• ベストアンサー

原子質量単位について

陽子と中性子の合計が12個の炭素原子1個のの重さを12として、これをの12分の1を単位とする、質量の単位を原子質量単位というそうですが、これを基準にした単位を見ていくと、中性子数0の水素が1.008中性子数1の水素が2.014と表記されているのですが、なぜ、中性子数0で、陽子が1つの水素とかで、質量の表記が1とかのように、整数表示されないのでしょうか? どなたかご回答お願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.3

高校生ですか、大学生ですか。化学、物理をを習い始めた高校生のつもりで書くことにします。 普通の化学反応を考える限り、原子量は水素1.0、炭素12.0、窒素14.0、酸素16.0としてかまいません。小数点下第2位の数字が問題になる場面はありません。これは陽子と中性子の質量の違いを問題にしていないということになります。水素の中性子1つの同位体の原子質量は2.0、中性子2つの同位体の原子質量は3.0となります。教科書で習った質量数がそのまま原子質量になるのです。同位体の存在比から原子量を求める計算もこれで充分です。 ところが化学の教科書の原子量の表の中には1.008という値が載っています。これは国際会議で決めた値です。化学の分野ではここまでの精度で取り扱ってもいいだろうという数字です。これ以上の精度は同位体の存在比その他で信頼性がないということになります。化学は必ず原子や分子の集合体で考えますからこうなります。物理の分野になると個々の原子や分子を扱う場面がありますのでもっと精度が必要になる場合があります。理科年表などにはそういう数値が載っています。原子質量には同位体の存在比が関係しませんのでの測定された一番精度の高い数字が載っています。表を見ると小数点下第8位まで示されているのももあれば第5位までしか示されていないものもあります。 水素に戻ります。 表で見ると質量数1、2の水素の原子質量はそれぞれ1.007825、2.014102です。中性子の質量数は1.008665です。これが不思議だったのだと思います。なぜ陽子、中性子の原子質量が1ではないのかということですね。この数字で見ると他にも疑問が出てくるでしょう。質量数1の水素の原子質量に中性子の原子質量を加えてみてください。和は2.014490となります。質量数2の水素の原子質量よりも大きくなるでしょう。さらにです。質量数12の炭素の中には陽子が6個、中性子が6個入っています。質量数2の水素を6倍すると同じになりそうですね。でも2.014×6=12.084>12です。質量数4のHeの原子質量は4.00260です。この場合も不思議ですね。2.014×2>4.0026、4.0026×3>12です。もう分かりましたか。原子核の質量は陽子と中性子が別々に存在しているときの質量を足したものよりも小さくなっているのです。原子の世界では特別なことが起こります。質量の足し算が成り立たなくなります。これを質量欠損と呼んでいます。ここにアインシュタインが関係してきます。有名なE=mc^2という式は質量がエネルギーに移り変わるという、普通では想像できないことを主張しています。質量が減ったということはよりエネルギーの低い状態に移ったということです。原子核の中で陽子、中性子が結びついてよりエネルギーの低い状態に移ったということを表しますのでこの質量の差が結合エネルギーの大きさを表すことになります。これらの原子は少々のことでは壊れません。非常に安定なのです。でもこれは近くに持っていけばドンドンくっついてしまうという意味ではありません。途中のエネルギーの大きなハードルを越えないとエネルギーの低い結合状態には移れないのです。(これは化学反応でも同じですね。水素と酸素を反応させると水が出来てエネルギーを放出します。でも水素ガスと酸素ガスを混ぜただけでは反応が起こりません。火を付けてやらないと駄目です。化学反応に伴うエネルギーと原子核の結合に伴うエネルギー、考え方は似ていますが大きさがまるで違います。化学反応のエネルギーでは原子核反応を起こすことは出来ません。) 質量欠損、原子核反応等の言葉を手がかりにして調べてみて下さい。色々分かります。 高校の物理の教科書ではIIの範囲かもしれません。 手元に理科年表を一冊置いておくといいですよ。自分で本を読んで調べたり、考えたりするときに役に立ちます。 #1の方の回答は原子量が整数からずれる理由ですのであなたの疑問には答えていないだろうと思います。

coronalith
質問者

お礼

ht1914さん、長々と、親切な説明ありがとうございました(⌒▽⌒*) 早速、質量欠損と原子核反応というキーワードでググってみたいと思います(*´∇`*)

その他の回答 (2)

  • liar_adan
  • ベストアンサー率48% (730/1515)
回答No.2

実際に重さが変わっているのです。 原子核の構造によって、核の中の力(核力)に差が生じ、 それが質量に影響を与えて重さが変わります。 エネルギー-質量の式E=mc^2が関係しています。 この辺は量子力学の領域になるので、 詳しい説明はできませんが…。 原子番号が中くらいの原子より、小さい原子、大きい原子の方が、 陽子1個あたりの重さが重くなります。 それを応用したのが、「核融合」「核分裂」です。 小さな元素を中くらいの元素に変える、もしくは 大きな元素を中くらいの元素に変えることで、 核の総重量が変わるため、それがE=mc^2によって エネルギーになります。 (詳しい人の説明を求めます)

coronalith
質問者

お礼

liar_adanさん、回答どうもありがとうございました(⌒▽⌒*)

  • ytrewq
  • ベストアンサー率28% (103/357)
回答No.1

原子には原子核の中性子数が異なるものがあり、同位体と呼ばれます。 同位体は質量数が違いますが、化学的性質はほとんど同じです。 原子量はある原子において、同位体を含めた平均質量なので、整数になりません。 例えば、炭素の場合は3種類の同位体(12C,13C,14C)が存在し、その比率は0.99, 0.01, 1.2×10^-12で質量の平均をとれば、12.01になります。

coronalith
質問者

お礼

回答どうもありがとうございます。 ただ、それだと、基準の値が少し高くなるということなので、整数値が出ないことは分かりますが、中性子数0の水素の重さが1.008uで、中性子数1の水素の重さが2.014uとなっており、陽子と中性子の重さが等しいのであれば、中性子数1の水素は2.016u、四捨五入を考慮したとしても、2.015uとは何故ならないんでしょうか? また、教科書には、12Cを基準にするとの記載があり、他の原子量は小数点第3位まで、記載があるのに対し、12Cにおいては、12と整数値で表記されているのですが、これはどういったことでしょうか?

