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細胞凍結について

細胞を凍結保存するとき凍結はゆっくり解凍はすばやくと習いましたが、先生もなぜかは知らないようです。誰か理由を詳しく教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

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noname#24872
noname#24872
回答No.2

細胞を凍結保存するときにゆっくり冷却するのは、できるだけ「短時間で」凍結させるためです。 ゆっくり冷却すると速く凍るというのは、一見矛盾しているように聞こえますが本当です。水は通常0℃付近で凍りますが、ゆっくり冷却すると0℃以下になっても凍りません。これを過冷却状態といいます。 http://www.ngk.co.jp/site/no13/content1_2.htm 過冷却状態の水は非常に不安定で、一旦凍り始めると全体が瞬時に氷結します。このとき、無数の氷の微結晶が同時に生まれるため、個々の氷の結晶は大きく成長することができません。 一方、例えば液体窒素などで凍らせる場合、凍結アンプルの表面は瞬時に凍りますが、アンプル内部の液がすべて凍るまでには数秒~数十秒の時間がかかります。この間に、氷の結晶が成長してしまいます。 雪の結晶をみると分かるように、氷の結晶はするどくとがっていますから、大きな結晶ができると細胞を傷つけてしまいます。その結果細胞が死んでしまうのです。 すばやく解凍するのは、凍結保護剤として加えているDMSOなどが細胞に対して有害であるため、すぐに除かねばならないからです。また細胞の代謝機能を速やかに回復させて、凍結時に生じたダメージを修復させるという意味もあります。 No.1さんが回答されている体積膨張は、あまり大きな問題ではありません。細胞膜にはある程度の体積変化に対応できる柔軟性がありますし、通常凍結保存液には浸透圧を上げたものを用いるからです。

yukun821
質問者

お礼

とてもよくわかりました。ほんとうにありがとうございます。実験の励みになります!

その他の回答 (2)

noname#24872
noname#24872
回答No.3

No.2です。すばやく解凍する理由の一つを書き忘れたので付け加えます。 -40℃以上の温度の氷は、一見凍ったまま変化していないように見えていても、微小なスケールで見ると、氷の結晶は常に溶解と再凍結を繰り返しています。ですから、凍結アンプルの温度を一旦上昇させると、せっかく作った氷の微結晶が融解して、大きな結晶に再構成されてしまうのです。 したがってこの再結晶化を防ぐためには、-40℃から氷が完全に溶ける0℃までの間の時間を、極力短くする必要があります。これがすばやく解凍する理由の一つなのです。

  • naka_hiro
  • ベストアンサー率38% (32/83)
回答No.1

細胞には必ず水分が含まれてます(当たり前ですが)、 水分は凍結すると体積が1/10増えます、そのため、 いっきに凍結させてしまうと細胞が破裂してしまいます 解凍は細胞の負担になるのでなるべくすばやく 解凍するのがいいそうです、

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