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キリスト教の残した+の歴史と-の歴史

現在、「キリスト教の残した+の歴史と-の歴史」という題で、小論を書いています。  そこで質問したいのですが、キリスト教の残した+の歴史(ローマ法王謝罪など)は意外と思いつくのですが、-の歴史がまったくといっていいほど思いつきません。  そこで知っている方いましたら、+、-の歴史の事象を教えていただけないでしょうか?サイトでもokです。 よろしくおねがいします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • nacam
  • ベストアンサー率36% (1238/3398)
回答No.7

近世までのキリスト教は、住民統治機構と一体化してしまっており、宗教というよりも、住民を拘束し、統治するものになってしまっていました。 そのため、一定のワクから外れる事を許さず、外れた者を、異端として、激しく弾圧しました。 たとえば、ジャンヌダルクが、魔女として処刑されたのは、彼女が男性の衣服を着ていた事によります。 中世に異端とされ、異端審問の対象となったワルド派は、今日のルター派に近い考え方で、今日であれば全く問題有りませんが、中世において、ローマ教皇の権威を認めないという事で、弾圧を受けました。 チェコのフス派においても、チェコ語での典礼を認めるか認めないかが、最大の争点となり、チェコから南ドイツ一帯に広がる大反乱となってしまいます。 また、教会組織が、学問を独占していたため、科学の発展というより、退化が起き、イスラム世界の文化水準に比べ、大幅に低いものになっていました。 それを一気に覆したのが、ルネサンスです。 その他にも、第一回十字軍や、国民の2/3が被害をうけたとする30年戦争、アルビジョア十字軍、魔女裁判などなど、負の歴史が満載です。 一方近代以降は、プラスの歴史が多くなります。 これは、統治機構と宗教が切り離された事により、教会組織が、むしろ紛争の調停者となる事ができるようになった事が、大きな原因です。 その一番初めが、中南米における現地人の保護です。 特にイエズス会の役割は、際立っておりました。 スペインが新大陸の殖民を始めたころは、植民者が、現地人を搾取し、その結果、ヨーロッパからの疫病も重なり、現地人が絶滅するところまで追い込まれます。 そのため、労働力不足がおこり、アフリカからの奴隷を大量に送り込んだ結果、現在の西インド諸島は、黒人国家となってしまいます。 一方、キリスト教宣教師(特にイエズス会)が大量に送り込まれた後は、イエズス会宣教師が、現地人の保護に動き、征服者たちの横暴を押さえ込むなどした結果、現地人社会が維持される事になります。 当初イエズス会の行為を嫌っていたスペイン王家も、イエズス会の言う事に従ったほうが、利益が上がる事に気づき、それまでスペインで有力であったドミニコ会に変わり、イエズス会が勢力を握る事になり、中南米で、一挙にカトリックが拡大する事になります。 イエズス会は、非キリスト教徒を、征伐すべき人々とはとらえず、布教の対象としてとらえる事により、急速にカトリックを広げました。 キリスト教の博愛の精神が、勢力拡大に役立った瞬間でした。 一方、ドミニコ会やフランシスコ会は、イエズス会の成功を見て、布教活動を積極的に行いますが、正統カトリックの考え方に囚われすぎたため、布教は、ほとんど成功しませんでした。

loll
質問者

お礼

回答ありがとうございます。皆様に挙げていただいた例から、調べてゆこうと思います。 たくさんの迅速な対応ありがとうございました。

その他の回答 (6)

  • Gantz10
  • ベストアンサー率17% (20/117)
回答No.6

 あんまり体系的な本は、欧米でも出ていないのですが、簡単に手に入る書籍として参考 URL の本をお勧めします。  例えば、キリスト教会の愚民化政策が、とてもよく分かります。

参考URL:
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4198921776/sr=8-1/qid=1155120215/ref=sr_1_1/503-7548871-3014311?ie=UTF8&s=gateway
  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (230/504)
回答No.5

> -の歴史がまったくといっていいほど思いつきません。 私はむしろマイナスの歴史の方が多く思いつきますが。 1)古くは十字軍:ヨーロッパ(ローマ教皇)にとっては宗教上以外に実際上はなんの意味もないエルサレムを征服に軍を派遣した。 エルサレムではキリスト教徒ではないけど人々は平和に暮らしていたわけですよ。それを一方的に征服しに行った。(純粋に狂信的な侵略だったわけです。) さらにエルサレムに行く前の各地で十字軍はそうとうひどい略奪、レイプなんでもござれのようだったようです。要するにキリスト教徒以外は悪魔を信仰しているのだから、殺してもレイプしても罪にならないということらしい。 2)帝国主義と植民地化 大航海時代にイエズス会が信仰を広めるということでアジア(インド、中国、日本、その他)に来たわけですが、結局はインドと中国の一部を植民地化した。これは全部が全部、キリスト教のせいではないかもしれないが、異教徒を認めないという発想が重要な影響を与えれいることは確か。 その証拠に#3さんが書いているように、同じことを中南米でもやっている。 アフリカから奴隷をつれてきたのも、そういう発想。 3)#1さんがナチスが利用したとあるが、むしろキリスト教の異教徒(この場合はユダヤ人)にはなにをしてもいいという発想を極限まで貫いたのがナチスだと思う。 4)また#1さんのいう聖書至上主義による近代科学への弾圧:ガリレオ、進化論。ガリレオは復権したのかもしれないが、進化論は未だに米国の一部などでは認められていない。 ★重要なのはこれは昔の話ではなく、現在も進行中の話であり、マイナスの歴史は現在も続いている。  

