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酸の強弱と電離度

僕は“希硫酸は強い酸性を示し、濃硫酸は強い酸化力はあるが強い酸性は示さない”と覚えていました。しかしある化学の参考書に、『強酸や強塩基の電離度は濃度によらず1と考えてよい』とありました。これに従うと、濃度の高い濃硫酸も強い酸性を示すことになるではないでしょうか?それとも、そもそも参考書の言う“強酸”に濃硫酸は含まれていないということなのでしょうか。よろしくお願いします。

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  • ベストアンサー
  • usokoku
  • ベストアンサー率29% (744/2559)
回答No.1

受験用化学とは異なります。 強酸・強塩基は電離度が1と一応近似できます。 ただし、酸塩基が問題になるような場合ですと、多くは「無限希釈」での挙動です。 phを求めよなんて問題では、0.1モル/リットル程度の濃度でやっているのは、無限希釈に近い挙動をする条件です。 高濃度の場合には、分子間力の影響が出てきて電離度が落ちてきます。 2モル程度の硫酸ですと0.2とか0.5くらいのはず(細かい数値忘却)です。 1モルのなんとか酸がすべてかい離しているとすると、水素イオン濃度は1で、強い酸性を示します。 2モルの硫酸が全部乖離しているとすると、ph0.7くらい、半分でph1、0.3くらいの違いは極端な言い方をすれば語さ。 濃硫酸がたしか10モル/リットルくらいかな(数値忘却)、全ぶ乖離してph0、1/10乖離してph1、だからかなり強い酸性です。 ところで 「濃硫酸は強い酸化力はある」 の一節、酸化力はほとんとなかったと記憶していますが、記憶違いでしょうか。 ただし、脱水ときしゃくねつが結構高いので変な反応が起こります。

i-tad
質問者

お礼

ありがとうございます。酸塩基に対する考え方が深まりました。

その他の回答 (1)

  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.2

酸性、アルカリ性をpHで考えていくときには普通1mol/L以下の濃度で考えます。酸、塩基の強さを比較するときも同じです。でもたいていは0.1mol/Lぐらいです。強酸とはこの濃度で電離度が1と考えられる物質です。硫酸や塩酸、硝酸が当てはまります。酢酸は1%ほどの電離です。弱酸です。 0.1mol/Lの塩酸のpHは1ですが0.1mol/Lの酢酸のpHは約3ということになります。同じ濃度でpHに違いが生じるというところが強酸、弱酸の違いです。 異なる物質を比較する時は同じ濃度にして電離度を比べています。同じ物質でも濃度を変えると電離度が変化しますので強、弱でどちらの場合のことを考えているかをハッキリさせなければ混乱します。 弱酸である酢酸でも濃度を小さくしていくと電離度が大きくなります。これは電離平衡の式を使えばすぐに導くことの出来るものです。濃度を平衡定数と同じ程度の値にすると電離度が0.6ほどになります。無限に濃度を小さくしていくと弱酸の電離度も1になります。この時に無限希釈という言葉を使います。0.1mol/Lを無限希釈とは言いません。 >、強酸や強塩基の電離度は濃度によらず1と考えてよい というのはこの濃度範囲でのことです。弱酸と対比しての話です。 1mol/L程度よりも濃度を高くしていくとpH=-log[H+]という式自体が成り立たなくなります。修正が必要になってきます。[H+]を溶液の中での有効濃度に変えてやる必要があります。活動度という量が出てきますので参考にして下さい。 硫酸も濃度を高くしていくと電離度が下がってきます。 特に2段階目の電離が起こりにくくなります。 濃硫酸では酸としての働きが弱くなります。 濃硫酸にMg片を入れます。ほとんど反応しません。表面に濃硫酸のついたMg片を別の試験管に移し、水を加えます。急に反応し始めます。表面についていた硫酸が希硫酸に変わって反応が始まります。水がないとこの反応は起こらないのです。 市販の濃硫酸は96%、約18mol/Lです。ほとんど水はないと考えていいでしょう。 濃硫酸はほとんど解離していないというのを理解するにはオキソニウムイオンの表現を使う方がいいでしょう。 H2SO4からH2OにH+がジャンプします。相手がいなければ電離は起こりません。H3O+が生じます。このH3O+を水分子が取り囲みます。水の量がかなり多くなければいけないことがわかると思います。 銅は希硫酸とは反応しません。 濃硫酸に入れます。何も起こりません。加熱すると反応し始めます。 Cu+2H2SO4→CuSO4+SO2+2H2O です。濃硫酸の酸化作用としてよく出てくる例です。 水がほとんどありませんので生じるのは無水の硫酸銅です。試験管の底に白っぽい粉状の物質が溜まっていきます。この粉を取りだして水の中に入れると溶液が青くなっていきます。 水によく溶ける水酸化物は強塩基です。溶けた分だけOH-が生じるからです。この場合も0.1mol/L程度で見ています。Ca(OH)2は溶解度がギリギリのところにあります。強塩基に入れています。 アンモニアNH3は水によく溶けますが分子性ですので電離平衡が問題になります。0.1mol/Lで電離度がほぼ1%です。弱塩基です。アンモニアも無限に濃度を小さくしていくと電離度が1になります。 ここに書いたことのほとんどは高校の化学で出て来るものです。 pHのHは水素の意味ですから大文字です。phと書くと減点対象になる可能性があります。注意して下さい。

i-tad
質問者

お礼

ありがとうございます。奥が深いですね。参考書読み直します。

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