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通貨の発行と流通
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- hirosi3
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●太政官札の発行● 「世界で一番最初に通貨ができたとき」となると随分昔のことで、実証するのが困難なので、史料が残っている現代に近い頃、貨幣がどのように発行され、流通したかについて書いてみましょう。 それは、明治維新時、新政府が「両」に代わる「円」を発行し流通する過程です。簡単に言うと「できたばかりの明治政府は資金がなく、税収入もなかったので、太政官札を発行し、それで国家事業を行った。後に「国立銀行」と呼ばれた民間銀行が、太政官札を新しい紙幣と交換した」ということです。これを、いくつかの銀行の「社史」、「○○銀行○○年史」からの引用してみましょう。 江戸高輪の薩摩藩邸で史上名高い西郷・勝会談が行われたのは、慶応4年(1868)3月13,14日の両日であった。その13日に、東山道軍はようやく武州蕨宿(現・埼玉県蕨市)に到着している。これに従軍してきた三井組の手代堀江清六は、兵糧米大量調達の特命を受けて江戸に潜入、夜、駿河町の店に入った。三井高喜(たかよし)ら江戸の首脳は、この時、堀江から多大の情報を得たものと推測される。 この慶応4年は旧暦の閏年で、4月の次は閏4月であった。 閏4月19日、政府は紙幣発行の布告を発した。「王制開始にあたり富国の基礎を建て、世上の国窮を救助するため、皇国一円通用の金札を製造し、諸藩や商家農家に貸し付けることとした」というのがその布告の趣旨である。この太政官札発行を立案、推進したのは、当時実質的な財政担当官であった三岡八郎(由比公正)で、三岡の主たる意図は、全国各地の産業振興のための資本供給にあったと考えられる。しかしこの金札には、目前の国庫の不足を補うという役割も与えられており、政府全体としてはむしろこの面を推し進めてゆくことになる。 政府にはもちろん正貨の準備はないので、この金札は不換紙幣である。金種は十両、五両、一両、一分(4分の一両)、一朱(16分の一両)の5種で、これを3千両発行し、諸藩には1万石につき1万両の割合で興業資金として貸し出すほか、京阪近郷の有力商家には金札役所を通じて貸し付けることとされた。 (『物語三井両替店』から) 明治新政府が成立した際、わが国の通貨制度は極めて混乱していた。金・銀・銅・真鍮・鉄等各種の金属貨幣が流通していたが、徳川時代における改鋳と稚拙な製造技術のため、目方や純分が均一でなく、各種通貨の間の交換比率は非常に複雑であった。 そのうえ各藩によって濫発され、その価値が下落した大量の藩札も存在しており、さらに贋造通貨も横行し、円滑な商品流通が通貨面から阻害される状況にあった。 新政府は徳川時代の遺産の1つとして以上のように不統一で紊乱(ぶんらん)した通貨制度を引き継いだ。このような情勢のなかで、慶応4年(1868)閏4月19日、富国の基礎を建てるため一時の便法として金札(太政官札)を発行する旨の太政官布を公布した。太政官布発行のねらいは、「広く之を民間に貸下げ、其資本を充実にし、依て以て殖産貿易を振興し、富国の源を涵養するに在」り、新政府による資金創出策の第1歩であった。それは、各藩や商人等に支配されていた全国の商品流通機構に介入し、上からこれを統制しようという流通主義的な殖産興業政策であったと指摘されている。 上記太政官札は慶応4年5月25日から発行された。(『日本銀行百年史』から) 明治初年において流通していた貨幣は、種々雑多で不統一を極め、品質も粗悪であった。そのうえ、地方には1,694種にものぼる藩札が流通しているという有様で、貨幣制度は混乱の極にあって収拾できないような状態にあった。そのため、政府は明治4年5月、「新貨条例」を公布して近代国家に要請される幣制の統一を進めることにした。同条例では純金1,500mgを1円とし、これを基準として、その100分の1を銭、銭の10分の1を厘とすること、新貨幣1円と旧貨幣1両を等価とすること── などが定められた。この新貨条例によって、わが国も法制上で一応、西欧先進国と共通の貨幣制度をもつに至ったのである。 (『秋田銀行百年史』から) このようにして発行された太政官札の発行を、「国立銀行」と呼ばれた私立銀行が、そして後に「第一国立銀行(後の第一銀行⇒第一勧業銀行⇒みずほ銀行)」という本当の国立銀行が兌換紙幣と交換するのですが、これを書き出すと長くなるので省略します。
- tanuki4u
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最初の貨幣は、贈答品です。 物々交換の延長線にあります。 製造していい貨幣量 近代的な意味では、兌換紙幣ですので、兌換できるだけの「金」の保有量が製造していい貨幣(紙幣を含んだマネーという意味で)の限界になります。 現代では、不兌換紙幣で、管理通貨制度となっております。 作りすぎると、インフレが進み、経済が破綻します。
お礼
ありがとうございます。
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詳しくありがとうございます。