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熱力学関数
atomicmoleculeの回答
もっともな疑問ですが、良い本ならそのことがちゃんと説明されていると思います。もう一度読み直して自分で具体的な例を作って理解してみると良いと思います。因みに力学でもハミルトニアンはH(p,q)と書かないと力学関数になりません。H(dq/dt,q)では駄目なんです。 =============================================== vlaskoさんが言っているように E(S,V)=E(S(T,V),V)=E(T,V) 「注」最後のEはSのTとVをあからさまに書き下して、エネルギーをあらためて温度とVの関数と見なすといういみであって、E(S,V)のSをTに置き換えるという意味ではない。) ですからエントロピーを温度と体積の関数としてみればどちらもEは同じ値を与えます。しかし熱力学関数といった時には、それから熱力学の全てが分るというものですから注意が必要です。違いはなにか? それはエネルギー関数の中に、TとVの特別な組み合わせが存在して、それをS(T,V)と書きますが、その量を通して温度に依存する事をおさえてると一つ情報が増えます。そのS(T,V)と単なるV (E(S,V)にあらわれるV)をゴチャゴチャにしてしまうと情報が減ります。 具体的にはTは T=dE(S,V)/dS (全て偏微分の意味です) を通して定義されますが、EをS,Vの関数と見てSを残しておくと dE(S,V)/dV=-P と圧力がわかりますが,SをTとVで書くと、SからくるV依存性ともともとのVがゴチャゴチャになって圧力が求まりません。そこでS=S(T,V)の形を具体的に知っているとその関係式からTをSで表してS(T,V)から来るV依存性を取り除けるので圧力が求まります。つまり E(S,V)と書く事=E(T,V)とT=T(S,V)という温度をS,Vで表す情報の二つを知っている事 な訳です。もともと温度とはT≡dS(E,V)/dE なのでSを知っているとTは分りますが、TからSは再校正できないわけですから、何かをTで表すと情報が失われます。 ただしヘルムホルツの自由エネルギーでは S≡-dF(T,V)/dT というふうに今度はSが定義です。こちらではFをSで表すと情報が失われます。
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解答ありがとうございます。丁寧に説明されているので大変参考になり助かりました。SからTは求まりますがTからSは求まらないのは知りませんでした。熱力学の細かいところはまだまだですね。教科書はそろそろ清水明先生の「熱力学の基礎」というのが出るそうなので楽しみにしています。「量子論の基礎」は大変よい教科書でした。ところで力学関数という単語は何を意味しているのでしょうか?駄目というのはハミルトニアンを一般化座標とその微分であらわすと質量が入ってないので不完全ということですか?