• ベストアンサー

吸熱反応とエントロピーについて

101325の回答

  • ベストアンサー
  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.3

> 反応は、自然現象として エネルギーが低くなる方向に進むと最近学校で学びました。 これは、ヘスの法則なんかとは違って、かなり大雑把なお話です。 「化学反応って発熱反応と吸熱反応があるけど、発熱反応の方がずっと多いよね~」 という感じに、軽く考えて下さい。 エネルギーが低くなる方向に反応が進み易いのは、本当です。 にも関わらず、エネルギーが高くなる方向に反応が進むことがあるのは、原子や分子がバラバラにばらける方向に反応は進み易い、という法則があるからです。 エネルギーが低くなる方向と、原子や分子がバラバラになる方向が一致していれば、当然エネルギーが低くなる方向に反応が進みます。  濃硫酸 + 水 → 希硫酸 この反応では、最初に寄り添い合ってたH2SO4分子が、水中に入ることで離ればなれになっています。 エネルギーが低くなる方向と、原子や分子がバラバラになる方向が逆向きのときは、ケースバイケースです。ケースバイケースなのですけど、室温付近の反応ですと、エネルギーが低くなる方向に進むことが多いです。  2H2(気体) + O2(気体) → 2H2O(液体) この発熱反応では、反応前には広い空間を自由に分子が飛び回っていますけど、反応後にはものすごい小さな領域で分子がひしめき合っていますので、原子や分子がバラバラになる方向とは逆向きに反応が進んでいます。  塩化アンモニウム + 水 → 塩化アンモニウム水溶液 一方、この反応では、原子や分子(やイオン)がバラバラになろうとする傾向の方が、エネルギーを低くしようとする傾向よりも強いので、エネルギーが高くなる方向に反応が進んで、吸熱反応になります。 エネルギーを低くしようとする働きと、原子や分子がバラバラになろうとする働きが拮抗していると、反応は途中で止まります。化学平衡というやつです。  N2O4(気体) → 2NO2(気体) という吸熱反応では、N2O4分子がまっぷたつに割れて二つのNO2分子に分かれます。しかし、NO2の数が増えてくるとエネルギーを低くするように、  2NO2(気体) → N2O4(気体) という逆反応が起こります。適当なところで、N2O4分子が割れる吸熱反応の速度とNO2分子が再結合する発熱反応の速度が同じになって、平衡状態になります。 他の吸熱反応の例としては、固体→液体の融解がありますが、これも原子や分子がバラバラになる方向に進む反応です。教科書や参考書などで吸熱反応の例を探してみて下さい。原子や分子がバラバラにばらける方向に反応が進んでいるはずです。

shirayuki7
質問者

お礼

お礼遅くなって申し訳ありません。 とてもわかりやすかったです!!ありがとうございました。

関連するQ&A

  • 難しいです・・・

    1濃硫酸と水による発熱反応 2塩化アンモニウムと水による吸熱反応 の実験をしました。 そこで、自然現象(エネルギーは減少する方向に進む)による1の反応に対して、 どうして2のような自然現象に逆らった反応がおこるのか分かりません。 熱力学と塩化アンモニウムの性質がヒントのようなのですが、教えて下さい。

  • 吸熱反応が起こる理由は?

    吸熱反応が起こる理由について教えて頂きたく、質問させて頂きました。 吸熱反応では、反応物より生成物のエネルギー(エンタルピー?)の方が大きくなると思います。したがって、吸熱反応は進行しにくいことが考えられると思われます。しかし、実際に(1)塩化アンモニウムの溶解や(2)窒素と酸素からの一酸化窒素の生成などの吸熱反応は進行しますよね。 これらの事柄を理解するためにエントロピーの概念が必要になるのではと思うのですが、上記(1)(2)のような反応において、どうしてエントロピーが増大するのかがわかりません。(なんとなくイメージできません。) このことについて、ご教授頂ければありがたく思います。 また、失礼とは存じますが高校生や大学1年次生程度が理解できるように教えていただけると助かります。

  • 中三理科=還元の吸熱反応について。

    塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜその中に水を入れると、冷却パックのように、吸熱反応が起きますが、この時の化学変化は、「化学変化によってエネルギーが取り出せた。」と呼べるのでしょうか?

