ニーチェの詩？

質問

「怪物と戦う者は誰でも、自分が怪物になってはいけないということを、知るべきである。地獄を深く覗き込むとき、地獄もまた君をじっと見つめているのだ」
このニーチェの詩（一説？）の意味を教えてください。よろしくお願いします。

回答No.1

sophia35 · ベストアンサー

おはようございます。

正式には

「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」

ニーチェの「善悪の彼岸」の一節ですね。

意味・・・と言うと難しいですね。
事の善悪を知る時に、その悪を探求し突き詰めるあまり、その悪に取り込まれてしまいがちになる「弱さ」を戒める意でしょうね。

例えばですが、幾つか例を挙げると、
・悪を滅ぼし正義を示そうとする過程で、ややもするとその手段は別の意味での「悪」に転ずる場合が往々にしてある。（例えば、戦争を反対するために武力行使をするとか・・・）そうならない為の自戒の言。

・精神科医は患者の精神の病んだ部分を救済すべく、その患者自身の深層まで見極めようとします。しかし、その深層の狂気に触れて、逆に狂気＝怪物の思考が覆い被さるように自我に忍び込んできて、その心神を蝕んでしまう事が往々にしてあるから、そうならない為の「精神的ガード」をしっかりすること。

と言う感じでしょうか。
ニュアンスの言葉だから、意味として言葉に表すには難しいのですが・・・
少しでもご参考になれば幸いです。

お礼

おはようございます。ありがとうございました。勉強になりました。
ついでにもうひとつ質問があるのですが、「超人」とはニヒリズムに陥らず、創造的に生きる人と解釈してよろしいのでしょうか？

回答No.2

sophia35

拙い回答でしたのに、御礼を有難うございました。

＞「超人」とはニヒリズムに陥らず、創造的に生きる人と解釈してよろしいのでしょうか？

はっきり言って高校時代にかじった程度なので、きちんと説明できるか自信がありませんが・・・
反対にニヒリストでなければ、「超人」たり得ないのではないでしょうか。ニーチェはキリスト教的宗教観を「乞食道徳」と扱き下ろして、完全否定をしています。その上で、今現在の「人間」を「過渡」の存在としての自己を否定し、価値を否定した上で、宗教に代わる存在・・・新たなる「自己」を「自ら」創造し、新たなる「価値」を確立できる存在としての「超人」と言うへと昇華すると考えられています。

でも・・・私見ですが、生来人間と言う存在は、何度も何度も同じ過ちを繰り返す無知で愚かな生物だと思うし、ニーチェの言う「超人」に成れるとは到底思えないのですが・・・その愚かさを埋めるための道徳規範としての「宗教」は、やはり否定は出来ないような気もします。

あまり上手く説明できずに、申し訳ありません。
もう少し識者の方のご意見がくれば良いのですが・・・
ご考察の参考になれば、幸いです。

お礼

ありがとうございます。また勉強になりました。知ったかぶりして引用したら恥をかくところでした(*^_^*)
いつも恥じばかりかいてるけど。