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ラマン散乱測定と赤外線吸光測定の違い
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まず、最初に、原理的なものは測定器メーカーがそれぞれ詳細の説明をしていますのでご参考にされますことをお勧めします。 「ラマン散乱」と「赤外線吸光」をどう使い分けているのだろう・・・という疑問があってその「違い」を質問されているのでしたら→IRですべての分子のことがわかればわざわざラマンで測定することはありませんからね・・・そのヒントになるかと思い、以下のコメント出します。 ( でもお聞きになりたい点が外れていましたらどうぞ「流して」ください。) 「万能な測定法というものは世の中にはなく、それぞれの守備範囲に応じて使い分けられている」ということを最初にご理解いただくと、あとの事情がわかりやすくなるかと思います。 当然、ベストはラマンもIRも相補的に両方使う・・というのが「強い」です. 要するに、どちらも使えるのであれば(ちゃんと)使って、その対象となる物質の状態を「玄関」から見たときと、 「裏口」から見たときというイメージで押さえるべきです。そうすれば、研究者は確証をもって(安心して)次なる開発行為に移行(ステップアップ)できるからです。(勘違いして、無駄な開発行為に走ることを防ぐことができます。) しかし、相補的に見たくても、金銭的にできない場合と、対象となる物質がそれを許してくれない場合とがあります。 5年ほど前(2003年)の測定装置の値段はラマン>赤外でした。(4:1くらいです) 予算から買えるのは赤外だけ・・・となると、たぶん「玄関」からしか見ていないけど「裏口」もきっとそうだろう・・という予測のもとに開発行為を続行することになります。 物質が許してくれない場合とは・・例えば対象とする物質が超高真空にあるのを見たいとか、高圧状態下で見たい・・とかになるとそういう環境を維持するシステムの中に測定器(測定のための検出器)を入れ込まなくてはなりません。 往々にしてですが(確定的には言えないですが)そういう場合は「可視光」を扱うラマンのほうが比較的優位です。 ガラスファイバーを入れれば解決する(測定できる)ということが多いですから。 もちろんIRにも優位な点がたくさんあります。なんといっても過去の蓄積が多く解析の点で安心できます。ラマンは確かに歴史は古いのですが、使えるDBの蓄積量がIRと比較すると少ないという現状があります。 なお、私ならば、ある物質を徹底的に調べたい・・・という時に、絶対にその物質を破壊しちゃだめ!というときは「ラマン」使います。多少は破壊してもいいという時は「IR」です。→犯罪捜査の中でラマンも使われ始めているようですね。
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- umaibocheese
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IRは分子の双極子モーメントが変化するような振動を検出することが出来ます。例えばCO2では逆対称伸縮振動など。 RamanはIRとは異なり分極率の変化する振動を検出できます。CO2ではあ対象伸縮振動など。 よって特定の分子の振動には赤外活性なものとRaman活性なものが存在します。詳細は文献などを参考にしてください。
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