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FT-IRスペクトルの単位
FT-IRで得られる吸光度(absorbance)は a.u.(任意単位)になると思うのですが、 これはサンプルから得られる強度を バックグランドの強度で割って対数をとっているため 単位がなくなっているのだと把握しております。 ではバックグランドのスペクトルは どういった単位になるのでしょうか? 強度の対数なので強度の単位そのものでしょうか? (対数とっても単位は同じ‥‥?) ちなみに、検索していたら a.u. = absorbance unit という記述も見かけたのですが 吸光度の単位としてはどちらが正しい(一般的?)なのでしょうか?
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- c80s3xxx
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まず,任意単位 arbitrary unit と吸光度単位 absorbance unit を区別しましょう. 任意単位とは無次元という意味ではなく,たとえば長さなら長さではあるが,その単位は m とかではなく,実験者が任意に決めた単位を使っていて,数値の絶対性には意味がなく,相対値の比較で議論すればよい,ということです. 次に,吸光度ですが,これはそもそも無次元量である透過率の,そのまた常用対数を取るという定義ですから,これは本質的に無次元量です.しかし,一定の定義に基づいた目盛りなので,任意単位とは違います.物理的な意味では単位のない量ですが,数値の意味を明確にするため, absorbance unit という仮想的な単位を使うことはよくあります. arbitrary unit と absorbance unit を区別するために,arb. u. と abs. u. という書き方もあります.AU しかなければ,文脈で判断するしかないでしょう.吸光度を任意単位で示すということもありえるので,やっかいですが. FT-IR では習慣的に吸光度を縦軸に取ることが多いといえます.古い分散型の IR では透過率で示すことが多いのと対照的です.ひとつには,定量性が上がったということがあるのでしょうか. バックグラウンドのスペクトルですが,もっともふつうには試料なし (紫外可視なら空気でしょうが,赤外の場合,CO2 がかぶるので乾燥窒素あたりが望ましい) を基準にとり,これで光学系全体の補正を行っているわけで,これ単独では意味がありません.これと,試料との差分 (あるいは比) を取ることで,吸収強度を計算するわけです.
- gori8063
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紫外・可視分光光度法と同じで、光の透過度(透過率)からA.U.が算出できますし、実際のスペクトルではA.U.表示、もしくは透過率(T%)表示されているのではないかと思いますが。
- wild_herbs
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こんにちは 任意単位(arbitary unit)は無次元である必要はないです 強度はそれぞれの測定系に依存する傾向がありますから 絶対的な強度をグラフに示してもあまり意味が無かったりします そのような時は強度は示さず相対的な強度であることを示し その単位も(a.u.)と記すことになっています この場合も何かしらの単位があるはずだと思います 例えばαの2乗でプロットしてcm^-2とか・・・ 吸収係数と横軸の関係から導き出せばいいのではないでしょうか 詳しくはFT-IRの教書で調べれられるのがよろしいかと a.u.=absorbance unitと表すのは・・・申し訳ないですがよく分かりません 参考までに
補足
なるほど。 a.u. = 無次元 という誤った解釈を致しておりました。 大変参考になりました。 >この場合も何かしらの単位があるはずだと思います 確かに、サンプルの吸光度は無次元でしょうけど バックグランドはa.u.とはいっても単位があるのでしょうね。 A = -log10 (I0) だとすると、やはりI0の単位(=強度)が単位となるのでしょうか。
補足
はい、実際の測定スペクトルはa.u.あるいはT%で表されていますが、 バックグランドは差スペクトルではないので a.u.にならないのではないかと疑問に思った次第です。 強度の単位になるのでしょうか?