀕していると言っていい」として、「戦勢日に非にして」と書くべきだ主張し、これに対して陸相は、「負けたわけじゃない、現在は戦局が好転しないだけ」として、「戦局好転せず」に拘りました。二時間以上に及ぶ論戦の末結局海相が折れて、最終的には「戦局必ずしも好転せず」で決着したわけですが、今回の善光寺でもそれと似たようなやり取りがあったのかなと‥ ( ^^;

  • SaySei
  • ベストアンサー率32% (528/1642)
回答No.5

すみません、第3の見解を。 まず、 >善光寺は、長野市聖火リレー実行委員会の依頼を受けて、一旦は境内の使用を承諾した > その後、「お断り」という話になったということですよね。 「承諾」という言葉に着目しますと、この「承諾」という言葉の対義語に「拒否」という言葉がみつかります。 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?id=0953510-0000&kind=jn&mode=5 ですので、「最終的に善光寺は聖火リレーでの境内使用を拒否した」という表現がしっくりくるのではないかと思います。(ただ、やはり、この書き方ですと角が立ちますね。) また、皆様の補足的な考え方としましては、 JOC「おめでとうございます!聖火リレーのスタート地点に選ばれました。これは大変名誉なことです!当然、引受けてくれますよね。」 善光寺「辞退します。」 という風に考えると、それほど違和感がないように思います。つまり、「スタート地点に選ばれたこと=名誉なこと」であれば、その名誉を「辞退する」という表現でもおかしくはないように思います。いかがでしょうか?

MockTurtle
質問者

お礼

参考になるご意見をいただき、ありがとうございました。

MockTurtle
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 > ただ、やはり、この書き方ですと角が立ちますね。 まったくその通りなのですが、それはなぜ「辞退」と言ったかの理由に過ぎませんね。 また、善光寺は一度は引受けているわけですから、「拒否」は「辞退」と同様にしっくり来ない気がします。 > 「スタート地点に選ばれたこと=名誉なこと」 これは、jo-zen さんのANo.3と同様のご意見ですね。 ただ、私の個人的経験から、神主さんや住職さんといった方々は一般に「あまり腰が低くない」という印象を抱いています(ちょっと偏見があるかも)。まして善光寺というお寺は勅願寺であり、歴史上時の為政者の崇敬も厚かった名刹ですから、並のお寺とは訳が違います。 ですから、たとえ長野市長さんと言えども、善光寺のご住職の前では、 何卒よしなに... (m;_ _)m ヽ( ̄∀ ̄ ) よっしゃ  てなもんだろうと‥(笑) でもまあ、お二人が「栄誉(名誉)説」を推していらっしゃることから、ちょっと思い付くことがありました。それは、 「名誉に感じていたことにしておく」 ということです。つまり、「撤回」や「取消」といった恐らく角が立つ言葉を避けるための方便ということになりますが、取敢えずそうすれば、合法的?に「辞退」と言うことは可能になりますね。 この辺で納得するしかないのかなぁ・・・ (質問者が妥協案を考えてどうする!)

  • Ishiwara
  • ベストアンサー率24% (462/1914)
回答No.4

#3さんに賛成。 背景事情も国語的観点に含まれます。

MockTurtle
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。

MockTurtle
質問者

補足

すみません、多数決を取ろうとしているわけではありませんので、ご自身のお考えだけを述べていただきたいと思います。 場合によって「辞退」という言葉に「撤回」、「取消」などと同じ意味を持たせることが可能なのか・・・? 「国語的観点から」と申したのは、そういうことです。

  • jo-zen
  • ベストアンサー率42% (848/1995)
回答No.3

実行委 「お宅の境内を使わせもらいたいのだが、よろしいか?」 善光寺 「辞退する」 は、変だというご意見のようですが、今回の場合、オリッピックの聖火リレーの出発地に選ばれた栄誉という前提があるのですから、その栄誉を受けることを辞退するということになり、国語的観点から疑義は生じないと思います。 あなたの主張もあながち間違っていませんが、単語そのものの逐語的解釈だけでは、物事の本質をつかむことはできないと思いますよ。

MockTurtle
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 うーん、栄誉・・・ですか。 実行委 「お宅の境内を使わせてもらいたいが、どうかな?」 善光寺 「ははっ、光栄の極みに存じます」 こういうことですね (笑) まあ、五輪も一応平和の祭典という建前になっていますから、喜んで “協力” はするでしょうけれど、善光寺は、あくまで仏教寺院ですからね(しかも由緒あるお寺ですし)。正直、栄誉には疑問を感じます。 > 単語そのものの逐語的解釈だけでは、物事の本質をつかむことはでき > ないと思いますよ。 それは、私自身も回答で折々皆さんに申上げていることです。一語一語辞書に照らし合わせて各語に精密部品のような整合性を求めるのは、無論ナンセンスです。この質問は、そういう狭い視野に立ったものではありません。 出来事が “世界的な祭典” に絡むために余計な価値観が入り込む可能性もあるので、敢えて一般的な例に置き換えてみますね。 おじいさんA 「今度お宅のポチを貸してください」(依頼) おじいさんB 「いいですよ」(承諾) ↓ 翌日 おじいさんB 「やっぱり辞退します」(承諾取消) こういう遣り取りの中において「辞退」はないんじゃないかなぁ‥ ということをお尋ねしているわけです。

