タンクは第一次大戦を左右した？

質問

第一次大戦の戦況は、タンクの登場で完全に変わったんですか？

回答No.3

eroero4649

Wikipediaにも書いてありますが、戦車のデビュー戦であるソンムの戦いにイギリス軍は60両の戦車を投入する予定でしたが、故障する車両が相次ぎ、戦場に投入できたのはたったの18両でした。
おまけに投入してみたら砲撃でできた穴に落ちたりエンジントラブルなどが発生して脱落が続出し、ドイツ軍の陣地を突破できたのはたったの5両でした。
第一陣の陣地を突破しても、その背後にある第二陣の陣地まで突破する力はなく、戦術的にも効果は非常に限定的でした。

しかしドイツ軍の捉え方は逆でした。戦場の絶対守備兵器であった機関銃が効かない戦車の登場はドイツ軍を心理的にパニックに陥れました。「あれが大挙してやってきたら、止める術がないじゃないか」という印象がドイツ軍に深く刻まれることとなりました。

そのソンム会戦の1年後に起きたカンブレー会戦でイギリス軍は200両の戦車を投入します。これが軍事史上で初めて戦車が大量投入された戦いになりますが、この頃にはドイツ軍も戦車への対処法を学んでおり、イギリス軍の攻勢は最終的にはドイツ軍によって押し戻されてしまいました。

「戦車の登場によって第一次大戦が大きく変わった」というのは、戦後に過大に宣伝された部分があったと思いますね。

回答No.2

jkpawapuro

戦術は変わりましたが、戦況は変わりませんでしたね。

第一次大戦の前後の兵器の進化で戦場は以下のように変化します。
機関銃の登場→騎兵の突破力に対する火力の優越→塹壕戦登場→塹壕突破のため戦車の登場→戦車対策に塹壕が進化

まあ一番戦場を変えたのは機関銃かと思います。
戦車は塹壕突破兵器として生まれました。
ですが戦車が登場しても戦場は塹壕の二重化三重化と迅速な兵力補充する体制を構築することにより、結局戦車による塹壕の完全突破を許しませんでした。

第一次大戦で戦車は塹壕戦を完全突破できなかったので、戦車の登場で戦況が変わったとは言えないと思います。

なおドイツは第二次大戦では、電撃作戦により防御の弱い中立国を抜く・完全機械化により敵の防御線が作られる前に突破するという戦略によりパリ制圧をはたしていますので、後の世界に大きな影響を与えたのは事実です。

回答No.1

bardfish

タンク登場までは歩兵と騎馬が主要戦力。

戦場には塹壕と有刺鉄線が迷路のように張り巡らされて主要戦力の進軍を阻んでいた。

そこに登場したのがタンク。
塹壕や有刺鉄線をモノともせず進むタンクは膠着した最前線を強行突破する力を見せつけ戦闘の様相を一変させた。

タンクに野戦砲を搭載し、自走できる野戦砲と強固な防御力に突破力を併せ持ったモノが現代の戦車になった。