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耐震数値No2
平成12年築の18階建高層マンションです。ゼネコンからの報告書に、保有水平耐力比として長辺方向「1.03~1.46」と記載されています。1以上であるため安心してくださいとのことです。ここで質問です。 (1)これは1階から最上階までの各階のものをまとめて 記載しているとの認識でよいか。 (2)低い数値は1階部分か。 (3)素人目に見た場合、1.03と1に近いが少々不安であ るが、専門家からすれば、どのような解説がいただ けるのか。 当然、当該数値通りの建築がされたという前提は必要ですが、対住民への説明といういみで、上記点ご教授ください。
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保有耐力の比率は、保有水平耐力と必要保有水平耐力の比率で、分母となる必要保有水平耐力は建物の重量が最も影響します。 建物重量の計算では、建築基準法で定められた積載荷重が加えれています。 マンションの積載荷重は地震時に1平方メートル当り、600N(60kg)です。 この荷重が、室内、バルコニー、共用廊下の床面全てに加わっています。 実際は廊下に誰も居なければ、この荷重はゼロですから数値の余裕があるはずです。
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- wtatsu
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>分母、分子には何桁の数値がくるのでしょうか。 1戸当りの面積を80平方メートルと仮定、6戸で480平方メートル。 建物の平均的な重量が1平方メートル当り、約15kN(キロニュートン)と仮定。 よって、1階での重量が 15×480×18階=129600kN。 必要保有水平耐力を求める際の係数が0.3~0.4程度と思われ、0.35とする。(構造計算書を見ないとわからない値) 必要保有水平耐力が、129600×0.35=45360kN これが分母になります。 保有耐力比が1.03ならば、1360kNの余裕となります。 以上、超・略算です。
お礼
ありがとうございます。少々興味が出てきましたので色々調べたところ、つまるところ相当幅のある相当数の要素を建築基準法にて規定(1m2あたりのコンクリート、人間・生活用品等の重さ、部材強度、各係数)することにより一つの「目安」を作っているに過ぎない。 ということは、たった3桁程度の耐震数値は「目安」でしかなく、ある意味、相当のプラスマイナスの「許容量」があるとも読み取れるのではないでしょうか。 さらには、極端な話、昼と夜とで在室する人間の数が変動しますから、当該耐力比は変動は有効数字の一桁下ですがありえることになりますか?
#2です。 >因みに、長辺方向の比は短辺方向のそれと比較して小さくなるものでしょうか?。前者は1.1前後であるのに対して、後者は1.4前後なのですが。。。。 建物個々によって異なることが前提ですが、一般的な傾向として話をします。 鉄筋コンクリート構造の場合、構造形式としては壁式、ラーメン構造、壁付きラーメン構造というのがあります。 壁式は中低層しか採用されませんので、質問者のマンションは壁式ではないと思います。 ラーメン構造というのは、柱と梁、床で構造体を造るもので、これに耐力壁(耐震壁)がついたものが壁式ラーメン構造です。 一般にマンションの場合、長手方向に開口部(窓や出入口)、短辺方向は隣戸との戸境壁があります。 この戸境壁を耐力壁として設計することが多いです。 すなわち長手方向はラーメン構造、短辺方向は壁付きラーメン構造で設計されるのが一般的です。 なお、長手方向によくある腰壁や垂れ壁は、柱に悪影響を及ぼすことがあるので、構造体として利用しない上に、構造体と切り離してあります(境に耐震スリットというのが入っています)。 柱梁の大きさが同じならば、耐力壁がついている分、地震に抵抗するものが増えていますので、耐震性能が大きくなることがありますから、短辺の方が大きな数値をしてしているものと思います。
お礼
とてもわかりやすく、納得するばかりです。ありがとうございます。
