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原子核の中の電子の振る舞いについて
原子の中で電子はどのように動いているのでしょうか。 電子は、K核・L核・M核の中のS・P・D軌道上に存在すると思うのです。 例えばK核S軌道にいるある一つの電子に注目すると、ある存在確率で、S軌道の球?のなかのどこかにある時間存在すると思います。 その中で電子は、どのように動いているのでしょうか?例えば、ずっと静止しているとか、円運動をしているとか、はたまた電子がランダムな動きをしているのか(加速したり、突然減速したり?)? わかりやく教えていただけないでしょうか?
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原子の中での電子の動きは、質問者さまのおっしゃる通りの意味では、原理的に知ることができません。 s軌道とかp軌道とかd軌道とかの軌道(オービタル)は、放り投げたボールの軌道とか衛星の軌道とかブラウン管(CRT)の中の電子の軌道とかの軌道(オービット)とは、似て非なるものとご理解ください。 物体が運動するときに描く道筋を、軌道(オービット)と呼びます。オービットが存在するならば、物体の位置 r と速度 v は、それぞれ r(t), v(t) のように時刻 t の関数として計算することができます。つまり、オービットが存在すれば、任意の時刻で r と v が確定します。 しかし、物体の位置と速度とを同時に確定する精度には、原理的に上限があることが知られています(ハイゼンベルクの不確定性原理)。ブラウン管の中の電子の運動を考えるときには、オービットの不確定性がオービットの概形に比べてはるかに小さいので、電子の動く道筋 r(t) が存在するとしてもまったく問題はありません。一方、原子の中の電子の運動のように、とても細かな運動を考えるときには、オービットの不確定性がオービットの概形と同じくらい大きくなりますので、オービットがぼやけます。つまり、原子の中で電子が動く道筋 r(t) を描くことができなくなります。 オービットがぼやけてなくなってしまっても、原子の中での電子の運動がまったく分からなくなるわけではありません。その運動を記述するために発明されたのが、原子軌道(原子オービタル)という概念です。オービタルを使うと、電子の存在確率や、原子核からの平均距離や、平均の速さや、角運動量などを計算することができ、これと実験結果とを比較することにより、原子の中での電子の運動を考えることができます。できるのですけども、電子の動く道筋を描くことができませんので、ふつうは「円運動をしている」とかいうことはできません。ただ「ずっと静止している」のは不確定性原理から禁じられてますので、ずっと静止していることはない、とはいえます。
- c80s3xxx
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電子が運動しているというとらえ方自体が意味を持ちません.そのようなとらえ方を否定しているのが量子力学です.