3次元格子振動調査:ハミルトン方程式での2次項の係数の消滅理由とは?

このQ&Aのポイント
  • 3次元格子振動のポテンシャルエネルギーとハミルトニアンの関係をテイラー展開すると、2次項の係数1/2!が消える。
  • これは、平衡位置のポテンシャルエネルギーが最小になるため、1次項がゼロになるからである。
  • 具体的な計算方法は専門書に載っているが、質問者は理解できなかったため、詳細は不明。
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3次元格子振動

ポテンシャルエネルギーU=U0+ΣB0*ui(r)+(1/2)ΣB1*ui(r)uj(s)+… =U0+(1/2)ΣB1*ui(r)uj(s)+… B0=∂U/∂ui(r)=0 B1=∂^2U/∂ui(r)∂uj(s) 運動エネルギーT=(1/2)MΣ{ui(r)}^2 ハミルトン方程式 H=T+U=(1/2)MΣ{ui(r)}^2+U0+(1/2)ΣB1*ui(r)uj(s) d{pi(r)}/dt=-∂H(pi,ui)/∂ui(r) =-∂/∂ui(r){(1/2)ΣB1*ui(r)uj(s)} =-ΣB1*uj(s) ニュートン方程式 d{pi(r)}/dt=M*d^2{ui(r)}/dt^2 ∴M*d^2{ui(r)}/dt^2+ΣB1*uj(s) …(*) 説明:3次元の格子振動の原子のポテンシャルエネルギーを平衡位置のまわりでテイラー展開する。 1次項は平衡位置でポテンシャルエネルギーが最小になるのでゼロになる。3次以上の高次項は無視する(調和近似)。ハミルトニアンの第1項は時間の関数、第2項は定数であるから、第3項をハミルトン方程式で変位ui(r)で偏微分する。ハミルトン方程式とニュートン方程式から(*)が導かれる。 質問:ハミルトン方程式でテイラー展開の2次項の係数1/2!が消える理由を教えて下さい。図書館で専門書を調べましたが、わかりませんでした。2次の微分係数B1を数学で操作すると思いますが、具体的にわかりません。みなさんよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.1

係数B1にもiとかjという添字が付きます。詳しく書くと(B1でなくBとします)  ΣB*ui uj = ΣBij*ui uj  = B11*u1^2 + B22*u2^2 + … +B12*u1u2 +…+B21*u2u1 + … ここで係数Bijはi, j について対称(Bij=Bji)とすることができます。なぜならば u1u2 = u2u1 なので  B12*u1u2 +B21*u2u1 = (1/2)(B12 + B21)*u1u2 + (1/2)(B12 + B21)*u2u1 となりu1u2の係数とu2u1の係数が等しくなるように再定義できるからです。したがって上の式を例えばu1で偏微分すると  ∂/∂u1{B11*u1^2 + B22*u2^2 + … +B12*u1u2 +…+B21*u2u1 + … } = 2B11*u1 +B12*u2 +…+B21*u2 + … =2{B11*u1 +B12*u2 +…} =2ΣB1j*uj となって1/2と2をかけて1/2が消えることになります。

monkey50
質問者

お礼

grothendieckさんへ ご回答ありがとうございました!微分係数Bij=∂^2U/∂ui(r)uj(s)の添字i,jを直交座標系のx,y,zとして、原子r,sの変位ui(r),uj(s)のx,y,z成分と考えたのですが、添字i,jは時間1,2,3…と考えるのですか?また、ご回答よろしくお願いします。

その他の回答 (3)

回答No.4

大学の教科書ではトリビアルであるとして省略される所です。自分で考えて下さい。

回答No.3

原子rのx成分ux(r),s原子のx成分ux(s)は区別する必要はあります。原子rのx成分についてのハミルトンの運動方程式は   d{px(r)}/dt=-∂H(pi,ui)/∂x(r) =-∂/∂x(r){(1/2)ΣBij(s,s')*ui(s)uj(s')}  (和はi,j, s,s' についての和) xを含まない項はxで偏微分すると0になるから  ∂/∂x(r)ΣBij(s,s')*ui(s)uj(s') =∂/∂x(r)Σ{B11(s,s')*x(s)x(s') + B12(s,s')*x(s)y(s') + B31(s,s')*z(s)x(s) + B21(s,s')*y(s)x(s') + B13(s,s')*x(s)z(s')} ここで  sとs'がともにrと一致する時  ∂/∂x(r) B11(s,s')*x(s)x(s') = 2B11(r,r)*x(r)  sがrと一致し、s'がrと一致しない時  ∂/∂x(r) B11(s,s')*x(s)x(s') = B11(r,s')*x(s')  s'がrと一致し、sがrと一致しない時  ∂/∂x(r) B11(s,s')*x(s)x(s') = B11(s,r)*x(s)  sとs'がともにrと一致しない時  ∂/∂x(r) B11(s,s')*x(s)x(s') = 0 またBij(s,s')はs,s'についても対称  Bij(s,s')=Bij(s',s) のように考えて行くと、  ∂/∂x(r){(1/2)ΣBij(s,s')*ui(s)uj(s') =Σ{B11(r,s)*x(s) + B12(r,s)*y(s) + B13(r,s)*z(s)} (sについての和) =ΣB1j(r,s)*uj(s)  (j,sについての和) になります。

monkey50
質問者

お礼

grothendieckさんへ ご回答ありがとうございました!やっと、理解することができました。話が最初に戻ってしまうのですが、テイラー展開 U=U0+ΣBi*ui(r)+1/2ΣBij*ui(r)uj(s)+… はどのようにして導出するのでしょうか?3次元のテイラー展開で、 U=U0+{ux(r)*∂/∂ux(r)+uy(r)*∂/∂uy(r)+uz(r)*∂/∂uz(r)}*U+1/2{ux(r)*∂/∂ux(r)+uy(r)*∂/∂uy(r)+uz(r)*∂/∂uz(r)}*{ux(s)*∂/∂ux(s)+uy(s)*∂/∂uy(s)+uz(s)*∂/∂uz(s)}*U+… のようにすればよいということでしょうか?申し訳ありませんが、またご回答よろしくお願いします。

回答No.2

i,j は時間でなく、空間座標のx,y,z成分を区別します。例えば  u1 =x, u2=y, u3=z とすると、x成分についてのハミルトンの運動方程式は(sについての和を省略して書くと)   d{px}/dt=-∂H(pi,ui)/∂x =-∂/∂x{(1/2)ΣBij*uiuj} =-(1/2)∂/∂x{B11*x^2 + B22*y^2 + B33*z^2 + B12*xy + B23*yz + B31*zx + B21*yx + B32*zy + B13*xz} =-(1/2){2B11*x + B12*y + B31*z + B21*y + B13*z} =-{B11*x + B12*y + B13*z} となります。ここで1階導関数が連続ならば偏微分の順序が交換できること  ∂^2U/∂ui∂uj = ∂^2U/∂uj∂ui を用いましたが、たとえ交換できなくても先に述べた様に可換な積にかかっている係数は対称と仮定できます。一方、反可換な積 ui∧uj= -uj∧ui について  Cij*ui∧uj のようなものを考えるときはCij= -Cji とする必要があります。

monkey50
質問者

お礼

grothendieckさんへ ご回答ありがとうございました!原子r,sの変位ui(r),uj(s)のx成分ux(r),ux(s)は等しいということですか?原子rのx成分ux(r),s原子のx成分ux(s)は区別する必要はないということですか?添字r,sは考える必要はないということですか?申し訳ありませんが、もう一度ご回答よろしくお願いします。

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