原子の電子配列で・・・

質問

電子が運動することの出来る空間の電子殻の
Ｋ殻、Ｍ殻、Ｌ殻は最大電子数が２、８、１８だとありますが・・・
電子配置図を書く場合、例えばＣａの電子配置図とかは２、８、８、２と書くように習いました。
Ｌ殻は１８個まで入れるのに８個でＮ殻に行っているという事なのでしょうか？？

回答No.4

noname#62864

これまでの説明にもありますように、K,L,M等の電子殻は、さらに細かく分けられ、それらは、1sとか2pというように、数字と記号で表記される軌道で構成されています。1で始まる軌道がK殻、2がL殻、3がM殻、4がN殻に属することになります。
アルファベットはおおざっぱに言って軌道の形を表しますが、詳細は省略します。ただし、各軌道において、収容可能な電子の最大数は、sで２電子、pで６電子、dで10電子となっています。このことは重要であり、以下に示しますように、周期表における元素の配列と対応しています。
実際の周期表における元素との対応を以下に示します。
第１周期：1s（最大２電子）
第２周期：2s（２電子）→2p（6電子）
第３周期：3s（２電子）→3p（6電子）
第４周期：4s（２電子）→3d（10電子：遷移金属に対応）→4p（6電子）
第５周期：5s（２電子）→4d（10電子：遷移金属に対応）→5p（6電子）

すなわち、本来K殻として、第３周期に来そうな3dが、第４周期に来ていることになります。その理由はこれまでにも述べられているように、この軌道に電子が入るよりも、4s軌道に入った方が安定であり、先に4s軌道に電子が入るためです。その結果、第４周期においては、4s（K,Caに対応）、3d（Sc～Znに対応、遷移金属）、4p（Ga～Krに対応）が周期表のブロック分けと対応していることがよくわかります。
第５周期に関しても同様です。
このように、3d,４dの軌道に電子が入りつつある状態が遷移金属ということになります。

なお、周期表の下の欄外に書かれているランタノイドやアクチノイドは、3d,4dの軌道の場合と同様に、4f,5fの軌道が関与することによるものです。

要するに、K,L,M等の電子殻は、さらに細かく分けられ、その細かく分けた軌道の安定性の差によるものと言えます。その細かく分かれた軌道が、周期律と対応していることになります。