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発音の消失現象というもの

カテ違いかとも思いますが、言語全域に関することだと思いますので、こちらに質問します。 日本語に限らず、発音体系というものは、どの言語でも省略化簡略化しているのではないでしょうか? つまり、日本語で言えば、昔は「わ」行の発音が「あ」行と区別してあったわけです(wa wi u we woとか)あるいは、方言的な巻き舌「r」もあったかもしれません。それが、表音文字の「ゑ」やら「ゐ」も消え、発音自体も消えという状況です。昔は「上野に行く」というのも「うゑのに行く」という「うえの」とは違ったところをさしたのじゃないでしょうか? つまり、これらは世界共通現状?であって、文字媒体の発達により、どんどん口頭伝達が減っていったことが原因なのでしょうか。 また、一度消滅した発音は取り戻されることがなく、未来永劫(なにか原始時代への回帰とか起こらない限り)忘れ去られるのでしょうか?あるいは、新発音が付与される事態もあるのでしょうか(英語母音などが日本語に加わる?)

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  • rattus_r
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回答No.3

No.1の者です。私の最初の回答へのコメントに関して補足します。 文字と発音とは基本的に別ものです。No.2の回答者の方がおっしゃるように、発音の形成に決定的な影響があるのは、文字を学ぶ前の乳幼児期です。成長後も発音は多少変化しますが、それは文字を学ぶからというよりは、周りの人の発音に影響されるからです。 近世以降の日本語について言えるのは、「文字の普及と並行して発音の一部が単純化した」だけです。これは同時に起こっただけで、前者が後者の原因かどうか(例えば、文字が普及しなかったとしたら発音は昔のままだったかどうか)はわかりません。今後単純化と複雑化のどちらが起こるかは誰にもわかりません。 さらに言えば、近世以降も、主に外来語の導入によって発音は複雑化しています。「ファ」「フィ」「フェ」「フォ」「ティ」「トゥ」などなどがその例です。いずれにせよ、たった1種類の言語の、わずか数十年から数百年程度の歴史的傾向だけでは、一般的な結論を導くことは困難です。 言語学者の最低限の共通認識は ・発音は文字の普及とは無関係に、常に変化する ・変化には単純化と複雑化の両方の可能性がある というもので、日本語もこの例外ではないと考えるのが自然だと思われます。 ※なお、少し本題からそれますが、No.2の方の >もしラテン語が時間によってのみ変化したのであれば、今日見られるようなロマンス語間の発音の差は生じなかったはずです。 というご指摘についてです。ロマンス語の形成に先住民語がどの程度影響を及ぼしたかについて私は判断できません(先住民語の音韻体系についての知識がありませんので)。ですが一般に、1つの民族が2つ以上のグループに分かれて相互の交流が低下するだけでも発音は十分に変化します(これは方言差を生み出す要因のひとつで、さらに進むと別々の言語が発達します)。 以上ご参考まで。

garcon2000
質問者

お礼

再度ありがとうございます。 乳幼児期の親からの学習が大事だと思います。その親が話す発音はどうなのか?これは社会的背景によります。その社会背景というのは、やはり外来の影響もあり、また伝統的なもので、偶発的歴史性によったり、予測変化不能なものかもしれません。外来語の導入による最近の日本語の変化はいい零打と思います。 確かに、文字体系の発展だけによるとはいえないと思います。しかし、長い歴史の中で、これほど文字が氾濫した時代は無かったので、それまでに無い変化要因となっていないでしょうか?耳を主に使うから、発音が細かくなると言うことはあるのでは? しかも、それが母音体系となるとどうでしょう?もはや「わゐうゑを」の音が復活することは無いのではないかと感じています。

その他の回答 (4)

回答No.5

No.4です。 奈良時代は/i/,/e/,/o/の音素に2つずつ異音がありました。それが次第に5つと減ってきたわけですが、、、。その使われていな異音が再び使われることになるかというと、なんともいえません。今のところは復活していませんが。

