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形容詞のイ音便化はいつごろ始ったの?

形容詞のイ音便化はいつごろ始ったの? 例:うつくし→うつくしい

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  • OKAT
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回答No.3

>「く活用」と「しく活用」を区別する必要がわかりません。活用表を見ましたが単に後者は「し」がそれぞれの活用項目に多いことです。  古典文法(文語文法)の形容詞には「ク活用」・「シク活用」の区別があります。(カリ活用も区別されることがありますが、今は省略します。) (語幹) 未然形  連用形  終止形  連体形  已然形  命令形 (高)   高く    高く    高し    高き    高けれ   ○ (美)   美しく   美しく   美し    美しき   美しけれ  ○ ご覧のとおり、「終止形」を除き《これが問題なのです》「ク活用」の活用語尾の上に「し」が入っています。このことで「シク活用」を区別し、「未然形」の活用語尾を採って「ク活用」「シク活用」と呼ぶわけです。 念のため現代語文法(口語文法)を挙げておきます。 (語幹) 未然形  連用形  終止形  連体形  仮定形  命令形 (高)  高かろ  高かっ  高い   高い   高けれ   ○            高く (美し) 美しかろ 美しかっ 美しい  美しい  美しけれ  ○            美しく 二つに分けたのは比較のためで、実質は一種類の活用になります。表がずいぶんずれていますが、これはこのサイトの仕様です。済みません。

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  • shiremono
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回答No.2

形容詞連体形の 「イ音便化」 は、平安時代初期までさかのぼれるようです。 用例: アツイコト [熱いこと] (「守護国界主陀羅尼経・長保点」[長保 999-1004年]) ヤスイこと (「史記・呂后本紀・延久点」 [延久 1069-1074年]) (ともに 『日本文法大辞典』 「イ音便」 1971 明治書院 より) 『日本文法大辞典』 の解説では、 「イ音便」 の初期の用例 (形容詞にかぎらず) が上記の出典をはじめ漢文訓読資料に多いことから、それらが当時の口語に由来するものと推測しています。 初期の形容詞 「イ音便」 の用例は 「コト」 に下接するなどのいくつかのパターンに集中していることから、それらの連体形がたんなる連体修飾ではない特殊な用法ではないかというかんがえもあります (参考URL)。 形容詞 「イ音便」 が文献で一般化するのは、No.1 さんがおっしゃるように、中世・室町時代になってからです。室町時代の文献というのは、抄物(注)、狂言台本、キリシタン資料など、口語的な文献です。このことからは、鎌倉時代までの口語で 「イ音便」 が広がっていたが文語としてはもちいられなかったために文献には 「イ音便」 があまりあらわれない、という推測が可能です (参考URL)。形容詞 「イ音便」 の一般化については活用形の変化という日本語の大変動との関係をおさえる必要がありますが、それはわたしの手におえないので、質問についての回答のみで失礼します。 (注) 「抄物」 漢文体の原典を五山の僧などが平易に講釈したものの筆録。 参考URL: 坪井美樹 1997 「形容詞の音便形」 坪井美樹プロフィール: http://www.lingua.tsukuba.ac.jp/~nihongo/tsuboi.htm

参考URL:
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/limedio/dlam/M29/M290423/4.pdf
noname#41949
質問者

お礼

なるほど、よくわかりました。参考URLは私には難しすぎました。 本当にありがとうございました。

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  • OKAT
  • ベストアンサー率38% (247/639)
回答No.1

 質問文の中で例に挙げられている「うつくし→うつくしい」は、「うつくしき→うつくしい」と言うべきでしょう。すなわち「き」がイ音便で「い」になったのです。古語の「うつくし」という形容詞の連体形は「うつくしき」でした。  漠然とした言い方ですが、中世の頃に国語史上、終止形が消え連体形が終止形として用いられる変化が起き始めました。と同時に並行して「イ音便化」も始まりました。  鎌倉時代 ク活用  「終止形」→「高し」・「高き」      「連体形」→「高き」・「高い」 シク活用 「終止形」→「美し」・「美しき」(「美しし」も)      「連体形」→「美しき」・「美しい」(「美しかる」も) が共存していました。  室町時代 ク活用  「終止形」→「高し」・「高い」      「連体形」→「高き」・「高い」 シク活用 「終止形」→「美し」・「美しき」(「高かる」も)      「連体形」→「美しき」・「美しい」(「美しかる」も)  江戸時代以後は、終止形・連体形の区別もなくなり、ク活用・シク活用の区別もなくなり、「高い」「美しい」のように「い」になりました。もっとも、江戸時代の「擬古文」や現代の「文語調」の表現で、「高き志を持つ」などを使うことはあります。

noname#41949
質問者

お礼

ありがとうございました。「く活用」と「しく活用」を区別する必要がわかりません。活用表を見ましたが単に後者は「し」がそれぞれの活用項目に多いことです。

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