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ラマン散乱:ストークス光、アンチストークス光の強度について

Wikipediaでラマン効果を調べると、 (1)ラマン散乱の原理は、熱的振動している分子に光が当たると、変調されて周波数が変わり、周波数が低くなる方がストークス、高くなる方がアンチストークス光となるそうですが、これだけだと、ストークス、アンチストークス光が同じ比率で出てくると思います。   (2)次に、同じWikipediaで、ストークス光は、分子を基底状態から振動励起状態に励起する場合の散乱(エネルギーを与えるので、周波数が低くなる。)、アンチストークスは、振動励起状態から、基底状態に戻す (エネルギーを貰うので、周波数が高くなる。)散乱という説明があります。これは、ストークス光の説明については、(1)の説明と矛盾します。 それで、私なりの解釈なのですが、 ・振動している分子に光が当たった場合: ストークス光、アンチストークス光が両方均等に現れる。 ・振動していない分子に当たった場合:ストークス光だけが現れる。 と考えているのですが、これは正しいでしょうか?

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  • 回答No.3

私の頭の中では、No.1では半導体結晶やファイバのような固体を想定し、No.2ではCO2のような気体分子を想定した説明をしたので、混乱させてしまったかもしれません。ごめんなさい。 私も固体物理を専門に勉強した訳ではないので、「フォノンとは何か」と改めて聞かれると説明に窮してしまいますが、No.2で引いたWikipediaにあるように、フォノンは主に結晶中での格子振動(つまり原子の振動)を表す概念です。 結晶中の原子同士の結びつきは、最外郭電子の関与の度合いによって共有結合からイオン性結合までいろいろありますが、要は電子と原子核との静電気力による結びつきなので、原子同士をバネで結びつけたように、原子間の距離はある程度伸び縮みできます。 つまり固体(結晶)中であっても、熱エネルギーにより原子は常に振動しています。 但しそれぞれの原子が自由勝手に振動できる訳ではなく、隣の原子や更にその隣の原子とも協調(相互作用)して、振動のピークは結晶全体を一つの波束のように動き回っています。 この波束を、エネルギーE=hνの光子と同様に粒子と見立てたものがフォノンと、私は理解しています。 No.2のお礼で参照された先のQ&Aでは随分難しい説明がされていますが、音響モードと光学モードとは次のように区別されます。 簡単のために一次元に並んだ結晶格子を考えた場合、隣同士の原子が同じ方向に動くのが音響モード、別の向きに動くのが光学モードです。 例えばこんな具合。(・は原子の元の位置を示す) (音響モード) ・→  ・→→ ・→  ・  ←・ ←←・  ←・ (光学モード) ・→ ←・   ・→ ←・   ・→ ←・ # 上図はどちらも縦波を示しましたが、もちろん横波もあります。 結晶がイオン結合性が強いとすると、光学モードでは正負の電荷が逆の方向に動くので、光(電磁波)と強い相互作用をします。(だから「光学」モード)

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質問者からのお礼

>固体(結晶)中であっても、熱エネルギーにより原子は常に振動しています。 但しそれぞれの原子が自由勝手に振動できる訳ではなく、隣の原子や更にその隣の原子とも協調(相互作用)して、振動のピークは結晶全体を一つの波束のように動き回っています。 この波束を、エネルギーE=hνの光子と同様に粒子と見立てたものがフォノンと、私は理解しています。 大分理解できました。ありがとうございます。