garcon2000
質問者

お礼

そこのところどうなのでしょうね。 やはり、簡略化してしまうと、よっぽどのことがない限り(異民族進入とか)難しそうですね。

回答No.4

歴史言語学が専門ではないので、お答えできる範囲で。 <発音体系というものは、どの言語でも省略化簡略化している>とは一概に言えないのです。一見そう見えますがね。 仰るとおり、「ゐ」や「ゑ」は現在使われないし、「を」はほとんどの人は「お」と発音します。「じ」「ぢ」、「ず」「づ」も以前は違った音だったけれど、現在はおなじ音となっています。 が、ご質問にもありますが、一度使われなくなった音が再度使われ始めたりすることがあるんです。 例えば、「は[ha]、ひ[hi]、ふ[@u]、へ[he]、ほ[ho]」どうして「ふ」だけ[@]なのか。(文字化けするので、@をつかわせていただきます。)ふぁ[@a]、ふぃ[@i]、ふ[@u]、ふぇ[@e]、ふぉ[@o]という音が昔はあり、その名残りだからです。それが「は[ha]、ひ[hi]、ふ[@u]、へ[he]、ほ[ho]」に変化しました。が、近代になって、外来語が使われるようになってから「ふぁ[@a]、ふぃ[@i]、ふ[@u]、ふぇ[@e]、ふぉ[@o]」が再び使われるようになってきました。例えば「ファッション」、「ファミリー」、「フィーバー」、「フィナーレ」、「テレフォン」など。これらの言葉が近代の音だけで発音されるなら、「フアッション」または「ハアッション」、「ハミリー」、「ヒーバー」、「ヒナーレ」、「テレホン」と発音されるはずです。(「テレホン」はみかけますが。) <新発音が付与される事態もあるのでしょうか> おじいちゃん、おばあちゃんが「ディスコでフィーバー」がいえなくて、「デスコでヒーバー」という、そんな小話が昔あったのをご存知ですか?これがいい例だと思います。「ディ」という音は最近になって、外来語の影響で出てきた音です。 山口仲美の「日本語の歴史」(岩波新書)をご覧になると、専門家でなくても分かりやすように書いてありますよ。よろしかったら、どうぞ。 言語学者のタマゴより

garcon2000
質問者

お礼

外来語の影響は大きいですね。それによってご指摘の例のようなことが起こったのを知りました。しかし一方、失われた母音体系と言うものはどうなのかと思いました。「わゐうゑを」とかですね。子音に新しいものが入る可能性があるのだから、母音だってと思いますが、もしかするとこれはかなり別の話なのかなとも思ってしまいます。母音を習得するのってかなり大変ですからね。

noname#118466
noname#118466
回答No.2

私は素人ですが、文字と発音の変化に拘るのはどうかと思います。確かに100%否定は出来ませんが、文字があっても母語の発音の基礎は母親によって幼児以前に教え込まれると思われます。 ラテン語がロマンス語(フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ルーマニア語、他)に発展する過程における音の変化は、ラテン語の音そのものが長年の間に変化した部分よりも各地における原住民(先住民)の発音の影響が大きいと思われます。 もしラテン語が時間によってのみ変化したのであれば、今日見られるようなロマンス語間の発音の差は生じなかったはずです。 日本語の場合も同じで原住民の日本語祖語とその方言にポリネシア語系、中国語系、朝鮮語系、北方民族系などが加わることによって複雑な母音体系があったことが想像されます。奈良時代までにはある程度日本語として整理が終っていたとしても母音にはその痕跡が残っていたと考えられます。P-F-Hの変化で代表される発音の変化以前に日本列島にはいろいろな発音があった(民族に結びつく)筈です。関東の鼻濁音(ガ)は音の変化なのか民族語の名残なのか興味があります。

garcon2000
質問者

お礼

民族的移動とか変動により、新たに発音体系に変化が起こるということは納得いたしました。地理的要因と言うものも大きいですね。

  • rattus_r
  • ベストアンサー率50% (1/2)
回答No.1

結論から申しますと、簡略化だけが言語の傾向ではないと思います。 例えば、ラテン語は「a, e, i, o, u」の5種類の母音しかありませんでしたが、現代のラテン語の子孫であるフランス語やイタリア語、ポルトガル語などではもっとたくさんの母音があります。フランス語の「oe」や「u」などで表される音は、ラテン語には全くなかったものです。 日本語でも、大昔は清音と濁音(「かきくけこ」「がぎぐげご」など)の区別がなかったのが、今では区別されています。また、「さしすせそ」は「cha chi chu che cho」、「はひふへほ」は「pa pi pu pe po」のような発音だったと言われています。これは、日本語に新しく「g」「s」「h」などなどの音が加わったということになります。 また、文字のない言語であっても簡略化・複雑化という変化は必ず起こります。逆に、文字だけの言語になってしまえば、変化は起こらなくなります(ラテン語のように)。ですので、文字媒体の発達は言語変化を促進する要因ではないと考えられます。 消滅した発音が取り戻されるというのもあり得ることです。先ほど申しましたように、日本語の「は」は昔「pa」でしたが、これが変化して「ha」の音になり、「p」の音は一度失われました。しかし、現代で「ぱ」と表記される発音は「pa」ですから、「p」は復活していることが分かります。 長くなりましたが、簡単にまとめますと、 言語の変化にはさまざまな方向性があり、常に簡略化しているとか複雑化しているとかは言い切れない ということです。

garcon2000
質問者

お礼

たいへん納得いたしました。 単純な発音体系から複雑になっていく例もあるものです。ラテン語は案外単純ですからね。日本語もいろいろと複雑になったものだとわかりました。 しかし、複雑化したのは、有史から中世くらいまででしょうか。つまり、文字媒体がほとんど発展しなかった時期です。なので口語様式が複雑化していったとは考えられないでしょうか。近世以来の文字の発達と人口膾炙により、これからはどうなるのかと。やはり、聞くコミュニケーションから観る方へと大幅にシフトしてしまった近世以降、発音体系というものはどうしても簡略化されてしまうのではないか(文字を見れば微妙な発音区別なんていらないわけですから)

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