関連するQ&A

  • 原子質量単位について

    質量数12の炭素原子¹²Cの質量の1/12を1原子質量単位(1amu)と言い、この値は、あらゆる原子の内最も質量の小さい水素原子1個の質量とほぼ等しい。 各原子の質量は、1原子質量単位の何倍であるかを示す数。 1)この原子の原子量は、いくらか。 2)この原子1個の質量は何gか。ただし、原子質量単位を1.66✕10²⁴gとする。 誰かお願いします!

  • 原子番号と質量数の関係について

    原子番号と質量数はどうして比例の関係にならないのですか。 陽子、中性子の質量が同じで不変であれば、水素原子の質量数の整数倍になるのではないのですか。 教えてください。

  • 相対質量について

    相対質量がよく理解できません。 説明では質量数12の炭素原子1個の質量を12として、これを基準にした質量。 質量数12の炭素原子1個の質量を12とすることで、"陽子や中性子の相対質量をほぼ1と考えることが出来る。" とありました。 分からないのは""で囲った点で、何故質量を質量数と同じに決めると、陽子や中性子の相対質量をほぼ1と言えるのでしょうか?

  • 陽子の質量と原子質量単位

    物理定数表を見たところ、   陽子の質量は1.673 × 10^-27 kg、 原子質量単位は1.661 × 10^-27 とあり、 陽子の質量 > 原子質量単位  となるのはなぜですか。  

  • ~原子

    最近学校で原子について少し触れました。 そこで疑問に思ったのですが、 原子は陽子と中性子で構成されているのですよね、 炭素原子とか、水素原子なんて言葉をききますが、 これらの違いって陽子と中性子の数の違いなんでしょうか?

  • 原子量と質量数

    周期表を見ると原子量が書かれている部分に( )書きで質量数が書かれている元素が多くあります。たとえば原子番号88番のRaなど。説明として安定な同位体がなく特有の天然同位体組成を示さない元素についてはその元素の良く知られた同位体の中から1種を選んでその質量数を表示したとあります。原子量は12Cを基準とした相対的質量を表す値、質量数は原子核内の陽子と中性子の数を足したもの。原子量の決め方と原子の質量はほぼ陽子と中性子の質量であることを考えれば原子量と質量数がほぼ同値であるのかと思いますが、そのように受け取ってよいのでしょうか。ちなみに「良く知られた」とは同位体の中でしめる割合が一番高いということなのでしょうか。最近108Hsの質量数が265から269に変わりましたが、「良く知られた」同位体が変わったのでしょうか。非常に悩んでいるのでどなたか教えてください。よろしくお願いいたします。 sakura54

  • なぜ、原子の相対質量の基準が炭素なのですか?

    なぜ、原子の相対質量の基準が炭素なのですか? 昔は水素が基準だったと聞くのですが・・・・ そこまでに至った歴史が知りたいのですが、                    よろしくお願いします。

  • 相対質量についてです。

    (陽子の質量):(中性子の質量):(電子の質量)は約1840:1840:1ですから、陽子・中性子の質量をそれぞれ1840、電子の質量を1とすると、質量数12の炭素の同位体の質量は1840*12+1*6=22090でこれを12と定義するんですよね。 でもさっきの方法で行くと、質量数1のHの質量は1840+1=1841と表せ、Cの22090を12とする定義で計算すると有効数字4桁で1.000となり、教科書では1.0078なのにあいません。何故なのでしょうか?一応高校生なので、高校生にも分かるように説明していただけると幸いです。 あと、教科書にH+イオンの式量はHの原子量と同じでいいとかいてありますが、それは電子一個の質量は、無視できるくらい小さいからってことですか?

  • 原子量の基準

    原子量の基準はなぜ質量数12の炭素原子にしたのか、おしえてください。理由はあるのでしょうか?別に水素あたりを基準にしても良いような・・・・。

  • 各元素別中性子、陽子の質量は?

    核融合によって質量損失が起きるというのであれば、各元素によって中性子や陽子の質量も異なっていると考えるのが自然だと思います。 ところが一般に中性子の質量、陽子の質量といったときには、単体の質量を提示するだけで鉄の中性子の質量だの炭素の陽子の質量だのと元素を特定して記述しているのを見たことがありません。この理由を知りたいです。 1 各元素別の中性子の質量も陽子の質量も分っているが高度の専門事項などの理由で質問人の眼に触れないだけなのか、 2 それとも各元素の質量数と原子量が判っているだけで、その先の中性子の質量と陽子の質量の細目までは判っていないのか、 3 あるいは必要とあれば比例配分をすればよいなどといった計算式があるのか、 4 はたまた何れでもないのか、 解説をつけて事実を教示して欲しく存じます。 なお、当方は大目に見ても高校生の知識しかありません。また、考えたり調べたりしないと回答を読解できないことがありますので、お礼には幾晩も要する可能性があります。 よろしく、お願いします。