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ベンゼン環のニトロ化とその性質について

ベンゼン間の勉強をしていたところ、ピクリン酸が強酸性な事が書いてありました。 ふと疑問に思ったのですが、ピクリン酸の原料となるフェノールは炭酸より弱い酸なのに、なぜニトロ化しただけで、強酸性になるのでしょうか? また、ニトロ化したことが、強酸性になる理由だとしたら、なぜニトロベンゼンはなぜ中性なのでしょうか? そのほかにも、フェノールじゃなくトルエンをニトロ化したトリニトロトルエンは、何性なのでしょか? おしえてくださいおねがいします。

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noname#160321
noname#160321
回答No.1

フェノール pKa=9.95 炭酸pKa1=3.60、pKa2=10.25、「注意!CO2と平衡状態にある場合pKa1=6.36」 wiki↓ http://en.wikipedia.org/wiki/Carbonic_acid o-ニトロフェノール pKa=7.23、m- 8.35、p- 7.14 2,4*-ジニトロフェノール pKa=4.05、 ピクリン酸:2,4,6-トリニトロフェノール pKa=0.38 フェノールが2-位、4-位、(6-位:2-位と等価)のニトロ化でpKaが小さくなるのは、共役の効果で説明されます。 ベンゼン環上のニトロ基は(ベンゼン環)C-N^+(-O^-)=O(もしくはC-N(→O)=O(ただし二つの酸素は共役により等価)という構造をしています。 テキストベースだと書きにくいので、簡単のためにフェノールの2-位のニトロ基について説明しましょう。 酸解離したフェノキシ基は、 C-C(-O^-)=C(-CH=)-N^+(-O^-)=O という形でニトロ基とつながっています。 フェノキシの酸素がベンゼン環の炭素と二重結合を作る様な寄与が描けます。 C-C(=O)-C(-CH=)=N^+(-O^-)2 ベンゼン環2-位の炭素とニトロの窒素の間の結合が二重結合になり、陰電荷はニトロの二つの酸素に等価に分布しました。 この寄与が2,4,6-位のニトロ基全てに対して描くことが出来ます。 これによりフェノキシ基の電荷は三つのニトロ基の酸素の上に分散されることになります。 これがピクラートイオンを安定化しピクリン酸のpKaを下げる事につながります。 さて、ニトロベンゼンですが、解離する水素がありません。つまりブレーンステッド酸としては働けないことを意味しています。しかし電子不足になるので、トリニトロトルエン位まで来ると電子受容体(A)として働くことが出来、ソフトなルイス酸としての効果が現われます。 A-D相互作用をご存知でしょうか。Aは電子受容体(acceptor)Dは電子供与体(donor)です。この作用で有機伝導体や光電子材料が作れます。

その他の回答 (2)

回答No.3

もちろん#1さんの回答で正しいですが、難しいと思うので簡単に説明します。 ニトロ基は電気陰性度が大きい原子で出来ているので、電子をひきつける力が強いです。 その結果、ベンゼン環の電子密度が低くなり、ヒドロキシ基のO原子の電子密度も低くなります。 ヒドロキシ基からH+が離れるとき、H+がくっついているO原子が持っている電子が多い場合と少ない場合のどちらが離れやすいでしょうか? OとH+の静電気的引力が弱い方が離れやすいですから、O原子の持っている電子が少ないほうがH+が離れやすくなります。 まとめると ニトロ基が電子を引っ張る → O原子の電子密度が減る → H+が離れやすくなる ということです。

  • propharma
  • ベストアンサー率40% (9/22)
回答No.2

まず解離するプロトンの場所を考えてください。 フェノールはOH基が解離しますよね。 それが#1さんのお話通り共鳴によって解離しやすくなるわけです。 よって酸性。 ニトロベンゼン、TNTは解離するところはどこでしょうか? 考えてみてください。

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