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R-COCH3とR-SO2CH3の酸性度のどちらが大きいのか教えてください。

anthraceneの回答

回答No.8

ケトンの場合だと、完全に共役した形のカルボアニオンが発生します。 パイ軌道上に電子が完全にデローカライズすることができますから、負電荷の安定化効果は非常に高いでしょう。 一方、スルホキシドでも共鳴構造は描けますが、ケトンから発生したエノラートのように完全に共役したパイ軌道が形成されてはいないため、負電荷の非局在化の効果は低下していると考えられます。 つまり、No.6のご回答の前半にあるように、共鳴構造の中で電荷が酸素原子上に載った構造の寄与は少なく、どちらかというとカルボアニオンに近い(つまり左端の共鳴構造)アニオン種だといえます。 これはイリドおよび類縁のアニオン種一般に言えることです。 エノラートアニオンは上述したように、電荷は広く非局在化し、酸素上にかなり負電荷がたまります。そのため、母体炭化水素の酸性度は高く、一方で発生したアニオンの反応性は低下します(安定だから)。 一方、ヴィッティヒ反応、ホーナー反応やコーリー反応で用いられるイリドや類縁のアニオン種は、隣接したプラスに分極した置換基(R3P+とか(RO)2POとか)で安定化されますが、完全に負電荷が非局在化はしません。どちらかというと、負電荷は炭素原子上にのっており、カルバニオンに近い反応性を持ちます。 確かにここで問題とされているケトンおよびスルホンと、カルボン酸およびスルホン酸を比較すると、傾向が逆転していますね。 ただし、この場合は発生するアニオンがオキソアニオンなので、単純に比較するのはまずいでしょう。 酸素と炭素原子で、隣接する安定化基(カルボニルorスルホン)との相互作用の程度が違うのでしょうね。

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