- ベストアンサー
火縄銃の銃身口径
お祭りや時代劇で使われる火縄銃の銃身の口径は何ミリが多いのですか?時代劇のはあまり大きくないようですが。また口径小さいと銃が軽いから長くしてたのですか?
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
こんばんは 又お会いしましたね^^。 火縄銃は玉の重さで分類すると、「○匁筒」と呼ばれます。例えば一匁筒ならば口径8.7ミリで玉径8.5ミリ、ニ匁筒ならば口径11.0ミリで玉径10.7ミリ・・・です。 現存する火縄銃で一番多いのが細筒と呼ばれる二匁~三匁ですから口径で11.0ミリから12.5ミリ弱、玉径で10.7ミリ~12.3ミリ弱のものです。 時代劇の合戦シーンで足軽が使用している物は、上記のものが多いでしょうね。因みに銃身長で言えば1m強、全長では1.3m今日でしょうか。 ただ時代祭りの場合には、火縄銃の見栄えも関係してくるので、もう少し太目の事も有りますが・・・。 因みに実戦での限界は十匁(口径18.7ミリ)とされており、弾体エネルギーから見れば、人間を倒すには二~三匁筒で十分、馬とか熊でも七~八匁筒で間に合うそうです。 「時代劇のはあまり大きくない」との事ですが、それは持ち運びに便利な「馬上筒」のことですか? 馬上筒は小口径で全長50センチ前後です。逆に長い物は「狭間筒」と呼ばれ城壁からの遠距離射撃用で全長で150センチ程のものです。 >口径小さいと銃が軽いから長くしてたのですか? そんな事は無いですね。長さは、玉の命中率に関係しています。 しかし長い鉄砲を作って射程距離を伸ばしても、滑腔銃では命中率に問題があったでしょうね。実際には銃身が長いからといって命中率が高くなるという物ではないんです。
その他の回答 (2)
またまたお会いしましたね。mersess様の熱心さには頭が下がります。 口径についてはもう詳しい方からのご回答がありますので割愛しますが、一匁筒の口径はほぼ今日で言う30口径、あるいはNATOの9mmに、また、ニ匁筒ならほぼ45口径に匹敵するという点で興味深いものがありますね。 今回ちょっと書いてみたくなったのは口径と銃身の関係です。 銃というものは火薬の燃焼によって弾を飛ばすものですが、火薬が燃焼してガスとなる際に急激に体積を増す、それは自然環境でのことで、銃の薬室の中では燃焼が始まっても薬室や弾などによって空間が決められていますからすぐにはガスも体積を増すことができません。その分だけ大変な圧力が生じますが、弾が圧力に押されて銃身の中を移動し始めると、それにつれて、銃身内の空間は増し、圧力は相対的に下がって行きます。 この関係を、縦軸を圧力、横軸を体積としてグラフにしてみると、少し下にたるんだ滑り台のようになります。つまり、ある一定の体積までガスが膨張すると圧力は激減したまま横ばい状態になってしまうのです。このことが口径と銃身の長さに大きく影響します。 つまり、銃身が長過ぎても、ガス圧は急速に下がるのに弾はまだ銃身の中で摩擦していて、当然威力も射程も下がりますし、短ければガス圧をフルに使い切ることが出来ません。この関係は口径が幾つであっても共通することで、逆に言えば口径に関係なく、火薬の量が多ければ銃身は長く出来ます。 つまり、威力と射程と命中率を上げるために口径を大きくし、しかも銃身を長くしたいなら、必然的に火薬の量を増やす必要が生じます。今日の銃器では解析によって、圧力が美味しい範囲にあるうちに、つまり初速が最も大きいところで、弾が銃腔から飛び出すように設計しますが、当時は経験的に銃身の長さを決めていたと思います。 さて、ご質問の>「口径小さいと銃が軽いから長くしてたのですか?・・・・・・」という問題。 たしかに小口径の銃は、銃も、携帯する弾や火薬の総量もともに軽いという長所があります。また一般的に威力はともかく、近射程での命中度は高いという特長もあります。 ただ、これまで書いたような理由から、小口径ゆえに銃身を長くしたとは考え難いのです。もちろん火薬量を増せば銃身を長く出来ますが、小口径銃で火薬量を増しても、燃焼が広がるのにやや時間がかかることも考えられ、あまり得策と言えないように思えるのですがいかがでしょうか。もちろん今日のライフルでは、22口径という小口径銃でありながら薬室を広くし、薬きょうも太くして火薬量を増したものもありますが。 ただ、これは一般的な銃、つまり鉄砲方が持つ銃でのはなしですが、一方、馬上筒と呼ばれる銃も沢山作られています。外国ではカーバイン(日本ではカービンと言う)とかサドルガンなどと呼ばれていますが、これらは銃身が短いという特徴があります。それは単に馬上での携帯や扱いが便利という目的のためで、火薬のガス圧の利用効率は二の次とした考え方のものと言えます。 では、口径や銃身長と威力、射程、命中率の関係はどうかと言うと次のようなことだと思います。 銃というものは、当然のことながら、射程が長く、命中率が高く、威力も大きいということが求められます。 エネルキーの法則から言えば、初速が高ければ高いほど、そして弾が重ければ重いほど、威力はそれだけ大きくなりますし射程も延びます。ただ、その反面、火薬量を増し、弾を大きくすると反動(リコイル)が大きくなり、とかく発射時に銃口が跳ねて、結果的に命中率は下がります。 また当時の火縄銃では、大口径の弾は空気の流体抵抗が無視できなかったはずです。その点では、むしろ小口径のほうが有利だと考えられます。しかし、小口径の場合は当然射程が短くなりますし、風の影響は無視できません。このあたりが、当時としては、口径を決めるに際しての勘どころとなるわけです。 また、ライフルでしたら、ガス圧の有効利用は別としても、銃身が長い方が命中率は高くなります。しかし、火縄銃ではいたずらに銃身を長くしても、そのことで命中率を高めることはなさそうに思えます。ただ、銃身が長い銃は発射時に跳ね難く、その分だけは命中率が高まるとは考えられます。また、重い銃は跳ね難いものです。いい例が、拳銃の命中率が極端に悪いのもそこのところに理由があるのです。 ただ、狩猟や競技射撃などは別として、戦場においては命中率はあまり厳しく求められません。これは今日でも同じで、とにかくメッタヤタラに弾幕を張って敵を近づけない、それが主な目的とされています。 それよりは、戦場で使う銃では出来るだけ口径を揃えて、弾の補給に支障が出ないようにすることもまた大切なことであったと思います。
お礼
毎度ありがとうございます、火縄銃の目的に弾幕で相手の突撃を止めるのがあるのですか、なるほど。また口径と銃身の長さに高い相関があるとも言いがたいとの学級的回答ありがとうございます、参考にします。
- silpheed7
- ベストアンサー率15% (1086/6908)
小口径は細筒と呼ばれ2匁筒(11mm)前後、通常の軍用の中筒は 6匁筒(15.8mm)~10匁筒(18.7mm)前後らしいですよ。
お礼
細筒、中筒ですね、どうもありがとうございます。
お礼
いつもお世話になってます、お祭りでは大きいものも使うことありですか、どうもありがとうございます。