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血中ニコチン量と自殺との因果関係

自殺者の血中ニコチン量が平均値でみても、他の死因による死者のそれの3.5倍、との報道を見ました。そこでは「喫煙本数が増える場合自殺の危険がある」という考察がなされていました。しかし、素人の私としては血中ニコチン量の増加は自身の喫煙以外に副流煙の吸入によっても生じるのではないかと思いました。ご専門の方、どうぞご教示下さい。

みんなの回答

回答No.3

ええと、お礼のところにありましたニコチンの体内での作用機構ですが、 交感神経をあいだに挟むかによって違ってきますのでなかなか簡単に『そうです』と言えないのです。 仰います通り、ニコチンによる血管の収縮は交感神経を挟むのでちょっと複雑です。 寝起きの喫煙で目が覚めても、ほかの副作用で帳消しになったりするかも知れませんし。 ちなみに交感神経を挟まなければ血管は弛緩します(収縮しない→広がる)。 血管の神経系に存在するNO(一酸化窒素)に作用するからであるとされています。 ちなみに一酸化窒素、体内ではけっこう重要なチャネルとして存在していて、 男性のアレが機能(硬直化)するかどうかにもNO濃度が大きく関わってきています。 ですんでタバコを吸って血中ニコチン濃度が高くなると NO濃度に影響を及ぼして男性器不全すらも引き起こしかねないのです。あな恐ろしや。 ニコチンの作用機構を説明するためにえらい例を挙げてしまいましたが (^^;)、 体内におけるニコチンの作用機構に関しては薬理学(あるいは医学or化学?)で聞き直すと良いと思いますよ。 ニコチンについて専門に研究している方が居られるかも知れません。 で、No1と繰り返しになりますが、 副流煙によっても血中ニコチン濃度は増大します。 吸ってる成分は同じですので(他人の呼気がプラスされてるかも知れませんが)。 ただもちろん煙の濃度は希釈されているモノなので、 閉め切った部屋で長時間煙に曝露されていない限り ニコチン中毒になるとは考えられませんけれども。 あんまり精神衛生上(実際の安全上)いいもので無いことは確かです。 タバコと自殺の関連性を問うならば、 統計的なデータも重要ですが、 実際の血中ニコチン濃度の定量的な判断も重要かと思われます。 どれくらいの濃度で中毒症状を引き起こすのか、そういう値が分かれば統計学的な裏付けにもなりますし。 おそらくそういうデータの裏付けも取っているかと思いますけども。 ヤフーニュース見ていたら魚を食べる人は自殺しにくいそうです。 一般的な手法として、どれくらい魚の成分が抑止効果を出すのか、 統計データを参考にした上で定性的・定量的に判断を行っていきます。 結構大変ですがこういうのって楽しい仕事なんですよ。 というわけで長文失礼致しました。

HOWHOWHOW
質問者

お礼

ありがとうございます。魚の例から、やはり読む論文の質と数は大切だなと改めて痛感しました。

回答No.2

以前にも統計データと児童の問題行動に関する質問があり そこでも「統計データを盲信し、安易に個別のケースに当てはめる」 事の問題点を指摘させて頂いた事があります。 http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=1022809 http://www.bunkyo.ac.jp/~nakajo/menu/kiso/point0708.html 同じように、このケースでも単純に「喫煙」と「自殺」を安易に結びつけるのは あまりに安直で危険すぎる考えです。 まず「自殺以外の死因」には老衰、病死などが考えられますので 「その他の死因」の方が自殺者に比べて高齢の人物のデータが含まれると思われます。 「病気を患っている高齢の老人」と「自殺するほどのストレスを抱えた若者」 単純に考えて、タバコを吸う量が多いのはどちらだと思います? 入院患者などは喫煙を禁じられている事も多いでしょうから そもそも「死ぬ前に喫煙する機会が与えられていなかった」可能性も高いでしょう。 自殺は「自分の判断で死ぬタイミングを選ぶ」事ができますので 「死ぬ前にせめてタバコを・・・」と考えて死の直前に吸う事も可能ですが 本人が予測していなかった事故死や突然死などではそんな事できやしませんよね? そもそも因果関係が逆である可能性が極めて高いでしょう。 「タバコを吸った事が原因で自殺に至った」なんてものではなく 「自殺に至るほどの悩み・ストレスを抱えていたから喫煙本数が多くなっていた」 だけなんじゃないですかね? と、簡単に考えてみても「自殺者」と「その他の死因による死者」というのは これだけ性質、状況が異なるものなので、同じように統計データを取って 「自殺者のニコチン濃度が何倍だ」などと単純に比較する事ははっきり言って無意味です。 その報道は「タバコは悪質、喫煙は危険なもの」というイメージを与えたかったので そのようなデータを持ち出したまでの事でしょう。 「統計データが持つ本当の意味」を考えるようにしないと 簡単に足元をすくわれますよ。

HOWHOWHOW
質問者

お礼

ご教示下さり、ありがとうございます。仰られるとおり、統計データがもつ意味を理解することは、大変大切ですね。報道されたことが論文で出れば、是非読んでみたいと思っております。報道された主張を裏付ける根拠と理論展開が楽しみです。

回答No.1

ヤフーのニュースにもありましたが、 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041017-00000008-mai-soci (ヤフーニュースだからすぐ消えるかも知れません) 喫煙と自殺との関係は、ニコチンの持つ鎮静作用に問題があります。 ニコチンは精神を落ち着かせる鎮静作用がありますが、 (イライラしたときにタバコを吸って落ち着かせるというのはこの鎮静作用があるからです) 摂取量が多すぎると精神を落ち着かせすぎて脱力状態・倦怠感を引き起してしまい 自殺の引き金を引いてしまう模様です。 ですんで、適量のニコチンならいいのでしょうが 過度になるとよろしくないのです。 だから『喫煙本数が増えた場合、血中ニコチン量が高濃度になって落ち込んだような状態になり、自殺しやすい』 ということになります。 ですんで、副流煙によっても体内へのニコチン摂取は起きますので 上記のような状態に陥りやすくなるとは言えるでしょう。 しかしながら、煙モウモウの状態に長時間いたのならともかく、 隣から流れてきた副流煙を吸った程度で、自殺するほどの気分の落ち込みを引き起こすような 高濃度のニコチンを摂取するとは思えませんので、 血中濃度は増加するけど自殺の引き金にはならないのではないでしょうか?

HOWHOWHOW
質問者

お礼

ありがとうございます。 ご教示下さった鎮静作用の機序としましては定性的にはニコチン摂取→血管の収縮→血圧上昇で大きな間違いはないでしょうか?このからくりが正しいとすれば、喫煙者が寝起きの喫煙で目が覚めるという自覚症状(?)を理解することができるなぁとおもっておりました。しかし、ご教示いただいた内容から、神経系への作用を無視できないように感じました。大変良い勉強をさせていただき、感謝しております。

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