(1)多分そうだと思います。 確認したいのでしたら、各階との対応を示すように要求すればよいのではないでしょうか? ただし、自分の住んでいる階が一番低いところだとちょっと嫌な気分になると思います。 (2)計算上最も低い部分の数値です。 (3)保有耐力はざっくりいうと、耐震基準が想定している最大級の地震力に対して、倒壊するかしないかの判断値です。 それに対する比率ですので、1以上あれば、建築基準法が想定している地震では倒壊はしないという判断になります(注:壊れないということではないです。建物により人が死ぬような被害=倒壊はしないということです)。 耐震基準は最大級の地震に対しては人命を守ることのみを目標としていますので、資産価値については考慮していません。 ちなみに兵庫県南部地震の地震動の大きさは、新耐震基準(保有耐力の考えが導入された設計基準)で設計された建物の被害状況から、おおむね耐震基準の想定に近い地震力だったと考えられています。 耐震については、唯一つの判断基準は建築基準法に基づく耐震基準です。それ以外の判断基準はほとんどありません。 なお、平成12年より品確法がスタートしています。この中に住宅性能評価というのがあります。耐震に関しては3段階の等級になっています。 その等級では建築基準法に対して、1以上を1、1.25以上を2、1.5以上を3とランクづけています。これも耐震基準を判断基準にして、きりのいい数でランク分けをしているだけのようです。 ちなみにもし、性能表示を受けていたら一番低い耐震等級1となっていたと思いますが、住宅性能表示を受けている物件でも耐震等級1のことが多いので、特別悪いというものでもないかわり、耐震性に特別優れているといえるほどのものでもないという、極めて一般的な耐震性能を有していると思います。 多分そういう解釈になると思います。 確かに1に近いのは嫌ですが、住宅性能表示を受けない物件の場合、コストを抑えるため、基準を満足すればよいという方針で構造設計されることが多いので、1に近い値を示すことはよくあります。 耐震偽造事件のせいで今は風当たりが強いかもしれませんが、ぎりぎりで通せるということは、ある意味腕の良い構造設計者と、当時だったら考えられていたと思います。 設計目標をどこにするかは、設計者またはデベロッパーの思想とコストと販売価格・計画の問題ですが、法に基づき行っているものですから、特に悪いと言えるようなものではないです。 「基準は満足しているので安心してください。」そういう話につきるのではないでしょうか? 多分設計サイドからは、進んでは説明されないと思いますが、もう少し詳しくいうと、数十年に1度くらいは発生するような大地震が来ても無被害または被害が出ても軽微、兵庫県南部地震級の巨大地震が来た場合でも倒壊はしません。ただし、大被害を受ける可能性は十分ありますということです(これが建築基準法の地震力に対する定義ですので、仕方ないです)。 それ以上の耐震性能を求めるのでしたら、性能表示を受けていて等級が2以上のものを選ぶとか、免震マンションなど付加価値のあるものを選べということになります。その分販売価格に反映されますが。
お礼
詳述ありがとうございます。購入当時、このような概念がなかったにせよ、要は「付加価値の程度と、価格であなたは、どう、選びますか」に尽きることだと思います。 因みに、長辺方向の比は短辺方向のそれと比較して小さくなるものでしょうか?。前者は1.1前後であるのに対して、後者は1.4前後なのですが。。。。
- wtatsu
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(1) 一般的には、最小値~最大値の表現です。 (2) 1階の可能性が高いですが、何階かはわかりません。故に、(1)の数値は、何階が最低で何階が最大かわかりません。 (3) 比率の数字ですので注意してください。 例えば、1.01の場合、100に対しては101で1しか余裕がありませんが、10000に対しては10100で100の余裕があります。規模の大きな建物ほど、実際の余裕値があることになると思います。
お礼
詳述ありがとうございます。この比率ですが、18階建て1フロアー6戸、合計108戸の完全直方体のマンションですが、分母、分子には何桁の数値がくるのでしょうか。(的を得ない質問かもしれません、ご容赦を)
お礼
重ね重ね本当にありがとうございます。無知な者にとって、よりどころは法による基準しかないわけですが、「無知」であることを理由に何も理解しようとせず、大声を出すだけではだめですね。 おおよそのことはわかりました、ありがとうございます