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  • 回答No.2

私は元々半導体屋であることもあって、簡単のために電子の振動だけで説明しましたが、最初から分子の振動で説明した方が良かったかもしれません。 例えばCO2レーザは、O-C-Oという分子の振動励起状態間のエネルギー差を利用しています。 どういう振動がどういうエネルギー状態かまでは詳しくありませんが、O-C-Oと原子が直線状に並んでいる軸上で、軸が伸び縮みする振動、軸がねじれる振動、2つの軸が折れ曲がる振動と、いろいろあります。 そして、(古典物理学的には)絶対零度でない限り、分子は周りの熱エネルギーにより、上記の振動が混ざった振動を常にしています。 もちろん振動状態が変化すると、原子同士を結び付けている電子のエネルギー状態も変化します。 光を発するのは、電子のエネルギーが変化するからです。 >ΔEtで振動している状態が、基底状態、さらにΔEmのエネルギーを持っている上体が振動励起状態ということで合っているでしょうか? そうです。 基底状態とは、熱エネルギーだけで分子が振動している状態です。 振動励起状態とは、光子が衝突して分子が光のエネルギーを受け取り、激しく振動している状態です。 分子は、原子というおもりがバネでつながれているようなものなので、固有の共鳴振動数を持ちます。 これがラマンシフトエネルギーEmに相当すると私は理解しています。 >起こりやすい、起こりにくいというのは、フォノンの数?(振動励起状態にある電子の数)に関係していると思っているのですが、それで正しいでしょうか? フォノンは結晶の振動を量子化したものであり、振動が激しくなることはフォノンの数が増えることであらわされるので、フォノンの数に関係するというのは正しいです。 振動励起状態にある電子の数は関係ないですね。 これは私の理解が足りなかったせいで、書き方もよくなかったですね。 失礼しました。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%8E%E3%83%B3

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質問者からのお礼

ありがとうございます。 フォノンというものについて、いまひとつ理解が足りないのですが、 例えば、光の振幅が、光子の数で表せるというのは理解できます。 しかし、格子振動がフォノンの数で表せるというのが今ひとつ、理解ができません。束縛条件によって、飛び飛びの周波数しかとれないため、量子化表現をするというのはなんとなく理解できますが、分子の振動の振幅というのは、分子間(原子間?)の距離の増減だと思うのですが、それと量子化とのアナロジーが今ひとつです。 足りない理解なりに考えてみたところでは、格子振動によって分極変動がおき、それによって発生する電磁波を量子化したものがフォノンということでしょうか? (参考) http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2188901.html

  • 回答No.1

物質の中を光が通るとき、光と電子とは常にエネルギーのやり取りをしています。 イメージ的には、光の電磁界の振動(電磁波)によって分子の電子が揺り動かされ、その電子の振動による電界の振動が、電磁波となって隣の分子に伝わります。 エネルギー的には、光のエネルギーを受け取って励起された電子が、同じエネルギーを放出して元のエネルギーに戻るときに、同じ波長の光が伝わります。 また物質中の電子は、常に熱エネルギーによって励起され、振動しています。 (たとえ絶対零度であっても!) もう少し詳しく説明すると、電子は常に熱エネルギーΔEtで振動しています。 ΔEtは一定の値でなく、ある幅を持って分布しています。 入射光のエネルギーEpを受け取って励起された電子が、同じエネルギーEpの光を放出するのがレーリー散乱であり、少しずれた光を放出するのがブルリアン散乱です。 ここで、電子は常に入射光と同じエネルギーの光を放出するわけでなく、物質固有のフォノンエネルギーEm(≠ΔEt)を吸収してEp-Emの光を放出する場合があり、これが(ラマン散乱の)ストークス光です。 エネルギーの差Emは熱となり、熱拡散してΔEtに落ち着きます。 一方、光のエネルギーEpと、たまたまEmに一致するフォノンエネルギーΔEtとを同時に吸収して、Ep+Emのエネルギーの光を放出するのがアンチストークス光です。 このように、ストークス光は電子がエネルギーを失う過程であるので起こりやすく、温度依存性が小さいのに対して、アンチストークス光は起こりにくく(従って強度が小さい)、温度に強く依存します。 この性質は、ファイバ温度センサなどに利用されています。 http://www.shasej.org/gakkaishi/0109/0109-koza-03.html

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質問者からのお礼

回答ありがとうございます。 いくつか質問があります。 ΔEtで振動している状態が、基底状態、さらにΔEmのエネルギーを持っている上体が振動励起状態ということで合っているでしょうか? >ストークス光は電子がエネルギーを失う過程であるので起こりやすく、温度依存性が小さいのに対して、アンチストークス光は起こりにくく(従って強度が小さい)、温度に強く依存します。 という部分なのですが、起こりやすい、起こりにくいというのは、 フォノンの数?(振動励起状態にある電子の数)に関係していると思っているのですが、それで正しいでしょうか? また、最初の質問の”振動している分子”という部分を”励起状態にある電子(フォノン?)”、”振動していない分子”を”基底状態にある電子”とそれぞれ置き換えた場合はどうでしょう? (当たったという表現は正しくないかもしれませんが、エネルギーの授受を行うと言う意味です。)

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