  • c22360679
  • ベストアンサー率33% (221/651)
回答No.2

昨日、以下のような質問がありました。 事件報道で強姦やレイプという言葉を避けるのは何故でしょうか? http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3967090.html この質問の回答の中に「被害者の感情を考えての事です」というのがありました。 今回の記事の内容だと、日本語の使い方としては、「撤回」を用いた方が適切な事例のように思えますが、上記と同じ考え方で、善光寺の感情を考えての事だと思います。 今回の決断に至った要因は、長野市聖火リレー実行委員会側に非があるからではありません。善光寺側、実行委員会側共に被害者と考えるのが妥当です。善光寺側としては、長野市聖火リレー実行委員会に対し、申し訳ないという思いがあり「撤回」ではなくて「辞退」という表現を用いている訳ですから、その思いを尊重しているのでしょう。

MockTurtle
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 すみませんが、私は「辞退」と言った理由(それは大体察しが付きます)についてお尋ねしているのではありません。この質問では、あくまで国語的観点からのご回答をお願いしています。

  • chie65536
  • ベストアンサー率41% (2512/6032)
回答No.1

>正しくは「承諾取消」や「承諾撤回」などと伝えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか? 小学館の国語辞典より引用。 --- てっかい【撤回】 一度提出したものを取り下げること。言い出した事柄を後で引っ込めること。 --- 出発地に立候補するなど「自分から出発地になると言い出した」のなら「撤回」です。でも、自分から出発地になると言い出したのではありません。 なので、国語的に言えば「撤回」は妥当ではありません。 「撤回」は「立候補を撤回」とか「出馬表明を撤回」とか「提出した予算案を撤回」とか「言い出しっぺが、やめちゃった時」に使います。 --- とりけし【取消】 1 とりけすこと。多く、記載や陳述を打ち消すこと。 2 特に、法律行為の効力を、一方的な意思表示によって消滅させること。民法上は、売買・賃貸などの法律行為に何らかの瑕疵(かし)がある場合に、その効力を最初にさかのぼって消滅させること。行政法上は、一度有効に成立した免許・許可などの行政行為を最初にさかのぼって失わせること。 --- 善光寺が、オリンピック委員会に対し「境内の使用を免許・許可」できるくらいに偉い、オリンピック委員会を見下せる団体であれば「取消」する事が出来ます。 「取消」は「上位にある者が、下位にある者に対して行う」のですから、やはり「取消」も妥当ではありません。 「取消」は「出走取消」とか「盗作により受賞取消」とか「談合発覚により入札取消」とか「上位者が下位者に対して一方的に行うもの」です。 --- じたい【辞退】 へりくだる気持から命令や依頼などを受けないで引きさがること。自分にはふさわしくないとしてことわること。また単に、ことわること。 --- オリンピック委員会は、善光寺に対し「出発地に使わせて」と「依頼」しました。善光寺は「出発地としての境内使用の依頼を受けないで引き下がる」ので「辞退」が妥当です。

MockTurtle
質問者

お礼

今回ご紹介いただいた辞書の説明には、注目に値するものがありました。 「また単に、ことわること」とあったのですね? となると、善光寺でそれを採用した可能性は否定できませんね。 実は、私の安い辞書には(旺文社です)次のように書かれています。 「いやだと言って断ること」‥ (笑) これを見た時、「そんな馬鹿な!」と思ったので、ここに質問させていただいたわけなのです。しかしながら、値段はともかく複数の辞書が “単に断るという意味もある” と説明するのであれば、無視する訳には行かないと思います。 情報ありがとうございました。 でも、「断る = 辞退」は、やはり???だなぁ‥ ( ^^;

MockTurtle
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 > 出発地に立候補するなど「自分から出発地になると言い出した」の > なら「撤回」です。でも、自分から出発地になると言い出したので > はありません。 > なので、国語的に言えば「撤回」は妥当ではありません。 境内の使用を一旦は「よろしい」と言った後、それを引っ込めるのは撤回ではないでしょうか? > 「取消」は「出走取消」とか「盗作により受賞取消」とか「談合発覚 > により入札取消」とか「上位者が下位者に対して一方的に行うもの」 > です。 済みません、行政法上の話ではありませんので‥ 民事上の法律行為の取消においては、当事者間に法的上下関係はありません。それに、法概念を持ち出すまでもなく、 「さっきの約束だけどさぁ、悪いけどあれ、取消しね」 と日常会話でも言いますよね。 > 善光寺は「出発地としての境内使用の依頼を受けないで引き下がる」 > ので「辞退」が妥当です。 私が知る限り既に境内の使用を打診している段階ではなかった(正式に承諾していた)と思うのですが‥ また、仮にそうだったとしても、 実行委 「お宅の境内を使わせもらいたいのだが、よろしいか?」 善光寺 「辞退する」 ではやはり変だと思います。この場合ならば「お断りする」でしょう。 つまり私の疑問は、 「他人からの頼まれ事を断る場合に、果たして辞退という言葉が馴染むのだろうか?」 ということです。

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