  • 吸熱の溶解反応について

    塩(エン)を水に溶解すると大抵は発熱反応になると思います。しかし、硝酸アンモンなど一部の塩は吸熱反応です。 これは、溶解熱とエントロピーの競合の結果だということを聞きました。 つまり、エンタルピー的には水和という結合で安定化するために熱を放出しますが、エンタルピー的に水和で乱雑になるので吸熱する、そして、このエンタルピー的な吸熱が水和による安定化のための発熱を上回った結果と聞きます。 この現象のみを聞くと、ΔG=ΔH-TΔSに元ずくと、ΔGがとりもなおさず、吸熱か発熱かを支配しているように聞こえます。 この考え方は正しいでしょうか。HまたはSで、溶解が発熱的か吸熱的かを予測することはできるのでしょうか? 20年以上前に大学を卒業しているので、質問が支離滅裂だと思いますが、どうかお許しください。

  • 発熱反応とエントロピー

    発熱反応は自発的であると高校生の時に習いました。しかし、発熱反応の場合ΔH<0であることよりΔS<0となり、エントロピーは減少します。 エントロピーが増大する方向に自発的な反応が起こるということと、発熱反応の場合に自発的な反応が起こるということは矛盾していないでしょうか? 回答をお願いいたします。

  • エントロピー 無秩序 について

    エントロピーは、無秩序な状態の度合いを表すもので、無秩序な状態ほどエントロピーが高く、整然として秩序の保たれている状態ほどエントロピーは低い。 (2)万物は、自然のままにほっておくと、常にそのエントロピーが増大する方向へ変化する(エントロピー増大の法則)。 また温度をあげてエントロピーが高くなれば安定するとも学びました。ここがひっかかるのですが例えば北極のような氷の世界ではエントロピーは低いのでしょうか?北極は人の手で氷の世界となっているわけではなく、自然のままと思うのですが・・・安定していないのですか?矛盾を感じます。

  • 吸熱か発熱か

    生成熱や中和熱などの反応熱はどのように吸熱か発熱を見分ければいいのでしょうか?例えば「炭素の燃焼熱は394kjである」と書かれていればイメージで発熱かと思います。また「水の蒸発熱は190kjとする」と書かれていれば液体より気体の方がエネルギーが高いから吸熱だろうと思います。後者は確信がありますが前者はいままでの経験上といった感じになり頼りないです。一般的に吸熱か発熱かはどのように見分ければいいのでしょうか?教えてください!

  • エンタルピーの発熱と吸熱の違いについて

    ここの質問とその回答を見て、 例えば、 水とメタノールの混合による発熱のメカニズムはわかりました。たぶん。 混合すると、その物質だけの時より安定になるから、 その分のあまったエネルギーが熱が放出される。 という事でいいでしょうか?まちがってるかな? ここから本題。 例えばヘキサンとシクロヘキサンの混合は吸熱です。 これはどうゆうメカニズムで起きるのでしょうか? もし発熱の逆だったら、 混合すると、その物質だけのときより不安定になるから、 その分の必要なエネルギーとして熱が吸収される。 ということでしょうか? でも「より不安定になる」だったら、 水と油みたく2層に分かれてしまいそうな気がします。 実際混ぜてみたら混じってました。なんででしょうか? 回答をお願いします。

  • 温暖化問題とエントロピー

    温暖化問題とエントロピー 物理の法則、熱力学第二法則にエントロピーの概念があります。自然は不可逆反応で一方向に進み、最終的には熱的終焉を迎えるとでも言ったものと私は理解しています。 自然が「不可逆」であるとすれば、地球全体の今のエントロピーを例えば1とすれば、人間が「高々二酸化炭素」の排出量をある程度抑えても、年々エントロピーは増え1が2、2が3とエントロピーは増えていく、結果人間の思惑には全く関係なく、自然は「人間の都合」を当然配慮せずに一方向に進んでいくと考えてしまいます。(二酸化炭素はあくまでも一例です、その他様々なファクターがあると思います) で、質問の主旨は、エントロピーのように人間が制御できないものの視点から環境問題などを考える情報を得たいと思います。参考になるサイトやコメントをお願いします。ありがとうございます。

  • エントロピー系の問題なのですが・・・

    熱力学の第二法則によると、自然界での諸現象はエントロピーが増大する方向に 向かうことが知られていると思います。 でも、原子やその集合体が長周期に規則配列する(つまり配置のエントロピー が低い様々な結晶が安定に存在している)のは、なぜなのでしょうか? どなたか原子物理学にお詳しい方、よろしくお願いします。