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分光光度計(UV)とHPLC-UV法の感度の違い

 分光光度計(UV)はHPLC-UV法よりも感度が低いのかどうか教えてください。  例えば、ある物質Aの未知濃度(約5~100μg/mL水溶液)のサンプルの濃度を定量したいのですが、物質Aの100μg/mL水溶液の吸光度を分光光度計(UV極大230nm)で測定したところ、0.1となり、吸光度が低い結果となりました。  一方、HPLC-UV法(50μL注入)で物質Aの100μg/mL水溶液を分析した結果、面積値は700000であり、物質Aの5μg/mL水溶液の面積値は35000でしたので、定量ができそうに思います。  この場合、分光光度計(UV)での定量は難しく、HPLC-UV法で定量するのが良い、と考えられるのでしょうか。  なお、分析の誤差は0.5%以内にしたく、物質Aは単一物質であり、カラムで分離する必要はありません。 分光光度計(UV)もHPLC-UV法も同じUV検出機器であるのに、HPLC法の方が感度が高い、ということがよく理解できません。 どなたかこの理由を教えていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。

みんなの回答

  • Bubuca
  • ベストアンサー率59% (532/898)
回答No.3

こんにちは >なぜ高感度のUV検出器が普及していないのかが少し不思議ですね。 そうですね、必要とする性能と価格、扱いやすさが主な要因だと思います。 石英セルを入れ替えるタイプの紫外可視分光光度計では分離精製が終わった物や純度の高い製品分析などに用いる事が多く、未分離の未知物質をいきなり測定する事はありません。仮にあっても定性分析の一環として試してみる程度で、それで何かを定量しようとは誰もおもいません。 そのかわりにいろいろな物を測定できるように波長のスキャンができたり、幅広い波長を扱える事のほうが大切かもしれません。 ある程度の分析性能(精度、検出下限など)が備わっていれば、価格の安いことが重要だと思います。 汎用機の宿命ですね。めったに使わない高感度分析のために新たに高価な装置を買うよりは10cmセルを使うほうが安いでしょう。 HPLC検出器として用いる場合は前段のカラムで分離されているとはいえ、含まれている物質の量はわかりませんから、価格よりも分析性能が優先されると思います。検出器とカラムの間に分取濃縮のパートがあれば、高性能な検出器は不要になるかもしれませんが、HPLCシステムは非常に高価な物となるし、そのような物を誰が必要とするかわかりません。 また、HPLC検出器の場合は小さく、セルの入れ替えもないので、高精度に分析できる環境(外光、温度、ノイズ、汚れなどへの対応)を作りやすいのではないでしょうか。 ご質問の中では吸光度と面積値の比較になってますから、なんともコメントはしづらいのですが、マニュアルなどで調べたり、適当な物質で検量線を作成して、検出下限濃度を計算して、価格と機能性能を比較してみるといいかもしれません。 ついでながら、HPLC検出器内のセルの耐圧は低いので取り扱いに注意しましょう。

zero1013
質問者

お礼

ありがとうございます

zero1013
質問者

補足

 こんばんは.  ご回答いただきありがとうございます.  なるほど,確かに今回のような低濃度の分析は頻度が少ないかもしれませんね.  サンプル量が30mLぐらいあれば10cmセルを選択できるのですが,残念ながら量もないので使えません.1cmセルのミクロセルの様に,10cmセルの低容量セルがあると便利なのですが,私の分光光度器では販売されていない様でした.  アドバイスに従って検出下限濃度や性能比較をしてみようと思います. ありがとうございました.

  • Bubuca
  • ベストアンサー率59% (532/898)
回答No.2

こんばんは それはHPLCシステムに用いられているUV検出器の感度が高いということで、 より感度の高い分光光度計を使えば同等に分析はできるはずです。 分光光度計がどういうタイプかわかりませんが、サンプルセルと光路がおかれている環境と、HPLCのUV検出器のフローセルがおかれている環境を比べてみるといいかもしれません。 HPLCのUV検出器でも波長スキャンができるタイプですと非常に高価になりますよね。 スキャンができない検出器でも価格が通常の分光光度計と同じ程度ならば、より高精度、高感度に作られていると考えて良いと思います。 どうしても必要ならばHPLCのUV検出器のフローセルにシリンジで直接サンプルを注入して測定することもできます。 この場合、測定中はフローセル中の流れを止めないと測定結果が不安定になります。 HPLCポンプのように安定した流れを作るのは難しいからです。 また洗浄に細心の注意を払わないといけません。

zero1013
質問者

お礼

ありがとうございました

zero1013
質問者

補足

詳しい回答をいただきましてありがとうございます。 感度の高い分光光度計を使えば同等に分析はできるはずとのこと、よくわかりました。けれども、なぜ高感度のUV検出器が普及していないのかが少し不思議ですね。 HPLCのUV検出器のセルに直接サンプルを注入して測定するというのは、考えが及びませんでした。有難うございました。

  • elpkc
  • ベストアンサー率53% (626/1160)
回答No.1

UVのセルの大きさと、 HPLCの検出器のセルの大きさを比べてみれば分かると思います。 測定する対象が分離する必要がない場合、UVでも測定できますが、 どちらが適しているか、精度、真度を測定し、判断すべきものです。

zero1013
質問者

お礼

ありがとうございました

zero1013
質問者

補足

早速のご回答ありがとうございます。 UVのセル長は1cm、HPLCの検出器のセル長は調べがつかなかったのですが、セル容量は10μLでした。セル長が長い場合は吸光度が高くなるということは、よく分かります。もう少し、検出器の構造について勉強した上で、ご提案通り、精度、真度を測定し、判断しようと思います。お忙しいところ有難うございました。

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