所与条件2.より先ず生産データを整理します。
尚、「完成品量 100単位(0.5)」とありますが、(0.5)は誤記ですね。完成品に1以外の加工進捗度はありえませんので。
直接材料費:
月初仕掛品 20単位 完成品量 100単位
当月投入量 110単位 月末仕掛品量 30単位
加工費(直接労務費・変動製造間接費):
月初仕掛品 10単位(20x0.5) 完成品量 100単位
当月投入量 105単位(貸借差額より) 月末仕掛品量 15単位(30x0.5)
以上より、
(1)直接材料費の差異:
当月標準直接材料費=40,000円/kg×7kg/単位X110単位=30,800,000円
直接材料費差異=30,800,000円-31,000,000円=200,000円(不利差異)
さらにこの差異を価格差異と数量差異に分けると、
標準消費量:770Kg(110単位X7kg/単位)、実際消費量780kgであるから、
数量差異;(770Kg-780kg)X40,000円/kg=400,000円(不利差異)
価格差異;総差異(-200,000)-数量差異(-400,000円)=200,000円(有利差異)
(2)直接労務費の差異:
当月標準直接労務費=10,000円/時間×5時間/単位X105単位=5,250,000円
直接労務費差異=5,250,000円-5,350,000円=100,000円(不利差異)
更にこの差異を賃率差異と作業時間差異に分けると、
標準作業時間;525時間(105単位X5時間)、実際作業時間;520時間であるから、
作業時間差異:(525時間-520時間)X10,000円/時間=50.000円(有利差異)
賃率差異;総差異(-100,000)-作業時間差異(50,000円)=150,000円(不利差異)
(3)変動製造間接費の差異:
当月標準変動製造間接費=20,000円/時間×5時間/単位X105単位=10,500,000円
変動製造間接費差異=10,500,000円-10,000,000円=500,000円(有利差異)
さらにこの差異を予算差異と能率差異に分けると、
標準操業度;525時間(105単位X5時間)、実際操業度;520時間であるから、
予算差異;520時間X20,000円/時間-10,000,000円=400,000円(有利差異)
能率差異;(525時間-520時間)X20,000円/時間=100.000円(有利差異)
(4)完成品原価:
100単位X(280,000円/単位+50,000円/単位+100,000円/単位)=43,000,000円
(5)月初仕掛品原価:
20単位X280,000円/単位+10単位X(50,000円/単位+100,000円/単位)=7,100,000円
データの整理にしても差異の計算にしても、BOXを描くと良くわかりますよ。
お礼
わかりやすい解説ありがとうございました。 とっても感謝しております!! 完成品のところ、確かにこれではおかしいですよね… 期末もこれでバッチリです!!本当にどうもありがとうございました。