  • buchi-dog
  • ベストアンサー率42% (757/1772)
回答No.4

No3の者です。 キリスト教のプラス面としては 「19世紀以降のキリスト教宣教師、特にカソリック関係者による社会奉仕」 を挙げます。マザーテレサや作家の曽野綾子さんの活動が有名ですが、今日、アフリカやアフガニスタンのような一番危険で生活環境の悪い場所に真っ先に出て行くのはカソリックの人たちです。 日本にしても、開国以降に日本にやって来たキリスト教関係者が日本の近代化に貢献した事実は多数あります。私事ですが、私の娘は、日本が貧しかった1950年代にアメリカのキリスト教徒の寄金で建設された幼稚園で学んでいます。建物は築50年です。 日本人のほとんどが知らない事実ですが、第二次大戦の終戦時に満洲等のソ連軍占領地区にいた日本人は、ソ連軍や現地人の無制限の略奪暴行に曝され、殺されるか全てを失って餓死凍死するかの惨状にありました。その状況を知った日本政府は、居留民間人への保護を連合国に訴え、スイス、スウェーデン、バチカンといった中立国に連合国への橋渡しを訴え、ソ連占領地区の民間人に越冬資金を送ろうと努力しました。 全ては、ソ連の「日本人の運命には関知しない」という冷徹な返答で阻まれましたが、バチカンは、ソ連占領地区にいたカソリック神父や宣教師に日本人の救援を指示したといいます。敗戦後、今の北朝鮮のような「世界の嫌われ者」であった日本を助けようとした唯一の人たちがカソリック関係者でした。 参考文献 「戦後引揚げの記録 新版 若槻泰雄/著」 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=19626922

  • buchi-dog
  • ベストアンサー率42% (757/1772)
回答No.3

スペインやポルトガルによる中南米への植民地支配において、「キリスト教徒でないものは人間ではない」という発想での原住民への際限ない虐待が行われました。多くの原住民が部族ごと絶滅してしまうほどの激しいものでした。 異質な人間を差別するのはある意味人間の本性ですが、「異教徒を人間と看做さない」発想は、どうやらキリスト教徒に最も強かったようです。 絶版ですが 「インディアスの破壊についての簡潔な報告 岩波文庫」 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=01836749

  • cse_ri2
  • ベストアンサー率25% (830/3286)
回答No.2

現代社会において、キリスト教文明が残した最も大きな恩恵は、  ・近代資本主義  ・民主主義 の確立です。 この両者ともキリスト教、特にプロテスタント無くしては決して成立しませんでした。 下記の書籍に詳しい説明がありますので、一読を願います。 『日本人のための憲法原論』(著者:小室直樹)  http://www.amazon.co.jp/gp/product/4797671459/sr=1-1/qid=1155105493/ref=sr_1_1/503-8765472-9722337?ie=UTF8&s=books もしくは『痛快!憲法学』(著者:小室直樹、内容は上記書籍と同じです。絵が多い分、読みやすい)  http://www.amazon.co.jp/gp/product/4797670312/ref=sr_11_1/503-8765472-9722337?ie=UTF8 余力があったら、マックス・ウェーバーも目を通した方がいいでしょう。 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』  http://www.amazon.co.jp/gp/product/4003420934/ref=pd_bxgy_text_b/503-8765472-9722337?ie=UTF8

loll
質問者

お礼

そうですか。本にについては、明日、図書館にでも行って探してみます。 迅速な回答ありがとうございました。

  • aruminium
  • ベストアンサー率20% (141/703)
回答No.1

何を持って+-を決定してるのがわからなければ答えようがないとおもいます。 いいことを+、悪いことを-というのであれば ・聖書原理主義者による科学批判(進化論、地質学など) ・特定価値基準による差別行為(ナチスもキリスト教を利用したとされています、また奴隷を正当化したことも、白人上位主義KKKなど) こんなのでは駄目でしょうか

loll
質問者

お礼

迅速な回答ありがとうございます。非常に参考になります。+-については、社会に対してよかったことを+、よくなかったことを-と考えております。小論の参考にさせていただきます。回答ありがとうございました。

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