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価電子について
M殻には、18個電子が入るはずなのに Ar(アルゴン)は最外殻に電子が8つしか入っていないのに、希ガスの電子配置となり、価電子数を 0としているのは何故なのでしょうか。 前から不思議に思っていたことなので 教えてください
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ごきげんよう。 希ガス元素の電子配置というのははそもそも、「閉殻」状態、あるいは原子最外殻に電子が8つ収まった状態(ヘリウムの場合にはK殻に電子2つ、ネオン以降の場合はL殻以降の殻に電子が8つ)です。 アルゴン以降は原子最外殻が全部電子で埋まった状態ではないのです。 【希ガスの電子配置】 2He=K(2) ┐閉殻…最大数の電子が収容された電子殻 10Ne=K(2)L(8) ┘ 18Ar=k(2)L(8)M(8) ┐ 36Kr=K(2)L(8)M(18)N(8) │ 最外殻電子が8個 54Xe=K(2)L(8)M(18)N(18)O(8) │ 86Rn=K(2)L(8)M(18)N(32)O(18)P(8) ┘ そもそも、電子殻はK殻(2個)、L殻(8個)、M殻(18個)、N殻(32個)、……と原子核の外側に増えていくわけですが、順番に入っていくのは原子番号18のAr(アルゴン)までです(K殻に2個、L殻に8個、M殻に8個)。しかし原子番号19のK(カリウム)では、電子はM殻を埋めずにN殻に入ります。 K殻に電子2つ、ネオン以降の場合はL殻以降の殻に電子が8つ入った場合(希ガスの電子配置)では、非常に安定している、つまり電子がこの状態から飛び出して他の原子と結合しにくいために化学的に極めて不活性で、元素相互または他の元素と化合しにくくなります。 ここらについての詳細は、No.1さんの点線以下の補足や以下のURLにあるかと。 なぜ原子最外殻に電子が8つ収まった状態が安定なのか、なぜ順番に内側の殻から埋まっていかないかについては、エネルギー準位の話として、もう少し詳細な説明が必要になりますです。 価電子というのは、No.1さんがおっしゃっているように、化学結合に関係する電子のことですので、化学結合が非常に起こりにくい希ガスの価電子は0ということになります。 (あくまでも「非常に化学結合しにくい」のであり、希ガス化合物が絶対に存在しないわけではありません。最もイオン化エネルギーの低いキセノンは化合物があるのだとか)
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- shkwta
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価電子とは、化学結合に関与する電子のことです。アルゴンなどの希ガス原子は化学結合をしないので、価電子は無いとするのが妥当です。 -------------------- 以下は参考です。不必要なら無視してください。 希ガス以外の典型元素では、一般に最外殻の電子が化学結合に関与するので、最外殻電子数を価電子の数とします。希ガスでは最外殻電子は8個ですが、化学結合をしないので、この8個を価電子と呼びません。 M殻には18個の電子が入ります。詳しく言うと、M殻は s, p, d の3つの軌道(副殻)からなり、それぞれ定員が2,6,10個です。希ガスは、s軌道とp軌道が満たされた状態です。d軌道はエネルギーが高く、あとでScからZnまでで順に満たされます。dが満たされていく過程が、元素の周期表でいう遷移元素(3族から11族の範囲)です。遷移元素ではd電子が結合に関与するため、価電子の定義が不明確になります。 ついでに書くと、 K殻はsだけ L殻はsとp M殻はsとpとd N核はsとpとdとf となっています。f軌道は定員14です。fが満たされる過程が周期表のランタノイド、アクチノイドです。 なお、希ガスの化合物も研究されており、つくることが全く不可能というわけではありません。 回答が的外れだったり、意味がよくわからないなどの場合は補足してください。
お礼
的外れなんかではないです!! 本当に詳しく説明して頂きありがとうございました☆ 文章を印刷して、ゆっくり理解していこうと 思います☆ ありがとうございました☆
お礼
長文で丁寧に説明して頂きありがとうございます。 文章を印刷して、ゆっくり理解していこうと 思います☆ URLまで載せて頂いて本当にありがとうございました☆